熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

日米同盟

2016-02-03 16:36:01 | Weblog
末浪靖司著「機密解禁文書にみる日米同盟(アメリカ国立公文書館からの報告)」を読みました。

日米同盟について多くの本が出版されていますが、その大半は政府の発表や文書を基に書いた本が多く、これでは日米同盟の本質は見えてこないと思っていたところに格好の本に出合いました。

この本は、著者がワシントンDCの米議会図書館やメリーランド州カレッジパークにあるアメリカ国立公文書館に通って、地道な取材を続けて書いた本です。

所謂、アメリカから見た日米同盟ですね。

この本には、

「法治国家崩壊のからくり(一体化する沖縄と本土、日米合同委員会ー誰が何を決
めるのか、在日米軍と大使館の関係、マッカーサー公電がかたる北富士の戦い、最高裁判所が米
軍の無法を支える」

「トリックで作られた基地管理権(米軍の行動に合わせて変える政府見解、パンドラの箱をあけるな、ボン協定の衝撃、米軍は基地の外でも法令を守らない)」

「米軍は地球上のどこでも出撃する(国家安全保障公文書館での発見、極東は中東・アフガンに伸びる、横須賀空母母港化の密談)」

「海外派兵を巡る攻防(日米同盟は禁句だった、極東米軍文書が語る自衛隊のルーツ、集団防衛と改憲への衝動、安保条約と憲法の関係、赤城宗徳が語った安保改定の舞台裏)」

につて分かりやすく書かれています。


機密解禁文書から見えてくる日米関係は、政府発表や公式見解とは大きく異なり、未だに日本は米国の占領下にあるという実体です。

国民に都合の悪い事実は隠して語らず「国民には知らしむべからず依らしむべし」と考えていることが良く分かります。

最悪なのは、この政府の考えにマスメディアが協力して報道していることです。

これでは真実が見えてこない。

最近の甘利大臣のスキャンダルも公表したのは週刊文春という週刊誌で、マスメディアはこの疑惑を国民に知らせる努力を全くしていませんでした。

今、頼りになるのは週刊誌だけというお寒い状態です。

日本のジャーナリズムは何処へ行ったのか。

それはともかく。この本を読むと日米関係の実体が良く分かります。

ご一読をお勧めします。







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