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バッド・ベティカー監督『暗黒街の帝王レッグス・ダイヤモンド』その1

2020-06-17 10:01:00 | ノンジャンル
 DVDで、バッド・ベティカー監督の1960年作品『暗黒街の帝王レッグス・ダイヤモンド』を観ました。

 “レッグス・ダイヤモンドが出所した1920年代は暴力全盛の時代であり、彼の人生そのものと言えた”の字幕。
“ゴッサム宝石店”の看板。銃撃戦が起き、犯人の2人が路上に死体となって転がっている。レッグス「バカな強盗だ」。
“ダンス教室 初心者は初回受講料無料”の看板。レッグスはアリス先生に映画を誘うが、アリスはラトゥールを相手に今晩のダンス大会に出ると言って断る。
ダンス教室の前でアリスを待つラトゥールの足の上にゴミ箱を落とし、彼をタクシーに押し込んで去らせるレッグス。
“今夜ダンス競技大会”の看板。ラトゥールが現われないのを不思議に思うアリスは、レッグスとともに決勝に進出するが、レッグスはライバルのコンビの女性のドレスに火をつけ、見事に優勝する。
 映画を観る二人。レッグスは弟(ウォーレン・オーツ)に電話をかけてくるとアリスに言い、トイレの窓から宝石店に侵入し、宝石を盗み、アリスのポシェットに入れる。
 アリスと別れ、弟に宝石を見せると、弟は5千ドルにはなるだろうと言う。
 “警告 いかなる物品の授受も規則違反。面会の過度な延長は認めない。禁煙”の張り紙。アリスは「一晩一緒にしただけで、1年後刑務所への面会要請をするなんて」と言うが、レッグスは「職が決まっていれば仮釈放になる」と言って、アリスに求職する。
 クラブでダンスを披露するレッグスとアリス。レッグスの弟のエディは、次の犯罪の計画と地図を示すが、「たった8,9千ドルのために、次は10年も食らうことになる」と言って計画書を破る。そこへ暗黒街の帝王のロススタインが現われる。レッグスはこれは一千万ドルになるかもしれないと言い、ロススタインに近づこうとするが、用心棒たちに放り出される。アリスは週200ドルの仕事になると言ってレッグスを引き留めようとするが、彼は感謝はしていると言ってアリスの許を去る。
 翌日、ロススタインが泊っていたホテルを訪ねると、ロススタインは朝にマイアミに発ったと言われる。(中略)
 マイアミに着いたレッグスはロススタインのつけで大量のものを買いまくる。
 やがてロススタインの用心棒らが彼をロススタインの許に連れてくるが、レッグスはロススタインに直接会うためにやったと言い、ロススタインの用心棒になって出世したいと言う。ロススタインはとりあえず彼の部下のオーギーにレッグスを預ける。
 レッグスは今週の上がりが2万1735ドルで、そのほとんどがボスのものになると知るが、いきなり襲撃を受け、レッグスは大けがをし、オーギーは殺される。
 やったのがマクダーミ兄弟だと知ったレッグスは、元上司の軍曹に100ドルを払い、射撃の練習を行う。
 店から出てきたマクダーミ兄弟を両手撃ちで射殺するレッグス。
 レッグスはロススタインに他のボスたちを紹介され、ケガの治療代ももらい、新たにモランの用心棒に雇われるが、レッグスは弟にも職を与えてほしいと言う。
 ロススタインの情婦を家に送るレッグスに「今夜はチャンスよ」と誘いをかける情婦。それに乗るレッグス。(中略)
 ロススタインの許に呼ばれたレッグスは、用心棒の仕事は退屈だと言うと、ロススタインは未払いの店2件からの徴収を頼み、宝石箱の中から懐中時計を信頼の証としてレッグスに贈る。
 “アメリカ・カナダ国境”の字幕。札束を男からもらうレッグス。
 密造酒を積んだトラックの運転手からやはり札束をもらうレッグス。(中略)
 ロススタインの情婦は麻薬の入手先をレッグスに教える。
 ロススタインは情婦に「いつからレッグスと関係を持つようになった?」と聞かれ、そんな事実はないと言い張るが、レッグスは「毎週火曜日に会っていた」と言い、ロススタインは情婦を去らせ、コートも置いていくように言う。部屋を出ると刑事が待っていて、レッグスの懐中時計の中に麻薬が仕込んであるのを見つける。
 改心したとみなして保釈金を払ってくれたモランに謝りたいとフローの店へ向かうレッグス。
 モランの部屋。外からは「号外! ロススタインが殺された」の声が。
 “ホッツィ・トッツィ・クラブ”の看板。他のボスたちにシマを分けてほしいと言うレッグスに対し、ボスの一人フレンチは、シマはもうすでに分配したと言い、ロススタインの遺言でシマは全部自分のものになるはずだとレッグスが言っても、そんな遺言はなかったと言われる。
 仲間とともにクラブを去るレッグス。ボスたちの2人の用心棒の足元には手りゅう弾が転がってきて、大爆発を起こす。
 ボスたちのシマのクラブを次々と破壊して回るレッグスは、密造酒を乗せたトラックも襲撃する。
 フレンチ「なぜ彼はトラックのルートを知ってる?」。

