2018ミモロの京都さくら案内。山を彩る桜。雄大な景色で楽しむ「修学院離宮」

2018-04-06 | 京都

お友達が参観の予約をしてくれた「修学院離宮」。ここには、山里の景色が広がります。

広大な敷地を有する「修学院離宮」は、明暦元年〈1655）から後水尾上皇によって造営がはじめられ、万治2年（1659）に完成した山荘です。

ミモロがここを参観で訪れるのは４回目。夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と訪れ、それぞれの風情を楽しんできましたが、春の桜を見るのは初めて。「前に美化活動でも来たことあるの～」そう、昨年秋に「NPO法人　京都観光文化を考える会　都草」のメンバーとして美化活動を行いました。「だからここよく知ってるんだ～でも、訪れるたびに感激するの～」と。

参観は、約1時間半かけて、1キロにおよぶ工程を歩きます。山の斜面を巧みに使い変化に富んだ景色が楽しめるように造営された「修学院離宮」。
「歩くの結構、運動になるよ～」と、ミモロは、歩きやすいスニーカーで。

「あ、桜見つけた～」

「修学院離宮」には、それほど多くの桜はありません。今年、すでにたくさんの桜を見てきたミモロには、ちょっと物足りない感じ…。「でも、やっぱり桜はいいね～」のびやかに枝を伸ばす山桜は、やはり見惚れてしまいます。

敷地内の建物を彩る桜。「さすが離宮だね～風情がある」とミモロ。

ミモロは、数十名の参観者と共に、散策路を歩き、敷地内の歴史的建造物である客殿などを巡ります。

建造物に関しては、以前お話したので、今回は、桜を中心にお話します。
石段や砂利の道など、敷地内を巡る散策路は、次に出会う素敵な景色へのアプローチ。

「次はどんな景色に出会うかな？」

ワクワクしながら進みます。

「菜の花も咲いてるよ～」

後水尾上皇は、町中の京都御所から輿に乗り、3時間以上かけて訪れたそう。離宮の敷地には、田園が広がり、そこは山里の風情が美しく展開されます。「御所も広いのにね～」とミモロ。でもここには、きっと心許す人たちだけで過ごす、憩いの時があったのでしょう。「そうだね～御所、人多そうだもんね～」

後水尾上皇の皇后、東福門院和子さまは、徳川2代将軍秀忠の娘。入内するに際し、徳川家は財政的にバックアップすると共に、天皇家とのつながりを強くしたいという意向が…。幕府との緊張状態が続く中で、「修学院離宮」は建てられたのだとか。

「きっとゆっくり過ごせる場所が欲しかったんだね～」

後水尾上皇の思いを想像しながら眺める庭。遠くに御所の緑が見えます。

「ここ紅葉の時、本当にきれいなんだよね～」というのは、眼下に広がる浴龍池の景色です。

秋は、色とりどりの紅葉がそれは鮮やか。「桜がたくさん植わってるとキレイなのに～」と思うミモロ。それを聞いたお友達、「なんでも後水尾上皇って松が好きだったんだって～。それは常に変わらぬ姿に心惹かれたって聞いたことある～」と。
四季の移り変わりで姿が変容する桜や楓・・・でも常に緑の松に、状況に左右される人間の心とは異なる変わらぬものを見ていたのかも・・・。

「後水尾上皇さまも、いろいろ悩みがあったんだね～。気楽なネコでよかった～」と思うミモロなのでした。