minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

ゴホンと言えば・・・

2007年02月11日 | 家族の日常
 昨日から大部屋に移った。今までの4人部屋より安くてしかも少し広い。自分専用の窓もある。

 強い薬も効果があるのか、熱も平熱にほぼ安定してきた。目の下の隈がとれず、顔も梅干しばあさんのようになってしまった私を見て、先日お見舞いに来てくれたぺーぱーむーんの一樹さんはびっくりしたようだけど・・・。

 「お年寄りばかりなので、うるさいと思いますけどそれでも大丈夫かしら?」と看護士さんが心配そうに尋ねる。「うるさいのは大丈夫だと思いますけど・・・。」「そうね、耳栓とかあればいいわね。」一体どんな煩さなんだろう?いびきなら利樹が酔っぱらった時で慣れてるし、咳き込むのはお互い様だし・・・。

 8人部屋だが私が移ったその日2つも空きがでて、今は6人だけ。入り口の壁際にいるおばあさんは生きているんだか、よくわからないような状態でいつも眠りこけている。私の両サイドが寝たきりの「う~」としか言えないようなおばあさんたち。これが大変。殆ど寝ているのだから、いびき程度の煩さは気にならないのだが、看護士が2人さ~っと入って来て、排泄処理と痰の吸引を毎日4,5回する。これが溜まらない。いきなり公衆便所か、ここは?という悪臭と音で思わず微熱があろうとベッドから逃げ出し、ロビーで作業が終わるのをひたすら待つ。う~ん、看護士が心配していたのはこの事だったのか。

 痰を吸引する機械の音もやはり想像してしまってつらい。ゼロゼロという音を聞いているだけで、こちらも咳が出て来てしまう。「ごほん、ごほん」と咳をしていたら一番奥のベッドからおしゃべり好きのおばさんがいきなり
「龍角散って知ってる?」
「・・・(誰に話かけてるんだ?)げほげほ。」
「そこの咳き込んでいるあなた、龍角散って知ってる?」
「あ、はい。」(やっぱりベッド1つ隔てた私に声をかけてきてたんだ!)
「私も若い頃からよく咳き込む事があってね・・・・・」と龍角散がいかに効くか、自分ちの猫まで龍角散が好きだった、というような話を延々聞かされ、相づちをうつのもつらい。他の人たちにまで聞こえているという事だ。
「龍角散、どこの薬局にも売っているわよ。」といわれたところで
「私、この咳の為に入院しているんです。」と一言いうと、「あら、そうだったの・・・」これでようやく開放される。悪い人じゃなさそうだけど・・・。

「ゴホン,と言えば龍角散。」そう、昔からあったなあ、そんなCM。「ラッパのマークの正露丸、イ~イ薬です。」「咳、声、のどに浅田飴」昭和初期3大名コピーCMの一つだ。そっか、最初から龍角散飲んでれば入院しないですんでたのか・・・!?