外食嫌いの遼介が唯一「あのたこ焼きや、行きたいなあ。」と言う「多幸兵衞」という明石焼のお店が早稲田通り沿い(落合)にある。明石焼というのは、兵庫県の明石市の名物、ふつうのたこ焼きと違いだし汁につけて食べるのが特徴。阪神大震災のときにこちらに移住してきた老夫婦が細々とやっている、大きな提灯が1つだけ出ているだけの小さなお店。
店の奥に小さな座敷がひとつ、そして手前に10人座れば一杯になるくらいのカウンターがあるだけ。カウンターの中でおじさんとおばさんが仲よくもくもくと働いている。おっちゃんが明石焼担当。おばちゃんはおでん担当。忙しい時はあまり愛想もよくない。でも話しかけると優しい笑顔で答えてくれる関西弁が妙に懐かしい。神戸に住んでいた子供の頃を思い出すからかなあ。
遼介はここのおでんは世界一うまい、と信じ込んでいる。それくらいだし汁が薄味だけどおいしい。「おだい」と書かれた大根は高さが15センチくらいのでっか~い大根に味がよ~くしみ込んでいて、上に甘味噌、青ネギ、紅ショウガがちょこんと添えられて出てくる。「うん、これだったら、1皿250円の価値はあるな。」と満足げな息子(お前が払う訳でもない癖に・・・)。
私はポン酢で食べる春雨が大好き。でっかいタケノコ、はんぺんを次々に注文。そろそろお腹が一杯になってきた。明石焼を焼き上げるまでに、こうやっておでんを注文して待つ事20分。お店はいつも満員なのでおじさんは殆どおしゃべりする暇もなく、汗をかきながら延々と明石焼を焼き続けている。
「あっついさかい、気~つけてな。」と赤と黒の斜めの台にぽ~んと焼きたての明石焼をのっけておじさんが差し出す。あつあつ、アヂアヂ、フーフーと言いながら大きなたこをほおばる幸せ。息子は「信田焼き」(焦がしネギの入った明石焼きが大きなだし汁の器に入って、上にはとろろこぶ、なると、刻みあげ、大量の青ネギが乗せられている「しっぽくうどん風明石焼」)。だし汁は明石焼と同じだけど、明石焼は三つ葉とゆずでさっぱりと食べられ、ボリュームがほしい息子は信田焼きがお気に入りのようだ。
「おじさん、このお店の前を何回も通ったけど、ず~っとお休みしてたでしょ。」そう、1年以上も店が閉まったままだった。おじさんかおばさんの具合が悪くなったのだろうとずっと心配していたのだ。「うん、おじさんな、骨折して入院してたんよ。」
そっか~、でもお元気そうでよかった、よかった。ここのたこ焼きとおでんが食べれなくなったら私は本当に悲しいのです。誰か弟子入りしてここの秘伝のだし汁の味を伝授してもらってほしいくらい。ずっと元気でお店開け続けてくださいね~(願)。
たらふく食べて、満足満足。2人で2200円也。夜中の12時半がラストオーダーというのもちょっと仕事の帰りがけに寄りたいミュージシャンたちに喜ばれている。お近くに寄った際はぜひ!(夕方6時から営業、水曜(隔週)、日曜はお休みです。)
店の奥に小さな座敷がひとつ、そして手前に10人座れば一杯になるくらいのカウンターがあるだけ。カウンターの中でおじさんとおばさんが仲よくもくもくと働いている。おっちゃんが明石焼担当。おばちゃんはおでん担当。忙しい時はあまり愛想もよくない。でも話しかけると優しい笑顔で答えてくれる関西弁が妙に懐かしい。神戸に住んでいた子供の頃を思い出すからかなあ。
遼介はここのおでんは世界一うまい、と信じ込んでいる。それくらいだし汁が薄味だけどおいしい。「おだい」と書かれた大根は高さが15センチくらいのでっか~い大根に味がよ~くしみ込んでいて、上に甘味噌、青ネギ、紅ショウガがちょこんと添えられて出てくる。「うん、これだったら、1皿250円の価値はあるな。」と満足げな息子(お前が払う訳でもない癖に・・・)。
私はポン酢で食べる春雨が大好き。でっかいタケノコ、はんぺんを次々に注文。そろそろお腹が一杯になってきた。明石焼を焼き上げるまでに、こうやっておでんを注文して待つ事20分。お店はいつも満員なのでおじさんは殆どおしゃべりする暇もなく、汗をかきながら延々と明石焼を焼き続けている。
「あっついさかい、気~つけてな。」と赤と黒の斜めの台にぽ~んと焼きたての明石焼をのっけておじさんが差し出す。あつあつ、アヂアヂ、フーフーと言いながら大きなたこをほおばる幸せ。息子は「信田焼き」(焦がしネギの入った明石焼きが大きなだし汁の器に入って、上にはとろろこぶ、なると、刻みあげ、大量の青ネギが乗せられている「しっぽくうどん風明石焼」)。だし汁は明石焼と同じだけど、明石焼は三つ葉とゆずでさっぱりと食べられ、ボリュームがほしい息子は信田焼きがお気に入りのようだ。
「おじさん、このお店の前を何回も通ったけど、ず~っとお休みしてたでしょ。」そう、1年以上も店が閉まったままだった。おじさんかおばさんの具合が悪くなったのだろうとずっと心配していたのだ。「うん、おじさんな、骨折して入院してたんよ。」
そっか~、でもお元気そうでよかった、よかった。ここのたこ焼きとおでんが食べれなくなったら私は本当に悲しいのです。誰か弟子入りしてここの秘伝のだし汁の味を伝授してもらってほしいくらい。ずっと元気でお店開け続けてくださいね~(願)。
たらふく食べて、満足満足。2人で2200円也。夜中の12時半がラストオーダーというのもちょっと仕事の帰りがけに寄りたいミュージシャンたちに喜ばれている。お近くに寄った際はぜひ!(夕方6時から営業、水曜(隔週)、日曜はお休みです。)