(明日へ続きます……)

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増村保造『映画監督 増村保造の世界(上)(下)』

2020-06-16 05:48:00 | ノンジャンル
 増村保造さん著の2014年作品『映画監督 増村保造の世界(上) 〈映像のマエストロ〉映画との格闘の記録1947-1986』を読みました。

目次を書くと、

撮影風景より(写真)
増村作品より(写真)

わたしの映画修行
 水くさい傍観者の時代
 イタリアで発見した「個人」
 溝口健二━━最も日本的作家
 谷崎潤一郎と溝口健二
 溝口における“リアリズム

三人の作家━━黒澤明 溝口健二 市川崑
 黒澤明
  黒澤明論
  『隠し砦の三悪人』と黒澤明
  黒澤明における巨匠の条件
  壮大にして悲壮な映画作家黒澤明
  姿三四郎
 溝口健二
  本能の作家━━溝口健二
  巨匠の晩年
  溝口健二と邦画の確立
  溝口健二のリアリズム
 市川崑
  市川崑の方法

日本映画史

増村組、増村保造を語る
 若尾文子
 左幸子
 岸田今日子
 大楠道代
 高橋惠子
 原田美枝子
 船越英二
 宇津井建
 田村高廣
 緒方拳
 宇崎竜童
 白坂依志夫
 新藤兼人
 安本莞二
 村井博
 小林節雄
 間野重雄
 林光
 増村組 助監督座談会

 また、 増村保造さん著の2014年作品『映画監督 増村保造の世界(下) 〈映像のマエストロ〉映画との格闘の記録1947-1986』も読みました。

 目次を書くと、

アルバム スナップ・スチール(写真)

映画論+演出論 増村保造
 映画のスピードについて
 ある弁明━━情緒と真実と雰囲気に背を向けて
 私の主張する演技━━栄光ある逆行━━
 「シーン」と「ショット」
 新人作家の主張
 原作小説とその映画化
 テレビ・ドラマはコントである
 私の演出態度
 しろうと批評と専門批評の違い
 スターであることと無いこと
 わたしの女優論
 実在性喪失の現状
 近松と新派に帰る
 映画批評家とは何か
 映画を知るための四冊の本
 余りにアマチュア的 映画作家の希望する映画批評とは
 サディズム映画論
 女優=巫女になるための条件は
 三島由紀夫さんのこと
 拾遺「黒澤論」 黒澤監督を訪問する

