山暮らしあれこれ

田舎にUターンして感じたことなど

おいこ

2013-02-20 | 道具
屋根裏から「おいこ」が2つ出てきた。
「おいこ」とは、物を背負って運ぶ木製の道具である。

昔、この地区は木炭生産が大きな収入源であった。
なかには遠くの山へ泊まり込みで行かれた人も多かった。

わが家もご多分にもれず炭焼きを行っていたが、
運が良く、近くの山に炭焼き小屋をつくることができた。

そのとき、炭焼き小屋から道路まで運び出すのに、
このおいこで背負って運んだようである。

おいこは手づくりであり、昔の人はホント器用である。
背当ても藁(わら)で作ったもので、こちらでは「せなかち」という。

背負うヒモも藁で編んで、布を巻いていたが、
その後、自転車の古タイヤを使ったりもしている。



炭焼きは、祖父と父母の3人でやっていたらしい。
母も炭を切ったり、おいこで運んだ経験がある。

このおいこをみて昔を懐かしく思い出している。
電気生活のお嬢さんが、ランプ生活の山奥に嫁いで苦労したようだ。

今は楽になったので、ゆっくり旅行とか行ったらいいと思うが、
畑作業など、体を動かしている方が楽しいようだ。