自転車にまつわる四方山話(よもやまばなし)

自転車に関する気ままなブログです。

廣崎製作所 クレセント ロードレーサー その12

2011年01月26日 22時01分59秒 | 完成車
ラグのデザインは、イタリアンカットで格好良く仕上げて下さいとお願いし、特にラグの
種類や銘柄の指定はしませんでした。
廣崎氏にお任せです。

廣崎氏は、既製のラグを削り込み、ラグのヒゲに窓を開けるというこれまた凝った仕上げ
を施してくれました。









いわゆるラグの3点です。
それぞれのラグのヒゲに三角窓(穴)を開け、先端は薄くパイプに滑らかに仕上げられ
ています。



ワンオフのBBのヒゲにも三角窓(穴)を開け、他のラグと同様のカットで仕上げられ
ています。


もととなったラグと加工後のラグの写真も廣崎氏より頂きました。



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廣崎製作所 クレセント ロードレーサー その11

2011年01月25日 22時18分36秒 | 完成車
ケーブルのオール内蔵のクレセント ロードレーサー。

ブレーキケーブルの入口と出口です。







内蔵されたブレーキインナーの動きは、非常にスムースです。
エルゴパワーからカンパのブレーキレバーにも、ようやくリターンスプリングが組み込まれ、
ブレーキ本体のスプリングも弱くなりブレーキのタッチは格段に向上しました。
それだけに内蔵によるインナーの抵抗は気になるものですが、全く気にならない滑りの良さです。

内蔵する場合、右から入れるか、左から入れるか迷うこともありますが、リアブレーキを
右側で操作するので左入れ。
そのままリアブレーキ本体に自然にアウターが繋がるように左出しです。




ディレーラーケーブルの入口には、アジャスターが取り付けられるように細工がしてあります。
この小物ひとつとってもオリジナルのワンオフものです。



リアディレーラー側の出口です。



こちらもアウターにストレスを与えない自然なアールができる位置に設けられています。





フロントの出口です。
この位置もフロントディレーラーの取付位置までケーブルが真っ直ぐビシッと決まる位置です。

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廣崎製作所 クレセント ロードレーサー その10

2011年01月24日 23時17分55秒 | 完成車
製作途中でBBラグの製作段階の写真を廣崎氏から頂きました。



かなり硬いパイプ?を溶接してBBを製作していきます。



細かい寸法を実寸大のケント紙に描き、正確に製作します。

後日談ですが、ケント紙の実寸大の寸法が、湿度によって微妙に変わることが
あるらしいのです。何せスゴイ山の中の大自然の中。しかも、豪華空調完備の
製作所ではないので天候・気候・湿度によってケント紙が伸びたり縮んだり?
廣崎氏の話ですからその差は恐らく、ごくごくわずかなものでしょうが・・・
結局、鋼尺・ノギスで再度確認しながら正確に製作したそうです。



BBの底面にディレーラーケーブルを沿わせる細いパイプが見えます。
このロードレーサーには、エルゴパワーを使用するためディレーラーケーブルの
抵抗は極力少なくしなければなりませんでした。
ケーブルの抵抗が、インデックス機能に影響を与えないようにケーブルラインや
パイプ内のインナーパイプが真っ直ぐになるように溶接時は注意を払ったそうです。
「BB作るのに、手間はめちゃめちゃかかった!」とも話されていました。



廣崎氏の製作所にお伺いした時の写真です。
既に、15年以上前です。
外の景色が、山の中をものがたります。
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廣崎製作所 クレセント ロードレーサー その9

2011年01月23日 17時50分40秒 | 完成車
横から見るとそれほど違和感のないBBですが、裏返すとこうなっています。




BB底面にあるビスは、水抜きのためのものです。
「CRESCENT 2」の刻印






チェンステイとダウンチューブ位置関係がお分かり頂けると思います。









ダウンチューブ下のラグのヒゲはかなり長く、強度を十分に保てるようになっています。
裏から見るとチェンステイとダウンチューブの上に、BBがのっかっているようにも
見えます。
ディレーラーケーブルは、ダウンチューブからBBの外側を廻ってチェンステイ側に
通じています。
廣崎氏は、このBBをラグ付きのBBとして製作したのです。
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廣崎製作所 クレセント ロードレーサー その8

2011年01月22日 23時14分14秒 | 完成車
BB(ボトムブラケット)の役割は、ダウンチューブとシートチューブ、チェンステーを
つなぎ留め、その中心で駆動部となるチェンホイルのねじれに耐える自転車で最も重要な
部位といえるかもしれません。
その役割に、更にディレーラーケーブルの貫通を加えたことで、どういったBBを製作
するのだろうと興味津々になりました。

普通のBBは、ダウンチューブ、シートチューブ、チェンステイそれぞれのパイプ中心が
BB中央にくるように設計・製作されています。


キヨ・ミヤザワのBB
各パイプは、BB中心にむかっている


今回は、ディレーラーケーブルを逃がすために各パイプをBBの中心からずらしてつなぐ
デザインにすることになりました。
そしてそれも廣崎氏にお任せすることにしました。


クレセントのBB部
一見すると普通のBBに見えますが秘密が隠されています。


クレセントでサイクルショップに行ってもさほど気に留める人もいないのですが、ある日
立川のショップの前にクレセントを留めておいたところ熱心に自転車の細部を見ている人
がいました。ショップの中からガラス越しに見ているとその人は腕組みをして首をかしげ
ながらじっとBBの辺りを見ていました。
恐らくこのBBの中が気なったかなりのマニアの方だったのだと思います。



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