映画評論 増村保造
 ヴィスコンティとカステラーニの作風
 ルキノ・ヴィスコンティ論
 ヴィスコンティ論
 悲劇的な人間へ向けるリアルな眼 『家族の肖像』
 最も多望の新人監督 フェデリコ・フェリーニ
  『青春群像』とフェリーニ
  『甘い生活』 背徳とその救済
 ヴィットリオ・デ・シーカ 反イタリア的精神
 映画人の主観
  『太陽はひとりぼっち』
 パゾリーニとボロニーニの間
 マキャヴェリは葡萄酒を守った
  『サンタ・ビットリアの秘密』
 イタリアン・リアリズムは生きている
 現代フランスの“私映画”『恋人たち』
 主観的世界を描く喜劇 『地下鉄のザジ』
 新しい大衆性の発見 通俗ドラマと絶縁
 現代のフランス映画
  『世にも怪奇な物語』
 結論なき思考、〈他人の血〉の拒否 「ゴダール全集 第四巻」
 アメリカ的オプティミズム
  『飛べ!フェニックス』『攻撃』『銃殺』
 暴力とは人間の根源的な情熱だ。しかし…
  『ゴッドファーザー』『時計じかけのオレンジ』『わらの犬』『ホット・ロック』
 ゲテモノの真実味溢れる大傑作である
  『未来世紀ザルドス』『エクソシスト』
 粗野で善意で果敢で滑稽なヤンギーたち
  『狼たちの午後』『カッコーの巣の上で』
 映像主義とは?
  『恐怖の報酬』『ミスター・グッドバーを探して』『さよならの微笑』
 あらゆる映画手法を拒否した詩的情念の世界
  『アレクサンダー大王』
 この悪魔的ムードと絶望的暗さの伝統!
  『ヴェロニカ・フォスのあこがれ』『ドイツの青ざめた母』
 黄土塊のうねりとアメリカ人の自由の原型
  『黄色い大地』『パーマネント・バケーション』『ストレンジャー・ザン・パラダイス』

自作解説 増村保造
 自作を語る
 次回作『女の小箱・より 夫が見た』
 人間とは何か━━『女の小箱・より 夫が見た』で描きかったこと
 次回作『卍』
 谷崎の世界とギリシア的論理性━━『卍』について
 次回作『陸軍中野学校』
 『遊び』で描きたいもの
 『音楽』と愛とセックスと
 演出意図
 『大地の子守歌』で描く逞しい女性
 次回作『曽根崎心中』
 『曾根崎心中』について
 『エデンの園』を撮り終えて
 『偽大学生』の思い出

フィルモグラフィー
 増村保造映画監督作品
 増村保造映画構成・脚本作品
 増村保造テレビ作品

あとがきにかえて━━『永遠なれ! 増村映画』

 以上です。
 ハイライトは上巻での若尾文子さんへのインタビューと、下巻で言及されている映画についての4冊の本『ドキュメンタリィ映画』(ポール・ローサ)、『劇作とシナリオ創作』(J・H・ロースン)、『カリガリからヒットラーまで』(ジークフリード・クラカウェル)、『映画の編集』(カール・レイズ)でした。上巻が650ページ足らず、下巻が700ページというボリュームでした。

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バート・ケネディ監督『大悪党ジンギス・マギー』その2

2020-06-15 05:56:00 | ノンジャンル
 宮田珠己さんが井上マサキさんと西村まさゆきさんと共著で2020年に刊行した大判の本『日本の路線図』を読みました。「はじめに」と題された文章を転載させていただくと、

