自転車にまつわる四方山話(よもやまばなし)

自転車に関する気ままなブログです。

ステムの話 3T(TTT) AR84

2014年03月31日 22時53分19秒 | パーツ
Crescentに取り付けている 3T(TTT) AR84 です。



名称の通り1984年のデビューで、3T Recordの後継的な位置づけでした。
クランプをこの位置ずらしたデザインは、ITMをはじめいくつかのメーカーからもリリースされたデザインです。

このステムはかなり細身ですっきりしたデザインで、ややもすると華奢にも見えますが、剛性はしっかりとしています。



突き出し110mmは、横から見てもバランス良く、スチールフレームにはベストマッチ?(自画自賛??)



裏側には、クランプボルトともう一つ小さな「イモネジ」があります。



「イモネジ」の役割は、バーを通す時にクランプを広げるためのもの。
バーを締め付けていたクランプ部分は、いざバーを外そうとするとクランプ部分が狭まり外せなくなっています。
何かを噛ませて口を広げたりするのですが、その口を広げる役割を果たすのが「イモネジ」です。

正面には、「3 TTT」のマーク。
その両端には、小さく「-」と白く横線が入っています。



3T のバーと組み合わせると、バーの角度を合わすのが容易になります。
こういった目盛り付きのステム&バーは珍しいです。

アルマイトの仕上げも綺麗で高級感のあるステムです。
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ステムの話 ITALMANUBLI (ITM)

2014年03月21日 18時26分26秒 | パーツ
ITALMANUBULI (ITM) です。



1980年台の終わり頃に、Cinelli や TTT の2大メーカーに分け入ってシェアを伸ばしたイタリア メーカーです。



1991年にツールで初優勝したインデュラインのバイクにもITMのステムとハンドルバーが装着されていました。
その後、インデュラインがツールで優勝を重ねる度にシェアも伸ばして、1994年のツールでは出場チームの大半がITM製でした。

ところが、日本ではそれほど流通しなかったようで、「どこのショップでも取り扱っているパーツ」ではなかったように記憶しています。

改めてこのパーツの詳細を調べてみたのですが、よく分かりませんでした。
古いパーツカタログでは、「シッタデルバッサーノ」との表記があったり、「400 Racing」とあったり。



特徴は、コラム挿入部分に目盛りが刻んであること。
シビアなハンドルの高さ調整が可能です。
ステムでこういった加工が施されているのは珍しいと思います。



デザインは、Cinelli XA 系です。
よく似ているのですが、このステムのクランプ位置はCinelli XA よりも低く設定されています。
ポスト部分の縦パイプと突き出し部分の交わる点を基準に、クランプの中心部分を比べると水平より低いところに位置しています。
(Cinelli XA では、ほぼ平行なので逆に前上がりに見えてしまう?)



突き出し部分は、比べてもかなり細身。
(左:ITM、右:Cinelli XA)



このパーツは、ショップの特価品で見つけた中古品です。
ITMは、アヘッドタイプで「ミレニアム」シリーズをヒットさせましたが、その後勢いを失っているように感じます。
ITM社の近況も調べたのですが、分かりませんでした。
時代の流れなのでしょうか。
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ステムの話 Cinelli (チネリ) XA

2014年03月17日 22時06分21秒 | パーツ
Cinelli XA



1Rの後継モデルの位置づけだったでしょうか。
1990年前後のデビューです。

デザインは、チネリらしくシンプルで無駄がないのですが、横から見るとかなりボリュームがあってゴツく、しかも前上がりに見えてしまいます。

その理由は、突き出しのトップ面がクランプ部分まで平であるためです。



(白い線を入れてみました)

1Rやそれまでのステムでは、クランプ部分がくびれています。


上から見ると、横から見るのとは全く異なるほっそりとしたシルエット。
これまでのデザインを踏襲しています。



ハンドルのクランプ方法は、大胆に斜めのスリットを入れ、ボルトを直接ステム本体にねじ込むことで止めています。
クランプ方法を変更したことで、強度を確保するためにクランプ部にボリュームをもたせことが前上がりの原因のようです。。



プラ製ヘッドバッジは、飾りでこれは1Rの流れでしょうか?


ヘッドバッジの裏側は、穴があるわけではなくバッジのためだけに加工が施されたいます。



XAのデザインは、好みが分かれるところ。



しかし、こういった斬新なデザインをリリースするところが、チネリの革新性なのかものしれません。
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ステムの話 日東 ダイナミック

2014年03月16日 18時04分55秒 | パーツ
日東 ダイナミック ステムです。



こんな袋に入っていました。



日東 パール登場前の上級ステムだったと思います。
特徴は、ステム挿入の縦パイプと突き出し部の交わる部分。
角を立ててシャープさを出しています。



突き出し部のサイドには、商品名の刻印。
全体に丸いデザインで統一されています。
クランプ部分は、特に丸みを強調してしていてクランプボルトの頭も球状。



クランプボルトの裏側は、ロックナット。
引き上げボルトの頭も六角ボルトで、この時代はまだ枕頭式のボルトが一般的ではなかったようです。




このステムは、ランドナー用にと用意していたものです。
突き出し90mmでは、ランドナーには不向き?
使われることなく手元に保管され続けています。

純国産のオールド ロードを製作する機会があれば日の目を見ることも・・・。

それにしても、何とも言えない可愛らしさも感じます。
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ステムの話 日東 パール

2014年03月13日 23時49分38秒 | パーツ
国産ステムの雄と言えば、日東 パールです。



発売開始以来、途絶えることなく販売が続いているベストセラーモデル。
突き出し部分に力強さを感じます。
その突き出しのサイド面は平で、「Pearl 数字」(数字は突き出し寸法)が刻印されており、仕上げのアルマイトも滑らかで、高級感もあります。



端正なフォルムと表現すれば良いでしょうか?



バーのクランプは、正面のボルトを締めて固定。



ボルトの受けは、裏側に三角のナットで外見を揃える工夫をしています。






このステムは、Mini Velo 用に購入したものですが、精度の良くないハイテン鋼のミニベロでは、ステアリングコラムに挿入し、引き上げボルト締めても締まらず、仕方なく下部をカットして引き上げのウスをダイヤコンペに交換し、使っていました。



また、パールには側面にフライス加工で溝のあるモデルもありました。

このステムは、ロードレーサーの最初に取り付けたもの。
突き出し110mmは、若気の至り。長すぎました。
ビス穴は、スプリングベルの直付け用に開けたものです。

パールは、イノーがレースで使っていたことからも、その性能・機能・信頼の高さが分かります。





フロント側のボルトが目印です!
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