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イングマール・ベルイマン監督『夏の夜は三たび微笑む』

2008-01-23 15:46:32 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」で、イングマール・ベルイマン監督・脚本の'55年作品「夏の夜は三たび微笑む」を見ました。
 弁護士のエーゲルマンはデジレー・アルムフェルト主演の芝居を見に行きます。2年間付き合って、手酷く振られた相手です。今は年下のアンと再婚していますが、結婚して2年もたつのに、彼女は未だに処女です。息子のエンリックは聖職者の道を歩んでいますが、小間使いの18才の娘ペートラに誘惑され、彼の道徳心を子供扱いします。アンは未だにエーゲルマンとデジレーが付き合っているのではと疑い、苦しみます。夜、妻を寝かせた後、デジレーを訪ねたエーゲルマンは、自分と同じ名前の子供を見せられ、口論が始まると、デジレーの現在の愛人であり嫉妬深い軍人のマルコム伯爵がやって来て、エーゲルマンを叩き出しますが、彼は家政婦からデジレーがよりを戻したがっている、と聞きます。デジレーは母の家にエーゲルマン一家とマルコム夫妻を招きます。デジレーの母は夕食の時、飲むと恋をするというワインを皆に飲ませます。浮気をするマルコムを憎んでいる妻のシャルロッテに、デジレーはマルコムを返すと言います。ペートラはデジレーの母の家の中年の使用人に口説かれ、結婚しようとじゃれあいます。アンとエンリックは恋に落ち、駆け落ちします。エーゲルマンはシャルロッテとくっつき、それを見ていたデジレーはマルコムに密告し、マルコムはエーゲルマンに決闘と申し込み、ロシアン・ルーレットをしますが、マルコムが銃に入れていたのは弾丸ではなく煤でした。シャルロッテとマルコムは和解し、エーゲルマンはデジレーに慰められるのでした。

 「愛のレッスン」と同じく、喜劇です。男女の関係がめまぐるしく変わり、その度に登場人物は喜んだり悲しんだりし、それを見ている観客が楽しむといった映画です。最後のシーンは、ペートラと使用人が楽しそうに朝の屋外をころげまわるというもので、この映画の楽天的な面を象徴しています。ペートラを演じた女優は「不良少女モニカ」でモニカを演じた女優で、デジレーを演じたのは「愛のレッスン」で妻の役を演じた女優でした。この映画でも自然描写が美しく、オーバーラップを多用しています。「愛のレッスン」が気に入った方なら、この映画でも楽しめると思います。ぜひご覧になってください。