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精神障害の兵士

2007-03-04 16:43:10 | ノンジャンル
 現在「日本帝国陸軍と精神障害兵士」という本が売られています。日本帝国陸軍が戦争によって、いかに多くの精神障害者を生んだかが書かれている本です。
 大平洋戦争で心を病んだ兵士は、帰国後も、敵の喚声や銃声の幻聴に悩まされたり、中国で殺害した住民の顔が悪夢に現れ、「特ニ幼児ヲモ一緒ニ殺セシコトハ自分ニモ同ジ様ナ子供ガアッタノデ」苦しみ不眠に陥ったりする兵士が続出したそうです。こうした全陸軍の精神障害兵士の診療と研究を行う「特殊病院」だった千葉・国府台陸軍病院には、総計1万人を越える精神障害患者が収容されていました。
 戦争末期には、知的障害者も根こそぎ徴兵されたそうです。そして戦地で精神疾患を発病するとやはり、国府台陸軍病院に送られたそうです。
 当時の日誌には患者が発する「(上官による殴打は)震エルホドニイヤナノデス」や「早ク自分ヲ殺シテクレ」といった言葉があふれ、いかに悲惨な状況だったかが想像されます。
 2005年3月時点で、なおも入院中の元・精神障害兵士は84人もいるそうです。平均年令は80代半ば、何と精神病院に60年も入院している計算になります。
 アメリカでも、イラクからの帰還兵の2割近くが心にPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの障害を抱えており、日本でも陸上自衛隊員3人が帰国後、自殺を遂げているとのことです。
 太平洋戦争のPTSDに今だに苦しんでいる人が多く存在するというのも驚きですが、イラクに派遣された自衛隊員が3人も自殺している、というのも知りませんでした。自衛隊員の自殺については、きちんと報道されたのでしょうか? イラク派遣の是非を問う際に、考えなければいけない大きな要素だと思うのですが‥‥。考えようによっては、イラク派遣で自衛隊は3人の兵士を戦死させたのと同じなのですから。