23日は高崎にある「群馬県立日本絹の里」で開催されている
「群馬の絹」展に行ってきました。
朝はまだ前日からの雨が結構降っていて、どうかなとおもったのですが、
天気予報の「昼前から晴れて暖かくなる」というのを信じて出かけました。
案の定、車で高速を走る間にどんどん晴れてきて、
群馬に入ると山並みがすばらしくきれいに見えました。
この展覧会は群馬県産の絹糸を使用した製品が一堂に集められ、展示、販売されます。
昨年もこの展覧会にきて、(←クリック)いろいろ群馬シルクの製品を買いました。
日本の養蚕製糸が風前の灯と言っていいほどの危機的状況をなんとかしようと、
繭生産量が日本一の群馬県は、群馬の繭、生糸、絹でつくられた製品を
「ぐんまシルク」として認定、ブランド化しています。
群馬にかかわり、富岡製糸場を世界遺産にしようという運動にかかわっている者としては、
応援せずにはいられません。
私にできるのは消費者として、絹物を買うなら「ぐんまシルク」の製品を買い、
知り合いに宣伝するぐらいのことですが・・・。
今回来てみて、ここに出店している方の知り合いが増えたなあ~と思いました。
同じ伝道師の方もいらっしゃるし、イベントでご一緒して知り合った方も、
昨年のフランス旅行で一緒だった桐生のSさんもいます。
みなさん、なんとか日本のシルクを残したいと、日夜製品づくりに取り組んでいらっしゃる。
昨年の展示会にはなかった新しい製品がどこのブースにもでています。
話を聞くと、一年かけて作り上げた、織りの模様がきれいに出るように糸を工夫してみた、
この繭の糸だとこういう輝きがでるようになった、染めはこういったものをつかってみた、
などなど、実にいろいろ研究して開発しているんだとおもいました。
それが新しい製品につながっているんですね。
今回見たものでとてもよかったもの。
「ぐんま200」という繭を座繰りでひいて、県内で織り、県在住の作家さんが染めた反物。
すべて群馬県内で作られた純国産の着物。
とても軽いものだと聞いていたけれど、ほんとうにフワッとして軽くて、でも輝きがある。
これが座繰りの糸?と信じられないほど、繊細で美しい反物でした。
座繰りというと、節があって、それが味わいとなり、機械でひく糸とはちがう。
機械糸のように均一でないところが持ち味というイメージでした。
でも全然ちがっていました。
話を聞いていて、ふと堅曹さんの時代、
日本ではじめて器械製糸ができた頃の座繰りの糸はこういうものだったのかなとおもいました。
群馬では特に改良座繰りといって、器械製糸より座繰り糸のほうに力をいれて、
世界の織物の需要に見合ういい品質の生糸を作り出していた時期が長かったのです。
100年以上も前、それらは横浜から世界に輸出され、
今日見たような素敵な織物や美しいスカーフになったんだろうな、と実感しました。
とてもいろいろなことが勉強になり、外にでると、なんだかとってもぽかぽかと暖かい!
そうだ、まだ時間があるから、堅曹さんが明治3年に作った
大渡製糸所の場所を確定しにいこう、とおもい前橋に向かいました。
つづく。