Merak 走行中、BB周辺から異音がするのに気づきました。
クランクを強く踏み込むと「ミシッ、ミシッ」と発します。
どこからしているのか?
音の質は擦れるような音で、これまであまり体験したことのないものです。
「フレームのカーボンにヒビが入り、トルクが掛かることでそのヒビが擦れ合って音がする」といった感じの音です。
いやな予感。
更に注意して走っていると、トルクを掛けずにクランクを回すと音は出ず、左クランクにトルクを掛けた時だけ音がすることが分かりました。
自宅で原因究明と対策です。
とにかく、BB周辺から原因を探ることにしました。
一番気なったのがフレーム。
フレームを裏返し、BB周辺の傷やヒビを確認します。
ヒビが入っていてもすぐに目視で分からないものです。
注視したのは傷や塗装の剥がれ。
しかし、全く形跡はありません。
次にパーツ部分。
こちらもひとつひとつ可能性を潰していきます。
まず、クランクとペダルの取り付け部分。
ペダルの取り付けが緩んでいないか?
緩んでいません。
ペダルそのもののガタは無いのか?
特にガタもありません。
では、BBに。
ここでは、左右のクランクをBBの中心で取り付けるボルトの緩みを確認。
このボルトは、組み立て時に「ロックタイト 222」で緩み止めを施すように指示されている部分です。
もし、この部分が緩んでいれば、中心の勘合部の爪が欠けたりすり減ったりしてしまうこともあり得ます。
そうなるとクランクそのものの使用も難しくなります。
カンパのウルトラトルク用アーレンキを挿入し増し締めします。
・・・が、全く動きません。
左右のクランクは、がっちり勘合されているようです。
ここまでは問題がありませんでした。
いよいよBBの分解です。
「BBの分解」と言っても昔のカップ&コーンタイプと違って非常に簡単です。
BBシャフトの嵌合ボルトを緩めるだけ。
左クランクは、そのまま引き出せばBBから抜けます。
右クランクは、脱落防止の変形C型のロックスプリング(針金?)を外してから引き抜きます。
特に欠けや減りはありません。
このBBのメンテナンスは、初めてです。
これまでの走行距離は、約5,000km
分解してみて改めてウルトラトルククランクの構造を見直してみました。
このタイプのBBは、「自ら調整する」箇所が全くありません。
昔のカップ&コーンタイプでは、玉当たりの調整など整備する側の力量とパーツの精度がある程度必要でした。
それが、カートリッジタイプとなったことでその必要が無くなり、更にウルトラトルククランクで作業工程も減りました。
しかし、反面、怪しいパーツも登場しました。
それが、このパーツ。
このワッシャーは、左クランクの内側=シールドベアリングとBBカップの間 に入れるものです。
役割は、BBとBBシャフトの「遊び」(=隙間のがたつき)を解消するためのものです。
試しに、このワッシャーを板で挟んで両側から抑えると、スプリングの役割を果たしていることが分かります。
どうやらこいつが犯人では?
このワッシャーを入れずに(抜いた状態で)BBを組み立て、クランクを左右に動かすとほんの数ミリ左右に動きます。
次に、このワッシャーを入れて組み立て、左クランクを内側に押し込むとやはり少し動きます。
このワッシャーはスペース調整の役目を担っています。
ちなみに、右クランク脱落防止の変形C型ロックスプリング(針金)を取り付けるとクランクは左右に動きません。
異音の原因は、このワッシャーでした。
左クランクにトルクを掛けるとほんの少しBBがたわみ、その際ワッシャーが変形しBBカップに擦れます。
その時、グリスが十分であれば異音は出ないのでしょうが、グリスが切れていると異音が発生するというものです。
再現できた訳ではありませんが、異音の質もBBカップとワッシャーの縁が擦れる音だとすると納得できます。
原因が分かれば、そこに注意を払って組み立てます。
定期的なメンテナンスはやっぱり必要ですね。
クランクを強く踏み込むと「ミシッ、ミシッ」と発します。
どこからしているのか?
