新聞に載った新閣僚の紹介記事を読んでいると、おぼろげながらもその人柄が分かる気がする。安倍首相は私より10歳も若い。78歳の麻生副総理と竹本科学技術大臣以外、みんな私より年下である。いつの間にか時代は先へと進んでいる。年寄りは見守る他ない。
顔ぶれを見ると、50代が新内閣の中心のようだ。新聞各紙は安倍首相の「改憲へ強い意志」を伝えている。ウォール・ストリート・ジャーナル日本版は、総理を含む19人の閣僚のうちの15人が「日本会議」のメンバーと報じているから、改憲に向けた強固な布陣なのだろう。
「憲法について論議するのは、国会議員の使命でしょう」「議論すらしない政党を選ぶのか、議論を進める政党を選ぶのか」と、安倍首相は参議院選挙の遊説で演説していた。改憲の中身ではなく、議論するかしないかと迫り、野党を土俵に上げて、「現憲法では国を、国民を、守れないでしょう」と、改憲を納得させる戦術なのだ。
立憲民主党も綱領で「専守防衛」を掲げているから、自民党と考え方に差がある訳ではない。国民民主党はもっと自民党に近いし、維新は改憲に積極的だ。数の上では改憲に必要な3分の2に達しないが、「憲法を絶対視すべきではない」と当たり前のことを言われ、改憲に賛成する議員が出る可能性はある。
日本国憲法を読んで、「素晴らしい」と思ったのは私たちの世代だけなのか。実際、世界の各地で紛争が続き、ミサイルの開発競争が報じられれば、「国を守る」ことは必要となるだろう。戦争が無くなれば国を守る必要もなくなる。戦争を根絶するにはどうすればよいかと、なぜ人は考えないのだろう。
昨夜から急に風が涼しくなった。今晩はエアコンも必要ないだろう。暑かったり寒かったりするからエアコンが必要になるが、そうでなければエアコンは必要ない。それでも、万が一に備えてエアコンを置くように、軍備もそうな風に考えているのだろう。戦争は人が始めることで、自然とは全く違うのに。
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