「本書は日本全国の鉄道路線図を地域ごとに収録した図録集です。日本には現在190社を超える鉄道事業者がありますが、このうち貨物専門の事業者ならびに鋼索鉄道(ケーブルカー)の事業者を除いたいわゆる公共の鉄道、地下鉄、モノレール、新交通システム各社の公式な路線図を掲載しています。
 全国の鉄道路線図を飽きるまでじっくり眺めてみたいけれど、それらを一覧した本がない。常々そんな不満を抱いていたわたしたちは、ならば自分たちで作ろうと考え、本書を制作しました。
 掲載にあたっては、なるべく現地駅構内、車内などで一般乗客の目に触れるものを優先しています。これは鉄道情報だけではなく旅情や人によって郷愁までも感じられればという考えによるものです。なおかつ将来にむけ、2020年時点での路線図の実態を資料として残すことも念頭に置いています(ただし諸般の事情により、収録できなかった路線図や鉄道事業者もあります)。(後略)」

 また宮田さんのあとがきも転載させていただくと、

「電車に乗って旅をしていると、もしここで生まれたらどんな人生だったんだろうなあ、と考えることがよくある。あるいは、今、もしここに引っ越すことになったらどんな生活をするんだろう、とか。遠い土地の路線図を眺めるときも同じだ。もし自分がこの路線で暮らしていたら……なんて。私が路線図を好きなのは、旅の気分を味わえるからだと思う。ぜひ、皆さんにも、この本で旅を味わってほしいと思います。」

 宮田さんの本ということで買った本でしたが、宮田さんのとぼけたイラストが1か所で見ることができただけで、それ以外は本当にただの路線図集でした。宮田さんのエッセイを期待して買ったので、私にとってはまったくの期待外れでしたが、宮田さん本人がおっしゃっておられるように、路線図を見て旅の気分を味わいたいという方には最適の本なのだと思います。

 さて、昨日の続きです。

 町民らは山高帽の男がハーディンと気づき、皆降参する。そこへ先住民とそれを追う騎兵隊が現れる。騎兵隊が現われ、「兵隊さんたちが戻った!」と狂喜する売春婦たち。兵隊たちも「女だ!」と叫ぶ。
 ホークはベルの布団の下から大量の紙幣を見つけ、木箱に入れる。そこへジンギスが現われ、山分けにしようと言うと、ホークは同意するふりをして、ジンギスの後頭部を殴り、失神させる。ホークが去った後、将校は陶器のガラクタが明朝の高価な工芸品だと見抜く。
 「私の金がない」とベル。「ホークの賞金を1万ドルに」と将校に言う。
 ハーディンは出会ったホークに「殺してやる。でも先にジンギスからだ。背後から。それが西部の掟だ」と言って、ジンギスを追う。
 しばらくすると両手を挙げたハーディンがジンギスと先住民たちに背後を取られて現れる。
 スチュワートとブルーデンスの結婚式。ジンギス、ホークに「俺を捕まえて1万ドルもらったら、まだ箱の中に1万ドルあるぞ」。ホークはベルとの結婚式に呼ばれるが、落とした葉巻が、ジンギスが蒔いておいたオイルに発火し、火事騒ぎになる。「ラッパを!」の将校の声。「私の家が!」とベル。ジンギスとアナは馬車で逃げ出し、ホークもそれに飛び乗る。それを見たウェディングドレス姿のベルは、やはり馬車で追う。ベルに追いつかれそうになったジンギスはわざとホークを馬車から落とす。必死にジンギスの馬車を追うホーク。その三者三様の様子をカメラが俯瞰して捕え、映画は終わる。