音の質は擦れるような音で、これまであまり体験したことのないものです。
「フレームのカーボンにヒビが入り、トルクが掛かることでそのヒビが擦れ合って音がする」といった感じの音です。
いやな予感。
更に注意して走っていると、トルクを掛けずにクランクを回すと音は出ず、左クランクにトルクを掛けた時だけ音がすることが分かりました。
自宅で原因究明と対策です。
とにかく、BB周辺から原因を探ることにしました。
一番気なったのがフレーム。
フレームを裏返し、BB周辺の傷やヒビを確認します。
ヒビが入っていてもすぐに目視で分からないものです。
注視したのは傷や塗装の剥がれ。
しかし、全く形跡はありません。
次にパーツ部分。
こちらもひとつひとつ可能性を潰していきます。
まず、クランクとペダルの取り付け部分。
ペダルの取り付けが緩んでいないか?
緩んでいません。
ペダルそのもののガタは無いのか?
特にガタもありません。
では、BBに。
ここでは、左右のクランクをBBの中心で取り付けるボルトの緩みを確認。
このボルトは、組み立て時に「ロックタイト 222」で緩み止めを施すように指示されている部分です。
もし、この部分が緩んでいれば、中心の勘合部の爪が欠けたりすり減ったりしてしまうこともあり得ます。
そうなるとクランクそのものの使用も難しくなります。
カンパのウルトラトルク用アーレンキを挿入し増し締めします。
・・・が、全く動きません。
左右のクランクは、がっちり勘合されているようです。
ここまでは問題がありませんでした。
いよいよBBの分解です。
「BBの分解」と言っても昔のカップ&コーンタイプと違って非常に簡単です。
BBシャフトの嵌合ボルトを緩めるだけ。
左クランクは、そのまま引き出せばBBから抜けます。
右クランクは、脱落防止の変形C型のロックスプリング(針金?)を外してから引き抜きます。
特に欠けや減りはありません。
このBBのメンテナンスは、初めてです。
これまでの走行距離は、約5,000km
分解してみて改めてウルトラトルククランクの構造を見直してみました。
このタイプのBBは、「自ら調整する」箇所が全くありません。
昔のカップ&コーンタイプでは、玉当たりの調整など整備する側の力量とパーツの精度がある程度必要でした。
それが、カートリッジタイプとなったことでその必要が無くなり、更にウルトラトルククランクで作業工程も減りました。
しかし、反面、怪しいパーツも登場しました。
それが、このパーツ。
このワッシャーは、左クランクの内側=シールドベアリングとBBカップの間 に入れるものです。
役割は、BBとBBシャフトの「遊び」(=隙間のがたつき)を解消するためのものです。
試しに、このワッシャーを板で挟んで両側から抑えると、スプリングの役割を果たしていることが分かります。
どうやらこいつが犯人では?
このワッシャーを入れずに(抜いた状態で)BBを組み立て、クランクを左右に動かすとほんの数ミリ左右に動きます。
次に、このワッシャーを入れて組み立て、左クランクを内側に押し込むとやはり少し動きます。
このワッシャーはスペース調整の役目を担っています。
ちなみに、右クランク脱落防止の変形C型ロックスプリング(針金)を取り付けるとクランクは左右に動きません。
異音の原因は、このワッシャーでした。
左クランクにトルクを掛けるとほんの少しBBがたわみ、その際ワッシャーが変形しBBカップに擦れます。
その時、グリスが十分であれば異音は出ないのでしょうが、グリスが切れていると異音が発生するというものです。
再現できた訳ではありませんが、異音の質もBBカップとワッシャーの縁が擦れる音だとすると納得できます。
原因が分かれば、そこに注意を払って組み立てます。
定期的なメンテナンスはやっぱり必要ですね。