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minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

秋の夜長はフジコ・ヘミング

2005年09月22日 | ライブとミュージシャンたち
 世界的なピアニスト、フジコ・ヘミングの展覧会に母と義母が行ってきた。おみやげに、と彼女の室内楽と一緒に演奏しているCDを貸してもらった。秋の夜長にクラシックの室内楽を聴くなんて・・・。しかも、鱒、チゴイネルワイゼン、月の光と小学校の音楽鑑賞会で聴いた名曲ばかり。おでんを食べながらちょっと贅沢な気分に浸る。
 それにしても、彼女のピアノはどうしてこんなに切なく、どきどきするのだろう。自分のピアノに対する憧れ、郷愁のようなものが沸々と沸いてくる。ショパンが弾きたくて一生懸命練習していた、あの高校生の頃が蘇る。

 6年前になるのかな?私が原田芳雄さんのコンサートでフジコさんと競演させて頂いたのは。あのとき、突然ゲストでいらっしゃる事になり、しかも下北沢の小さな手作りの映画館のステージでエレピしかなかったのだが「私、こんなピアノ弾いたことないよオ~」とにこにこ笑いながら芳雄さんの歌の伴奏をしたのだった。曲はサマータイム。リハーサルのときにキーがあわずに困っていた原田さんを見て、思わず私が「フジコさん、この曲はDmで演奏していただけますか?」と代わりに伝えた。よほど芳雄さんは緊張していたのだろう。
 さて、本番を待つステージ横でフジコさんは「ゲーモール(Gm)じゃなかったよね?」と近くにいるスタッフに尋ねた。みんな一斉に????私が気がついて「あ、デーモール(Dm)です。」と言ったのだけど、誰もドイツ語のコードの言い方なんて知らないよ~。とにかく、原田さんと私とフジコさんのトリオ演奏は無事に成功したのでした。(とってもフリーっぽい演奏でしたけど!)