 ジャック・イーラムの怪演ぶりとシナトラの汚れっぷりが特に印象的でした。

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バート・ケネディ監督『大悪党ジンギス・マギー』その1

2020-06-14 10:07:00 | ノンジャンル
 DVDで、バート・ケネディ監督・製作の1970年作品『大悪党ジンギス・マギー』を観ました。

 西部の町。暴れ馬から振り落とされた男(フランク・シナトラ)がスーツ姿の男(ジョージ・ケネディ)に声をかける。「ホーク・バードシルだろ?」「ジンギス・マギーか? 今何をしてる?」「駅馬車の雇われ御者だよ」「俺はサンフランシスコに行こうと思ってる」。
 ホーク、食事をしながら「お前、盗みをやったらしいな」ジンギス「たまにな」「盗みは悪いことだ。俺は7ドルしか持ってない」と財布を見せる。「その山高帽を見せろ」「それはダメだ」。
 ホーク、町長の居所を尋ねると「ベルの店にいる」と言われる。騎兵隊の将校が「ラッパ!」と言い、ラッパが鳴らされると、下着姿の騎兵隊が服を着ながらベルの家のあらゆる窓や戸から現れる。ホークに町民「先住民の襲撃に対応する訓練だ」。将校に「全員揃いました」「何分だ?」「2分です」「よろしい」。(中略)
 ベル「ここで働けば? 私はニューメキシコ一の実業家よ」ホーク「ジンギスを捕まえるために保安官に任命してほしい」「いいわ」。
 “ジンギス・マギー 賞金10ドル”の張り紙。ジンギスがそれを見てると、投げナイフが目の前に刺さる。投げ手を摑まえると、若い先住民のアナ・ホットウォーターだった。抱き合う2人。
 ホークはジンギスを捕える。ジンギスは「駅馬車強盗をするから、それから捕まえれば賞金が上がるぞ」と提案する。
 ベル「軍が町から離れる。ヤーキーズ・ホールは終わりよ。先住民のいるところに行くらしいわ。(ホークに)先住民をけしかけて」と言う。ジンギスはアナの助けで脱獄する。
 ベル「今日は出張サービスよ」と騎兵隊の駐屯地を訪れる。「シッティング・ブルが敵対心を抱いているらしい。かれは今リトル・ビック・ホーンにいる。今週中に襲撃があるとのことだ」。
 ジンギス、騎兵隊が出動するのを見て「総出で俺を探している。メキシコに行って金を奪ったら逃げる。これが西部の掟だ」。
 渡河の最中にアナを助けようとして、山高帽を流してしまうジンギス。「俺の金が!」。
 駅馬車をジンギスが追うと、御者たちは恐れてわざと木箱を落とす。
 町に着いた駅馬車。「駅馬車強盗だ! ジンギス・マギーだ!」。
 木箱を開けられず、墓地に埋め、「ジンギス・マギーのもの」という墓碑を立てるジンギス。
 ベルの店。ベル「ジンギスの賞金が2000ドルになったわ。箱を取り戻せばさらに3000ドルよ」ホーク「木箱に中には少なくとも1万ドルの金塊が入っている」(中略)
 先住民によって木につるされているジンギス。アナが現れ、ジンギスを助け出す。そこへまた先住民たちが現れる。「私のいとこたちよ」とアナ。「私をベルの家に売ったと勘違いしたみたい。とりあえず私の集落へ行きましょう」。
 集落でアナは自分の父とジンギスを引き合わせる。アナの父は「お前の銃と娘を交換だ」と言う。
 初夜。息遣いが聞こえるので、明かりで周囲を照らすと、4人の老女がジンギスとアナの行為を見つめている。「部族の習わしだ」というアナ。「無理だ」とジンギス。
 「ジンギス・マギーが先住民を扇動している」という町民。
 ホークは騎兵隊の駐屯所を訪れるが、誰一人いない。彼はうっかりして火薬庫に火をつけてしまう。
 ヤーキーズ・ホールの町民は皆逃げ出す。ホークはブルーデンスという好色な女性に声をかけられ、家に誘われるが、墓にジンギスの名を記した墓碑があると知り、すぐにそこへ駆けつける。(中略)
 ジンギスとアナは木箱を掘り出すと、ジンギスの山高帽と服が出てくる。「ホークのせいだ」とジンギス。ジンギスはアナに「日が沈んだら、町へジンギスが来て、ホークに決闘を申し込むらしいと言ってきてくれ」と頼む。
 ベルの家。ホークは木箱を開けることに成功するが、なかには割れた陶器しか入っていなかった。「中身をジンギスが奪ったな」とホーク。
 ジンギスはお尋ね者のハーディン(ジャック・イーラム)と出会い、山高帽を奪われる。
 ホーク、町民らに「山高帽をかぶっているのがジンギスの目印だ」。夜の闇に山高帽の男が現れると、ホーク「ジンギス・マギー!」と叫び、銃撃戦が始まる。ジンギスはブルーデンスの家に隠れ、「池に落ちた弟の体温を維持するため、抱き合って人肌で弟を温めた」と言い、ホークから頼まれたと言って、ブルーデンスと抱き合う。
 ホークもブルーデンスの家を訪れると、ブルーデンスは妹の体温を維持するために行なったと言って、ホークと抱き合う。(中略)
 スチュワートという男もブルーデンスの家を訪れ、ホークはジンギスに殺されたと述べる。
 「結婚しろという女にはもう呆れた」と言うホーク。

