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ダリオ・アルジェント監督『愛と欲望の毛皮』

2007-11-15 19:17:31 | ノンジャンル
 13人の監督が50分の短編を監督する'06年のテレビ・シリーズ「13 thirteen~マスターズ・オブ・ホラー~」の2作目、ダリオ・アルジェント監督の「愛と欲望の毛皮」をWOWOWで見ました。
 暗闇にある、エレベーター内の血みどろの死体が、カメラのフラッシュで垣間見られるオープニング。毛皮工場で、品質の悪さに怒る社長のフェルドマン。彼はトップレス・バーに行き、お気に入りのシャンナの部屋に行き、暗闇の中で光のスポットを浴びた椅子に座ると、褐色の肌のシャンナが現れます。挑発するシャンナに抱きつくと、押し返されますが、いつかモノにしてやると言ってフェルドマンは帰ります。
 深夜に呪われてるという噂のメイターの土地に入り込む中年男ジェイムソンと青年ラリー。アライグマの群れを見つけ、首を踏みつぶすメイムソンは、ラリーに息の根を止めるため、バットで頭を殴りつぶせと言います。12匹の最上級のアライグマの毛皮を手に入れ、自宅で毛皮から血まみれの肉を剥がすジェイムソン。フェルドマンに最高級のアライグマの毛皮が手に入ったとジェイムソンはフェルドマンに電話しますが、信用してもらえません。毛皮の感触を楽しんでいたラリーは、寝ているジェイムソンの頭をバットで殴りつぶし、自らも罠に頭を突っ込んで顔を剥ぎ取り、死にます。
 翌朝ジェイムソンと訪ねたフェルドマンは2人の死体と見事なアライグマの毛皮を見つけ、毛皮を盗みます。従業員に車から工場へ毛皮を運ぶように言いますが、不吉なものを感じた中国系の従業員は手を触れようとしません。
 レズ行為にふけっていたシャンナをフェルドマンが訪れ、次回のショーでモデルをしてほしいと言い、了解を得ます。フェルドマンとジェイムソン宅を訪れた男は、鋏で自分の胸を切り裂き、内臓を引っ張り出します。ジェイムソン宅を再び訪れたフェルドマンは、アライグマを捕えた場所を突き止め、その夜、メイター家を訪れると、老婆に待っていたと言われます。メイター夫人は動物を保護するために敷地を立ち入り禁止にしてあると言い、今回捕まえたアライグマのつがいを捕まえたいと言うフェルドマンを追い出します。
 工場に帰ると、1人で徹夜作業をしていた女性従業員が自ら針と糸で目と鼻と口を縫い合わせ、窒息死していました。フェルドマンは毛皮で作ったコートを見せにシャンナの自宅を訪れ、彼女に着せ、彼女はコートを着たままフェルドマンをベッドに誘い、一戦交えた後、フェルドマンはキッチンにあった包丁で切れ目を付け、上半身の皮膚を剥がして、シャンナに渡そうとします。悲鳴を上げて逃げまどうシャンナはエレベーターに手を挟まれて切断され、2人とも死にます。

 冒頭のフラッシュ撮影は、ラストシーンだった訳です。
 ダリオ・アルジェントは私は20代の頃から活躍していたサスペンス映画作家で、今回のようにとにかく血みどろのシーンが多く、発作的に行われる残虐行為に何も説明されないというような映画は取っていませんでした。当時は少女が恐怖におののく映画を多く撮り、そんなにグロテスクなものは撮っていませんでしたが、「羊たちの沈黙」の大ヒットから、サスペンス系の監督は血まみれ映画に移行していったのかな、と思いました。残酷なシーンの見たい方にはオススメです。