minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

<TReS+伊藤志宏>の濃厚な2日間

2015年03月28日 | ライブとミュージシャンたち
花冷えですが、一雨ごとに春に近づいています。テナーの井上淑彦さんの突然の訃報に愕然としながら・・・。本当に素晴らしい音楽家でした。共演したことはありませんでしたが、森山威男グループでヨーロッパツアーもご一緒したことがありました。優しい素敵な人だったという印象で・・・。ご冥福をお祈りいたします。

閑話休題。

朝、PCを開けると村上春樹氏からのお返事メール。2月に春樹さんがインターネットでファンの方々の質問に答えるコーナーを設けていらしたので、そこに個人的にメールしていた、そのお返事でした。本当に昔から律儀な方です・・・・春樹さんは。

10年くらい前にも一度だけ、私の名前が本に登場していたのを知って個人的にメールしたところ、お返事をいただき、一気にNY時代の話を思い出し・・・「NYものがたり」を書き上げたものだった。またいつか、どこかにアップしたいと思いますが。

今回の面白い内容もここで書く事はできませんが、最後の締めくくりだけ・・・。

「なかなか暇がとれないんだけど、そのうちに一度どこかのジャズクラブに聴きに行きますね。これからもがんばって(でも楽しく)ジャズを追求してください。」

本当に、いつかライブに来て欲しいなあ。と思いつつ、伊藤志宏pとのTReS@Pit innに向かった訳であります。

回数はそれほど多くないけれど、もう伊藤志宏pくんと共演して2年になるそう・・・。毎回、伊藤志宏君の奇才ぶりに刺激を受けているTReS。永田利樹とのコンビネーションもぴったりになってきて、「超愉しいっす!」と志宏君も大喜び。RIOは初めて会ったときから「志宏さんのピアノと演奏すると新しい自分が見える!」と大興奮でした。音楽は破壊、そして構築があるから楽しいのだ!!

今週月曜にも新横浜エアジンでこのユニットで演奏したばかりなので、Pit innの演奏はさらに濃厚なものに。さらに、昨日はヨーロッパからの観光客などが来ていて(Pit Innは名所となっているようですw)、彼らが大喜びでCDを買って下さって・・・シアワセ~。

新しいタンゴに取り組んだり、私たちのオリジナルも新たな世界に持って行ってくれるので私たちも最高に愉しいぞ~。TReS+伊藤志宏、脂がのってきてます。夏のツアーがいまから待ち遠しいなあ。

<TReS+伊藤志宏p>今後のスケジュールをここに載せておきますので、ぜひ一度聴きにいらしてください。ずいぶん、先の事だけど(春樹風)。

7/5(日/昼)横浜 エアジン

8/6(木)京都 ル・クラブ
8/7(金)大阪 ワイルドバンチ 
8/8(土)大阪 慈眼寺/野崎観音
8/9(日)広島 Lush Life
8/11(火)愛知 インテルサット




新横浜エアジン photo by 梅本実







新宿Pit inn photo by 鈴木寛路









ピアソラを壊した男

2015年03月02日 | ライブとミュージシャンたち
冷たい雨の中、友人のタンゴダンサー&映画カメラマンのラロがマエストロに会わせてくれるというので、ドキドキしながら銀座まで出かけた。

マエストロ・・・パブロ・シーグレルはピアソラのグループで大活躍していたピアニスト。6日に新宿オペラシティで自分のグループでコンサートがあるので、来日中だった彼は、想像以上に穏やかな優しい人でした。

自分たちのCDを渡し、TReSの意味を伝え、1曲目の「Adios Nonino」でパブロが奏でるイントロをベースが演奏している、と伝えると「えええ?あれを?OMG! 素晴らしい!」と喜んで下さった。

「ピアソラはタンゴを壊した男、私たちはピアソラを壊したグループ、って言われていますw。ピアソラが自分の曲を他の人に演奏されて、勝手に編曲されることを嫌ったのは本当ですか?」
「う~~~ん。でもピアソラのグループにジャズの要素を取り入れて、ここはアドリブにしよう!って言い出したのは私だから、ピアソラを壊した最初の男は私だねw。もともと小さい頃からジャズをやっていたから、ピアソラのグループに入るまではタンゴを演奏した事がなかったんだ。」

今もNYのブルックリンに住んでいて、今回のコンサートでも黒人のジャズバイオリニスト(レジーナ・カーター)を迎えてのコンサートだそうな。
3/6 オペラシティ

彼のエネルギッシュな演奏をピアソラのバンドの映像でしか見ていなかったけれど、生で聴く事ができるのは本当に楽しみです。マエストロに乾杯!






