熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

ローマ人の物語

2007-10-10 21:34:24 | Weblog
塩野 七生さんの「ローマ人の物語」を読んでいます。

「ローマ人の物語」は、紀元前753年のローマ建国から476年の西ローマ帝国滅亡までを描き切った、全15巻からなる大作です。

少し前に評判になっていましたが、へそ曲がりの私は、ブームが過ぎ去った後にジックリと本を読むことにしています。
この本は、全15巻で1冊がかなりお高いので、全巻購入は難しいと考えていましたが、何と文庫本が出版されました。
それに加えて幸運なことに、その文庫本を図書館で見つけ、早速「ローマは1日にしてならず(上・下)」を借りて一気に読みました。

ローマの歴史といえば、英国人史家ギボン(1737~94年)の「ローマ帝国衰亡史」全6巻が著名ですが、同書が扱うのはローマ全盛期の5賢帝の時代(96~180年)から、1453年の東ローマ帝国滅亡までで、ローマの興隆期は描かれていません。
それに、歴史書は、人物の描き方が弱く、興味を持って読むことができません。

これに対して一般的な歴史小説は主人公を中心に描いているので、読み物としては面白いのですが、歴史的事実の描き方が弱く、かつ描いている年代も短いので全体の歴史を理解するのは困難です。

「ローマ人の物語」は、塩野さんが《なぜローマのみが民族、文化、宗教の違いを超えた普遍帝国を実現し得たのか》という問題意識を持ち、人物に焦点を当てて描いているので、ローマの歴史が人物を通して生き生きと描かれています。

塩野さんの「手っ取り早く分かりやすいということが、それほど大切なことだとは思いません。歴史とは人間がつくるもの、人間そのもの。複雑な人間の営為を簡単に書くことなど私にはできません。私は叙述は好きですが、解説は大嫌いなんです」という言葉が、「ローマ人の物語」の全てでしょう。

とは言っても、まだ「ローマ人の物語」全15巻の入り口に差し掛かったところです。
この読み応えのある本を全て読み終わった後に、読後感を書いてみたいと思います。
お楽しみに!!



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コメント
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