(明日へ続きます……)

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杉浦冨美子+山田宏一+山根貞男=編『水のように夢のように 宮下順子』その3

2020-06-13 05:44:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

・━━監督によっては、たまに、自由に動いてやってみてくださいというようなことは……
 なかったです、日活のときは。みんなそれぞれ動きをつけてくれる。だから、ただ体だけで撮影所に行けばいいっていう感じ。台本をいちおう読んで行けばなんとかなるという━笑━。だから、あまり頭を使わなかった。

・━━小さいころから記憶力はよかったのですね。
 だから、学校の成績もよかったんですよ。(中略)高校の入学試験は二番でパスしたって言われました。(中略)要するに暗記だからね、試験勉強というのは。(中略)
 高校時代は生徒会の副会長なんかやってたんですよ。(中略)で、演説するわけ、全校生徒を集めて。(中略)誰もやりたがらないわけ。(中略)で、「あれにやらせろ」って、あたしにまわってくるわけ━笑━。そういうのを言いやすいひとだったのね。(中略)それで、原稿みたいのがいちおうあるのね。学級委員とかがつくってね。それで、演説して、なんかそのときに、スムーズにベラベラしゃべっちゃって━笑━。(中略)で、副会長にえらばれちゃったわけ━笑━。(後略)

・だいたい、あたしって、監督に惚れちゃうから、まず。

・━━(前略)マキノさんの芝居のつけかたは独特でしょう、とくに女優さんに対しては。
 もうたいぶ独特━笑━。最初はスタッフもみんな、ホテルのマキノさんの部屋に連れて行かれてね、みんないっしょに。で、特訓だと言われてね。ところが、それよりもマキノさんの話がすごい。
 ━━すごい話術というか、おしゃべりというか、とにかくすごい話好きでしょう━笑━。
って━笑━。まあ、ときどき、形だけ、あそこのシーンをもう一回やってみろとかっていう感じでね。それはほんのちょっと付け足しっていうぐらいで、もうしゃべり出したらとまらない━笑━。

・(マキノさん)すっごくやさしかったもん、ほんとに。芝居も、小さいところまで、あたしができるまで根気よく、こうだ、ああだって、細かく教えてくれてね。(後略)

・とにかくロケに行くとかならず飲んでましたね。

・━━『生きてゐる小平次』の中川監督も大変な酒豪で鳴らしているひとですよね。
 そう、変なお爺さん━笑━。毎晩お酒を飲んでた。いつもベロンベロン。(中略)ビルの屋上にお稲荷様が飾ってあるの。(中略)そしたら監督さん、お神酒を飲んじゃったの━笑━。(後略)

・━━ひとづきあいにおいて、ねばっこくないというか、サラッとしてるわけですね。
 長くつきあっていくうちに、それがわかってきちゃうの。あたしがそういうひとだっていうのを相手がわかってくるから、そこでふっきれて気軽につきあえちゃう。

 上記以外にも面白いエピソードが満載の本でした。宮下順子さんファンの方、必読の書です。

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