週末、地元の事務所には、マスコミ各社からのアンケートが積み重なっていました。これが来ると、いよいよ選挙という雰囲気になります。
アンケートの質問項目を見ると、単に経歴を確認するだけのものから、最近感動した出来事などプライベートな質問を含むものまで様々です。選挙直前になると、個別の政策についての見解を質すものが山のように積み重なり、寝る時間がなくなります。政策は代筆が利かないだけに、辛いところです。
アンケートの中の一つに、「最近読んで感動した本」という項目がありました。考えてみると、仕事がらみで政策本や新書の類ばかり読んでいるので、「感動」を覚えることは滅多にありません。
そんな中、ふと思い出したのが、仙谷由人議員の推薦で手にした「評伝 斉藤隆夫」という本でした。
斉藤隆夫といえば、戦時中、粛軍演説を行って議員を除名され人として、国会に身を置く議員であれば誰しも知っている有名人なのですが、果たしてどういう経歴で、どういう思想の持ち主だったのか、ほとんど知られていません。私も「斉藤隆夫=粛軍演説」ということしか知りませんでした。
学会の重鎮を相手に天皇機関説を唱え、国民的な人気を得ていた近衛文麿を「政治上の実力がない」と辛らつに批判し、政党政治の危機を訴えて軍と対決した議会活動は圧巻です。
軽薄なナショナリズムが横行している現代だからこそ、「孤高のパトリオット」という副題がついた本書は、多くの示唆を与えてくれているように思います。
著者である松本健一氏は、この本を最後を斉藤隆夫氏の次の言葉で締めくくっています。長くなりますが、最後に引用します。
「我々は戦争に負けた。負けたに相違いない。併し戦争に負けて、領土を失い軍備を撤廃し賠償を課せられ其の他幾多の制裁を加えらるるとも、是が為に国家は亡ぶるものではない。人間の生命は短いが、国家の生命は長い。其の長い間には叩くこともあれば叩かるることもある。盛んなこともあれば衰えることもある。衰えたからとて直ちに失望し落胆すべきものではない。若し万一、この敗戦に依って国民が失望落胆して気力を喪失したる時は、其の時こそ国家の亡ぶる時である」
アンケートの質問項目を見ると、単に経歴を確認するだけのものから、最近感動した出来事などプライベートな質問を含むものまで様々です。選挙直前になると、個別の政策についての見解を質すものが山のように積み重なり、寝る時間がなくなります。政策は代筆が利かないだけに、辛いところです。
アンケートの中の一つに、「最近読んで感動した本」という項目がありました。考えてみると、仕事がらみで政策本や新書の類ばかり読んでいるので、「感動」を覚えることは滅多にありません。
そんな中、ふと思い出したのが、仙谷由人議員の推薦で手にした「評伝 斉藤隆夫」という本でした。
斉藤隆夫といえば、戦時中、粛軍演説を行って議員を除名され人として、国会に身を置く議員であれば誰しも知っている有名人なのですが、果たしてどういう経歴で、どういう思想の持ち主だったのか、ほとんど知られていません。私も「斉藤隆夫=粛軍演説」ということしか知りませんでした。
学会の重鎮を相手に天皇機関説を唱え、国民的な人気を得ていた近衛文麿を「政治上の実力がない」と辛らつに批判し、政党政治の危機を訴えて軍と対決した議会活動は圧巻です。
軽薄なナショナリズムが横行している現代だからこそ、「孤高のパトリオット」という副題がついた本書は、多くの示唆を与えてくれているように思います。
著者である松本健一氏は、この本を最後を斉藤隆夫氏の次の言葉で締めくくっています。長くなりますが、最後に引用します。
「我々は戦争に負けた。負けたに相違いない。併し戦争に負けて、領土を失い軍備を撤廃し賠償を課せられ其の他幾多の制裁を加えらるるとも、是が為に国家は亡ぶるものではない。人間の生命は短いが、国家の生命は長い。其の長い間には叩くこともあれば叩かるることもある。盛んなこともあれば衰えることもある。衰えたからとて直ちに失望し落胆すべきものではない。若し万一、この敗戦に依って国民が失望落胆して気力を喪失したる時は、其の時こそ国家の亡ぶる時である」