gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

田代冬彦監督『セーラー服通り』

2021-07-24 00:48:00 | ノンジャンル
 母との対話の中で、ふいに「そういえば、以前、渡辺美里さんの『My Revolution』を主題歌にした青春ドラマがあったなあ」と思い出し、検索すると、すぐにそれがTBSで放送された『セーラー服通り』であることが分かりました。
 さっそくYouTubeで検索すると、なんと「第一話・オトコの子💛ほしい」を観ることができるということで、40分弱のドラマを見てみたのですが、結論から言うと、これが傑作でした!
 校則が異常に厳しく(下着が白かどうかまで検査させられ)、漫画の学校への持ち込みも禁じられている私立女子高校の3人組が、学校には内緒で漫画を描き、それが新人大賞に選ばれていくところからドラマが始まるのですが、その3人組の一人を石野陽子さん(石野真子さんの妹さん)が演じ、それ以外の脇役は、学校の美術の先生役を小堺一機さん、雑誌の編集者を本間優二さん、雑誌の編集長を長塚京三さん、校則の権化である学校の教頭先生を菅井きんさん、そして校長先生をなんと鈴木清順監督が演じていました。
演出をされた田代冬彦さんは東京大学フランス文学部を卒業した後、23歳でTBSに入社され、その後、多くのドラマの「プロデュース」をしたと、ウィキペディアには書かれていましたが、この番組でのバックタイトルには「演出 田代冬彦」となっており、入社後は、まず(おそらくですが)テレビドラマの現場で研鑽を積んだ上で、多くのドラマの「演出」をされたのでは、と思います。ただ、ウィキペディアによると、「学生時代からシェイクスピア・シアターに参加していた」ということなので、現場で研鑽を積んだ期間はそれほど長くはなかったのかもしれません。
 演出以外のスタッフは、原案が牛次郎さん、脚本が安斎あゆ子さん、そして最終回のエンディングで、その他のスタッフの紹介が帯のようになって速いスピードで流れていました。(ほとんど判別のできないスピードで、です。)

 以下、ウィキペディアに載っていた記事を転載させていただきます。
「『痛快!OL通り』(1986年)、『痛快!ロックンロール通り』(1988年)など、「〜通り」の名を冠したドラマシリーズの第1作。白弓学園の厳しすぎる校則をかいくぐりながら楽しい高校生活を送るという筋立てになっており、いわゆる「桜中学シリーズ」で一世を風靡したTBSが、当時社会問題になっていた校則の問題を中心に据える社会派ドラマ的な設定を取り入れながら、同じく話題となった『毎度おさわがせします』のように、生徒側の視点からコミカルな展開の物語を目指したことが窺える[独自研究?]。
主演は前年1985年にデビューした石野陽子(後のいしのようこ)で、彼女の連続ドラマ初主演作となった。他に、C.C.ガールズ結成前の16歳時の藤原理恵、蓮舫、ちはる、竹内力、長州力、嶺川貴子などが出演していた。
 本作は漫画とのタイアップで、実際に少女漫画雑誌『ちゃお』に同タイトルで同時期に連載がされている。つづき春は実在の漫画家で、ドラマにそのまま名前が使われたが、メディアミックスや原作付きドラマというわけではなく、企画として同時進行させたもの。たとえば、漫画は1986年2月号(1月発売)から9月号まで続いたが、内容としてはあまりシンクロしていない。ドラマ内でも、ときおり実際の掲載誌やネーム(下書き)、生原稿などが見えるシーンがある程度。コミックスは、小学館から全2巻で発売された。
 ロケは、休み中の横浜市山手にあるインターナショナル・スクール、セント・ジョセフ・インターナショナル・カレッジの校舎を使って行われた(セット撮影は緑山スタジオ内)。最終話の出演者へのインタビューで、「撮影で最も苦労したことは?」の質問に「ロケが寒かった」との発言がある。同校は2000年に廃校となった。
 この番組を最後に、桜中学シリーズなどを輩出したTBS系列金曜20時台のドラマ枠は廃止。同枠はバラエティ枠へと転換され、『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』の放送が開始された。
 本作は、CSのTBSチャンネルにおけるリクエストドラマ作品で常に上位になっており、2007年4月から同チャンネルでの再放送が決定。同年6月にも再放送された。地上波放送においても、アナログ放送時代に2度再放送されている。」

 最初は「漫画などわいせつで、すけべで、芸術でない」と言っていた、小堺一機さん演じる美術の先生が、生徒の熱意に負けて、学校の教頭先生から生徒をかばい始めるというのが第一話での内容で、生徒たちの描いている漫画の雑誌への連載が決まるというのが第一話の最後でした。とにかく石野陽子さんの活発さ、豪胆さがすべて作品の中で生き生きと描かれていて、スピード感をもって、そしてまた楽しく苦難を乗り越えていく主人公らに完全に感情移入し、主題歌の素晴らしさもあって、何度か涙しそうになってしまいました。
 冒頭の部分でも書きましたが、とにかく傑作です。まだの方は是非ご覧ください。