熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

知財価値評価

2011-12-26 17:28:01 | Weblog
知財価値評価研修に参加してきました。

会場は、弁理士会館です。

虎ノ門で下車して霞ヶ関ビルを抜けて弁理士会館へ。
霞ヶ関ビル2階のフロアーにクリスマスの飾りがありました。




「私たちは東北を応援しています」のメッセージが。
一日も早く復興できるように応援しましょう。





さて、今回の研修は、研修Ⅰ〜Ⅲの3部構成でしたが、私は所要があり研修ⅡとⅢを受講しました。

研修Ⅱは、「知財価値評価における市場・事業の関係分析と情報入手方法」です。
情報入手方法の概要は一般的な内容だったので、特に参考となることはありませんでしたが、講師が実践している情報入手方法の具体例を説明されたので、大変参考になりました。

研修Ⅲは、「特許権価値評価モデルPatVMの概要」です。
このテーマは、以前、モデルの開発者である大学教授の説明を聞いたことがありますが、今一つ理解できなかったので、今回再び受講することにした訳です。

モデルについては、概略理解できましたが、疑問点が2つあり、講師に質問してみました。

Q1:このモデルの検証結果は?
→モデルの開発者は特に検証しておらず、弁理士会の委員会で検証しているとのことでした。
私も研究者時代に工学モデルを創って活用したことがあり、その経験から、モデル作成者による検証は不可欠だと考えていたのですが、経済モデルは違うのかもしれませんね。

Q2:このモデルでは、定量的な計算式の中に、特許権の有効性・権利範囲の広さ・侵害可能性等の定性的評価(評価点)が組み込まれているが、評価点1〜5点に設定した意味は?
→評価のために5段階程度に分けているが、特に1〜5点の意味はないとのことでした。

私は、定量的な計算式の中に定性的な評価点を組み込む場合、最小点と最大点の意味を明確にしてから何段階にするかを決定すべきであると考えます。
つまり、5段階評価にすると、最小または最大が全体の20%になり、定量的な数値に2割の重み付けをすることになります。

重み付けは、何割が好ましいのかをできるだけ客観的な根拠に基づいて決定することが望ましいと考えます。

以上の2点について、私とモデル作成者との意見は異なりますが、それがこのモデルの価値を低下させるものではありません。

特許権の価値評価は、実務的に重要な問題です。
特許権の価値評価モデルの作成にチャレンジしてみますか。



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