アール「ほら、客が見てる。シロばかりの店にタコス野郎が2人も」フリオ「なぜここに?」「中西部で一番のポークサンドだから。なかなかだろう? もっとゆったり生きろよ。人生を楽しめ。俺みたいに」「そうかもな。だがお前は度が過ぎる。遊びすぎだ。だから今運び屋をやってる」「世界で一番のポークサンドだ」。
「もう停まるな。まっすぐ走れ。我慢の限界だ」。フリオに警官が話しかける。「何しにここに? 二度と聞かない。何しにこの町へ?」アール「お巡りさん、2人は私を手伝ってるんだ」「知り合い?」「ホームセンターで出会った。引越しの手伝いだよ。専門業者より安いし、実によく働く。ちょっとこっちへ。見せたいものをトラックに積んでいる。見てほしい。大事なものだ。気に入るよ」。フリオとサル、拳銃に手をかける。「バザーのキャラメルコーンだ。実にうまい」「受け取れない」「頼むよ。私は糖尿病で食べられない。署の連中も喜ぶ。もちろん女の子たちも。助かるよ。じゃあ。警察官のファンでね。大好きなんだ。感謝してる」
「数値が下がってる」ベイツ「数値は流動的。夜までに修正させます」「修正して送れ」「今日中に」「何だ?」「すご腕の“運び屋”が搬送中です。ルートと黒い車ということだけ判明しました」「なぜ分った?」「盗聴です。車は55号線を走る黒いトラックです」「到着予定は?」「午後9時。5時間後です。警察に該当車両を停めさせ、組織が知る前に逮捕を」「毎月100キロ以上シカゴへ運んでいる奴か? 100キロは膨大だ。通常の押収は毎月5キロほど」「作戦を実行しても?」「よし。摘発につなげろ、ベイツ捜査官」。
ラジオの歌と一緒に歌いながら車を運転するアール。フリオ「また黒い車を警察が停めている」サル「パトカーが多いな」「ベルトをしろ」。
“州警察”と書かれたパトカー。
フリオ「ヤバいぞ。見ろ。黒い車だ。チクショー」。
夜。若者「おめでとう、友よ」アール「何がだ?」「記録を破ったぞ」「本当か?」「一度に282キロだ。すごい」「そうか」「大ボスも喜んでいる。メキシコに来いと」「そうか、いいよ」。
噴水。3台の黒い車が停まる。アール「きれいだな。美しい」。
ラトン「やあ、君たち。ようこそ」アール「最高だ」ラトン、席を勧めて「どうぞ。お好みは?」「ダブルで」「飛行機は?」「とても快適だったよ。ちょっと揺れたがね」「案内しよう」。
夜のパーティ。若い半裸の女性を相手に踊るアールにラトン「タタ、無理をするなよ」。大勢の水着姿の美女たち。「紹介したい人がいる」若い美女に「彼のことを頼んだぞ。優しく気分よくさせろ」「任せて」「無理するな、タタ」。
豪華な室内に連れて来られたアール「これは?」美女「横になって」「美しい」「気にいった?」「もう最高だ。すごいよ。たまらん」。別の美女が入って来て「何やってるの? 楽しんでる?」「いい気分になってるよ」「私も一緒に」と水着の上を脱ぐ。「心臓の薬を飲もう」「大丈夫よ」「明かりを消す」「一つは残そうよ」「心臓の医者を呼ぼう」。
プールと音楽。
フリオ「主役がやってきた。楽しんでるか?」「最高にね。君を捜していたんだ」「俺を?」「そうだよ。アドバイスしよう」「俺にアドバイス? 遠慮する」「辞めるべきだ」「何を?」「組織だよ。連中は君の存在など気にもしない。本当に好きなことを見つけてそれをやれ」「待てよ、何の話だ? 彼らは俺のファミリーだ。ここは“家”だよ。ラトンが路頭に迷ってた俺を救い、一人前の男にしてくれた。それなのに何を言う?」「考えを伝えたまでだ」「待てよ。どこへ行く?」「寝室へ行くんだよ。“男”になりに」。
FBI本部。「本件の捜査状況を示す必要がある」ベイツ「PRのためですか?」「我々と同じく、本部でもお偉方が状況を知りたがってる。結果が出せないからだ。組織を摘発しろ」「ある隠れ家に2日以内にブツが」「進展だな。摘発へ」「地元警察に見せかけ、敵を騙します。報告には“作戦の一環”と」「やれ、必ず摘発しろ、行け」「難問です」「派手にやれ」。
警察の突撃隊「最終指示は?」ベイツ「俺を撃つなよ。必要な時以外は。君たちに任せ、見物してる。いつも通り気を引き締めていけ」。
ドアを蹴破り「警察だ! 伏せろ! 床に伏せろ! 動くな!」。
ベイツ「5つだ。ブツは押収。不法移民2名。コカイン数袋。派手なもんだ」。
日中のシカゴの街。
(また明日へ続きます……)
→サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
→FACEBOOK(https://www.facebook.com/profile.php?id=100005952271135)
「もう停まるな。まっすぐ走れ。我慢の限界だ」。フリオに警官が話しかける。「何しにここに? 二度と聞かない。何しにこの町へ?」アール「お巡りさん、2人は私を手伝ってるんだ」「知り合い?」「ホームセンターで出会った。引越しの手伝いだよ。専門業者より安いし、実によく働く。ちょっとこっちへ。見せたいものをトラックに積んでいる。見てほしい。大事なものだ。気に入るよ」。フリオとサル、拳銃に手をかける。「バザーのキャラメルコーンだ。実にうまい」「受け取れない」「頼むよ。私は糖尿病で食べられない。署の連中も喜ぶ。もちろん女の子たちも。助かるよ。じゃあ。警察官のファンでね。大好きなんだ。感謝してる」
「数値が下がってる」ベイツ「数値は流動的。夜までに修正させます」「修正して送れ」「今日中に」「何だ?」「すご腕の“運び屋”が搬送中です。ルートと黒い車ということだけ判明しました」「なぜ分った?」「盗聴です。車は55号線を走る黒いトラックです」「到着予定は?」「午後9時。5時間後です。警察に該当車両を停めさせ、組織が知る前に逮捕を」「毎月100キロ以上シカゴへ運んでいる奴か? 100キロは膨大だ。通常の押収は毎月5キロほど」「作戦を実行しても?」「よし。摘発につなげろ、ベイツ捜査官」。
ラジオの歌と一緒に歌いながら車を運転するアール。フリオ「また黒い車を警察が停めている」サル「パトカーが多いな」「ベルトをしろ」。
“州警察”と書かれたパトカー。
フリオ「ヤバいぞ。見ろ。黒い車だ。チクショー」。
夜。若者「おめでとう、友よ」アール「何がだ?」「記録を破ったぞ」「本当か?」「一度に282キロだ。すごい」「そうか」「大ボスも喜んでいる。メキシコに来いと」「そうか、いいよ」。
噴水。3台の黒い車が停まる。アール「きれいだな。美しい」。
ラトン「やあ、君たち。ようこそ」アール「最高だ」ラトン、席を勧めて「どうぞ。お好みは?」「ダブルで」「飛行機は?」「とても快適だったよ。ちょっと揺れたがね」「案内しよう」。
夜のパーティ。若い半裸の女性を相手に踊るアールにラトン「タタ、無理をするなよ」。大勢の水着姿の美女たち。「紹介したい人がいる」若い美女に「彼のことを頼んだぞ。優しく気分よくさせろ」「任せて」「無理するな、タタ」。
豪華な室内に連れて来られたアール「これは?」美女「横になって」「美しい」「気にいった?」「もう最高だ。すごいよ。たまらん」。別の美女が入って来て「何やってるの? 楽しんでる?」「いい気分になってるよ」「私も一緒に」と水着の上を脱ぐ。「心臓の薬を飲もう」「大丈夫よ」「明かりを消す」「一つは残そうよ」「心臓の医者を呼ぼう」。
プールと音楽。
フリオ「主役がやってきた。楽しんでるか?」「最高にね。君を捜していたんだ」「俺を?」「そうだよ。アドバイスしよう」「俺にアドバイス? 遠慮する」「辞めるべきだ」「何を?」「組織だよ。連中は君の存在など気にもしない。本当に好きなことを見つけてそれをやれ」「待てよ、何の話だ? 彼らは俺のファミリーだ。ここは“家”だよ。ラトンが路頭に迷ってた俺を救い、一人前の男にしてくれた。それなのに何を言う?」「考えを伝えたまでだ」「待てよ。どこへ行く?」「寝室へ行くんだよ。“男”になりに」。
FBI本部。「本件の捜査状況を示す必要がある」ベイツ「PRのためですか?」「我々と同じく、本部でもお偉方が状況を知りたがってる。結果が出せないからだ。組織を摘発しろ」「ある隠れ家に2日以内にブツが」「進展だな。摘発へ」「地元警察に見せかけ、敵を騙します。報告には“作戦の一環”と」「やれ、必ず摘発しろ、行け」「難問です」「派手にやれ」。
警察の突撃隊「最終指示は?」ベイツ「俺を撃つなよ。必要な時以外は。君たちに任せ、見物してる。いつも通り気を引き締めていけ」。
ドアを蹴破り「警察だ! 伏せろ! 床に伏せろ! 動くな!」。
ベイツ「5つだ。ブツは押収。不法移民2名。コカイン数袋。派手なもんだ」。
日中のシカゴの街。
(また明日へ続きます……)
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