芳雄さんと素敵な仲間たち

2015年03月01日 | ライブとミュージシャンたち
「さっちゃんのサックスは本当に格好いい!胸にぐっとくる音だね~~。」

そんな嬉しいお言葉を昨日ももう一人のヨースケさんから頂きました。超、嬉しい!!

226の洋輔氏からも「立ち姿が美しい」などとステージ上で褒めて頂きましたが『お世辞』と解っていても何歳になったって褒められれば嬉しい。私は褒められて伸びるタイプ。調子にのってどこまでも木に登ってしまいます・・・。

昨日は原宿ラドンナで2回目になる「芳雄メモリアル」。こちらも大盛況でした。芳雄さんにまつわる人達がみんな芳雄さんの歌をそのまま歌い継ぎ、来ているお客様たちも芳雄さんを想いながら・・・。

山崎ハコさんも芳雄さんの十八番の「蒼い影」と「りんご追分」を熱唱。芳雄さんのキーで、そのままのアレンジで歌ってくれ・・・本当に芳雄さんの歌が大好きだったんだな~ってひしひしと伝わってくる素晴らしい歌でした。

もちろん、佐藤浩市さんも昨年同様、2曲歌い上げてくれました。浩市さんはいつも以上に歌う時は緊張されるようで、楽屋でも終始無言・・・。「ああ、早く終って打ち上げして~。」ステージに登場してからも「台詞はすぐに覚えるけど、歌詞は何十回歌っても覚えられないんだよ~。」などと言いながら、歌詞カードを楽屋にとりに帰る一幕。お茶目で素敵な俳優さん。

さらに今回は江口洋介さんも参加して下さり、「ブルースで死にな」を熱唱。宇崎さんの曲ですが、本当に難しい歌をみんな芳雄さんの面影を残しつつ歌っているのです。「原宿なんて、みなさん、あまりいらっしゃらないと思いますが・・」って思わず江口さんは口走っていましたが、それはお客様に失礼ですw。確かに年齢層も高く、私もめったに原宿には来ないけど。

洋介さんは昔は歌手として活躍していた時代もあり・・・・。なんと、私は彼の「On the road」というCDに参加していたのであります。と言ってもスタジオミュージシャンとしてなので、現場でお会いしてはいなかったのですが、不思議なご縁で、またご一緒でき「そっか~、やっぱり。あのCDのブヒャ~ってサックス、さっちゃんだったんだ~!」あれ?ブヒャ~だったっけ?最近は俳優業しかやっていないようですが、ぜひぜひまた歌手としても活動してくださいね、洋介さん。

さらに、喧太くんの歌声が父親そっくりになってきたのにはびっくりでした。最後に歌ったMany Riverで思わず泣きそうに。偉大なお父様の遺伝子を受け継ぎ、プレッシャーとも闘いながら、とても格好いい男(音楽家)になっていました。「この頃、ジャズギターも勉強してるんです。」ぜひまた共演しようね!と約束を交わしてきました。

音楽家としても磨きのかかった喧太くんの締めのご挨拶。

来年は本当の芳雄さんの誕生日のある「閏年」。もうすでに準備が始まっています。フラワートップのみんなと元気でがんばりますのでよろしくお願いします。

今回は指の骨折でベースが弾けず、裏方に徹してくれたバンマスのライオンがご挨拶。

ああ、来年も楽しみだな~~~。どんなことになるのでしょう。おっと、其の前に10月3日の大鹿村でのイベントが大変な事になりそうだw。