埼玉県議会の自民党議員団が提出した条例案が、13日の本会議で可決されるという。子どもが車に置き去りにされて亡くなった事件など、子どもの虐待が目に余るという危機感から提案された。提案議員は、「子どもの放置は危険で、いけない行為であるという意識改革を目指している」と言っていた。
具体的には、子どもだけの登下校や子どもだけで公園で遊ばせるのはダメ、子どもにお使いを頼むとか、子どもに回覧板を持って行かせるもダメ、子どもに留守番をさせるのもダメ、と言う。随分、子ども思いのように見えるが、これって本当に子どものことを考えているのかと思う。
条例案つくりのために、市民に聴き取りをしているのかと疑問が湧く。議員でも首長でも、現実を知る活動もせずに提案することがある。埼玉県の大野知事は民主党の出身だったはずだが、知事に身を置くと自民党議員団に媚を売っているのだろうか。市民と話せば、この条例案がいかにバカげているか分かっただろうに。
子どもたちは子どもたちだけで遊ぶ。それがダメだとなれば、子どもたちは何処で遊ぶのか。テレビで以前、「初めてのお買い物」という番組があり人気だった。僅かな間でも、子どもが成長していく様子が分かったからだ。子どもだけで留守番をさせてはならないとなると、共働きの家庭はどうしたらよいのか。
違反者を見たら通報する義務を課すと言うが、これでは監視社会になってしまう。子どもたちが自由に安全に、暮らしていけるシステムをまず作ることが先だろう。ジジババをもっと使ってもらってもいい。学童保育の充実も大切だ。何よりも地域の子どもたちを地域で見守り育てていく、それこそが意識改革だと思う。
子どもたちが伸び伸びと生きていけない社会は、戦争をしている国家と変わらない。「キャーキャー」「ワアーワアー」、子どもたちの元気な声が飛び交う社会にすることが、大人の努めだと思う。
埼玉の「虐待防止条例案」の件でにわかに脚光をあびる「親学」の浸透ぶりですが、「親学」については、堀内京子さんの『PTAモヤモヤの正体』(筑摩選書、2021年)第4章の「「親学」とPTAと現実政治と」が、まず入り口。
「親学」、かのアベシンゾウが信奉してた。
設立時会長は安倍晋三、会長代行(代表代行)は高木義明、副会長は町村信孝、伊吹文明、河村建夫、中曽根弘文、小坂憲次、塩谷立、中山恭子、荒井広幸、小沢鋭仁、羽田雄一郎、三井辨雄、池坊保子、江口克彦、牧義夫、田島一成、幹事長は鈴木寛、常任幹事は山谷えり子、有村治子、事務局長は下村博文。
統一教会系ばかり?