娘ふたりからバレンタインチョコが送られてきた。私にまで気を遣ってくれてありがとうと、感謝のメールをしておいた。夫婦だからまずダンナが一番大切な人、父親はその次でいい。14日の朝日新聞に『池田理代子さん 第1歌集』の記事が、紙面の半分に掲載されていた。
読売新聞に掲載された池田さんの短歌を読んで、心惹かれた私の感性も捨てたものではないと思った。12日のブログで取り上げた、「悠然と25年遅れて来て 我を愛すとなど君のいう」の意味も分かった。池田さんは60歳で25歳年下のバリトン歌手と恋に落ち、4度目の結婚をしていた。
恋多き池田さんから、中学からの友だちが14歳も年下の女性と10年以上も付き合っていたことを思い出した。彼のブログには恋路ガ浜や岡崎の椿の寺へふたりで出かけた記事がたくさんあった。私も後追いで、そんな名所へ行ってみた。それがある時から彼女の話題が無くなった。
どうして別れたのだろうと、気になっていた。昨日のブログで、「もう会わないと心に決めた」理由を綴っていた。「手も握らない【友だち以上恋人未満】の関係を、10年以上続けてきたなどということは、むしろ恥ずかしいことで、ましてや純愛なんて種類のものでもなく、あなたにとっては勲章でも何でもない。そろそろ大人にならなきゃ」と、小料理屋の女将に説教された。
さらに、「デートしたい気になったら、いつでも電話頂戴。【友だち以上恋人未満】の関係で、喜んで付き合ってあげるから」と強烈な一撃を浴びた。女将は彼の優柔不断さを叱ったのか、彼が女性にとって都合のいいだけの男になっていることが歯がゆかったのか、私には分からない。
池田さんも「最後の恋」に有頂天になったというより、「猜疑心に苛まれ、いつ捨てられるかと、起きてもいない現実を想定しては相手を責め続けた」ようだ。恋は欲望とともにある。愛だけでいいなどと言うのは欺瞞でしかない。
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