徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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Musica Saeculorum ケルン公演・チェンバロとホルン

2017年09月07日 | 日記

 

昨夜は久しぶりクラシックコンサートに行って参りました。月曜日にケルン・チケットのメルマガが来て、チケット2枚が1枚分の値段で買えるというので、体調も安定していることもあり、誘惑に抗うことなく速攻でチケット購入してしまいました。席は前から10列目の舞台中央の正面。それがたったの52€(二人分)なんて信じられない価格です。もちろん、有名どころでないからこその値段なわけですが、水曜日の夜ということもあって客席は半分も埋まってなかったと思います。

でもコンサート自体はとても良かったです。ウイーン・クラシックを堪能できました。

プログラムは以下の通りです。

Musica Saeculorum & Philipp von Steinaecker ムジカ・ゼクロールム&フィリップ・フォン・シュタインエッカー

Wolfgang Amadeus Mozart 1756 - 1791 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Sinfonie C-Dur KV 338 (1780) シンフォニー、ハ長調(KV 338)
Allgro vivace アレグロ・ヴィヴァーチェ
Andante di molto più tosto Allegretto アンダンテ・ディ・モルト・ピウ・トスト・アレグレット
Allegro vivace アレグロ・ヴィヴァーチェ

Joseph Haydn 1732 - 1809 ヨゼフ・ハイドン
Konzert für Cembalo und Orchester D-Dur Hob. XVIII:11 (vor 1784) チェンバロとオーケストラのためのコンサート、ハ長調
Vivace ヴィヴァーチェ
Un poco Adagio ウン・ポコ・アダージョ
Rondo all'Ungarese. Allegro assai ロンド・アル・ウンガレーゼ。アレグロ・アッサイ

Cembalist: Mahan Esfahani チェンバロ奏者:マハン・エスファハニ

Pause 休憩

Wolfgang Amadeus Mozart ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Konzert für Horn und Orchester Es-Dur KV 417 (1783) ホルンとオーケストラのためのコンサート
Allegro アレグロ
Andante アンダンテ
Rondo. Allegro ロンド。アレグロ

Hornist: Alec Frank-emmill ホルン奏者:アレク・フランク=ジェミル

Wolfgang Amadeus Mozart ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
Sinfonie D-Dur KV 504 (1786) "Prager Sinfonie" シンフォニー、ハ長調(KV 504)「プラハ・シンフォニー」
Adagio - Allegro アダージョ~アレグロ
Andante アンダンテ
Presto プレスト

ムジカ・ゼクロールムというオーケストラは2008年に創設され、以来ずっとフィリップ・フォン・シュタインエッカーの指揮下で活躍しているようです。ケルン公演は2013年3月が初めてで、今回は2度目の出演。

チェンバロ奏者・マハン・エスファハニはイラン出身。主にイギリスで音楽教育を受け、2008年から2010年まで BBC の「ニュージェネレーション・アーチスト」で、2009年にロンドンデビュー。よくは知りませんが、世界中で活躍しているようです。素晴らしく軽やかで味わい深いチェンバロを聞かせてもらいました。アンコールで、ジャン・フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau、1683-1764)のガヴォット・6つの変奏曲(バリエーション)を弾いてくれました。チェンバロの音はピアノに比べると小さくて通りが悪いのですが、温かみがあって、私は好きです。

ホルン奏者・アレク・フランク=ジェミルも主にイギリスで音楽教育を受け、2013年にデビューした若手で、2014年から2016年まで BBC の「ニュージェネレーション・アーチスト」でした。現在は Scottish Chamber Orchestra の第一ホルン奏者。
私はナチュラルホルンの演奏を間近で見るのは初めてで、つくづく不思議な楽器だなと思いました。押すところも引くところもなくて(もちろん、フレンチホルンのようにバルブ操作をするタイプもありますけど)、唇とストップ奏法と呼ばれるベルの中の右手の位置を変えるだけであれだけ色彩豊かな音を出しているのですから、私から見ると本当に奇跡みたいです。私は吹奏楽器が苦手で、トランペットもクラリネットも音一つ出せたためしがありません ( ´∀` )

ハイドンのチェンバロコンサートも素晴らしかったですが、モーツアルトのホルンコンサートは副題に「ロバ、雄牛、道化のために」とあることから分かるようにお祭りのように楽しい感じで、とても元気が出ました。

最後を締めくくったシンフォニーはそれに比べて少々堅苦しい感じで、いかにもフォーマルなクラシック音楽という印象を受けました。悪くはないですが、私の今の気分にはあまり合わないということでしょうか。