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宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

「気仙沼いちご」の復興をめざして

2011年05月11日 09時01分58秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 気仙沼市階上地区では、イチゴ栽培が盛んに行われていましたが、3月11日の東日本大震災の津波により壊滅的な被害を受けました。当地域のイチゴ生産者で組織する「JA南三陸階上いちご部会」でも津波により亡くなった方や行方不明になった方がいます。
 また,現在も避難生活を余儀なくされている方もいます。そのような中、階上いちご部会では、「気仙沼いちご」の復興に向けて震災後初めてとなる全体会を4月28日に開催しました。
 全体会では、はじめに部会員の半数にあたる9名の参加者がそれぞれの被害状況を報告した後に、県や金融機関の担当者より現時点での災害復旧に向けた補助制度や融資制度の説明が行われました。
 普及センターでは,津波浸水地域のイチゴほ場から採取した土壌のEC値の説明を行い、土耕栽培を再開する場合においては相当な除塩対策が必要であることを説明しました。
 その後、出席者により意見交換が行われ、出席した部会員からは、「できれば今までどおり現在の場所でイチゴ栽培を再開したい」との声がある一方で、「今の場所から移転しても早急に栽培を開始できる環境を整えるべきだ」、「高齢者が栽培を再開する場合、施設復旧に事業費が高額になるため無理がある」との意見も出されました。
 南三陸農協からは,栽培の場所を移転し,イチゴの団地化をしてはどうかという提案もあり,支援策を確認しながら検討していくことになりました。
 部会員の「気仙沼いちご」を復興したいという思いは一つであり、今後も全体会を開催し、部会員の意見を集約して、早期の栽培開始を目指して検討を重ねる予定です。普及センターにおいても一緒に「気仙沼いちご」の復興に向け支援活動を行います。

本吉農業改良普及センター 
先進技術班 電話:0220-41-0201

 
(写真)いちご部会の全体会                    (写真)被災した階上地区のイチゴ施設群

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気仙沼のアスパラガスで被災地に元気を!

2011年05月11日 08時35分58秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

                      
                       (写真)萌芽し始めたアスパラガス

 気仙沼市本吉地区では,平成19年から遊休農地を活用し,アスパラガスの露地栽培が行われています。今回の東日本大震災では一部で津波の被害を受けましたが,栽培地が比較的高地にあるため多くのほ場が被害を免れることができ,平年よりやや遅れたものの、今年も収穫が始まりました。
   本吉地区で約6a栽培している,JA南三陸管内アスパラガス生産研究会会長の須藤民雄さんのほ場でも,昨年定植した株から萌芽した春芽の出荷が始まりました。収穫したアスパラガスは地域内のスーパーマーケットで直売している他,南三陸農協に出荷する予定になっています。須藤組合長は,「被災した方に本吉のアスパラガスを食べてもらい元気をつけて欲しい。」と市場価格より安く販売しています。
 本吉地区のアスパラガスは5月中旬に春芽の最盛期を迎えます。普及センターでは栽培開始当初より支援を行ってきましたが,このアスパラガスが気仙沼地域の震災からの復興のさきがけになるように栽培面での支援を引き続き行います。

 担当:本吉農業改良普及センター先進技術班
 電話:0220-41-0201

                           
                           (写真) 販売の様子


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