京都西陣のそばを通る千本通。上立売通をちょっと北に進んだところに、浄土宗の「石像寺(しゃくぞうじ)」があります。
ここは、人々には、「釘抜地蔵」と呼ばれるところです。
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ある日、ミモロは、その前を通りかかり、吸い寄せられるように境内へ進みました。
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現在、浄土宗のお寺ですが、ここは、弘仁10年(819)に、弘法大師空海が開基した真言宗のお寺でした。弘法大師が、唐から持ち帰ったという石に、自ら地蔵尊を刻み、苦しむ人々を救おうと祈願されたのが、ここの始まり。
「苦」を抜く地蔵尊「苦抜地蔵」と言われ、それが「釘抜地蔵」へ。
境内の中ほどには、大きな釘抜きが、参拝者を待ってます。
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多くの参拝者が触った釘抜きは、一部色が異なります。この大きな釘抜きは、彫刻家でもある堂本印象作なのだそう。
本堂には、ご本尊の地蔵尊が祀られています。
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「どうぞ世界中の苦しむ人々がすくわれますように~」と、ミモロは、お願いします。
お堂の天井からは、たくさんの赤い提灯が下がっています。
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そして壁には、額に入った釘と釘抜きが奉納されています。
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これらは、すべてお地蔵さまに救われた人々が奉納したもの。
ミモロは、本堂の脇を進みます。
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本堂の脇にも観音様や不動明王さまなどのお姿も…。
「あれ?本堂の壁面にたくさんの釘抜きがある~」とビックリ。
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本堂を覆うようにたくさんの奉納された釘抜きと釘の額が奉納されているのです。
「多くの人を救うご利益がある証だね~」とミモロ。
本堂の裏に地蔵尊の像の手に触れるミモロ。「ここもみんなが苦しいところ触ってる~」
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手と胸のあたりが、最も触れる人が多いよう・・・ツヤツヤと輝いています。
「胸のあたりが苦しいというのは、きっと心の悩みも多いんだよね」とミモロ。
実は、ここ「釘抜地蔵」では、体の苦しみと共に、心の苦しみを救ってくれるありがたいことが。
ご住職は、なんと臨床心理士でいらっしゃり、心の悩みをもつ人の話を聞いてくださいます。
「相談料は志だって~。予約するとご相談できるんだ~」と、パンフレットをみたミモロ。
だれでも言えない悩み・・・でも、誰かに聞いてもらうと、ずいぶん心も軽くなるもの。
「すばらしい活動だよね~」と思うミモロです。お寺は、さまざまな救いを求めて訪れる場所。
ご住職に話を聞いていただくだけで、心が軽くなって、救われる人も多いはず。
「いじめで悩んでいる子も、来るといいのにね~」と思うミモロです。
現代人の苦しみ・・・それは弘法大師が開基した時代とは、違う苦しみでしょうが、多くの人の苦を抜きたいという思いは、今も、ここに繋がっています。
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悩み、苦しみを感じる人は、ぜひ訪れては…。きっとお地蔵さまが救ってくださるはず…。
「釘抜地蔵」京都市上京区千本通上立売上る花車町503 075‐414‐2233 拝観時間、8:30~16:30 拝観自由
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