我、再び駆ける。

ADV150・MT-03・4D9マジェスティなどを購入したことから、これらのバイクについて紹介していくブログです。

靖国神社・遊就館の零戦を観察する。

2022年03月26日 | ミリタリー
今回は、3/13に訪れた靖国神社・遊就館の零戦を観察しましょう。この零戦を初めて見たのは、今から18年前のこと。その時は初めて零戦を見た感激で、詳細まで確認することなく記念写真を撮って帰りました(^^)。今回は、あらためて詳細を見ていきます。

遊就館の展示スペースは狭いので、いろんな角度から撮影できませんでしたが、とりあえず全景です。












続いて詳細ですが、この零戦は三菱製の52型です。先ずはピトー管ですが、明らかに現在のパーツ。



主脚部分はブレーキ用の油圧配管など、丁寧に復元されています。しかし、格納部分が青竹色に塗られていないのが残念。



オイルダンパー部分に、何か銘板が付いています。



銘板部分の拡大。何とパーツメーカーなどの詳細が分かります。これは大和ミュージアムや鹿屋の零戦には付いていないもの。おそらく戦後、銘板が残っており復元時に付けられたのでしょう。



栄21型エンジンは別展示ではなく、零戦本体に搭載されています。



そして、よく見ると奥の方に銘板です。吸排気バルブの冷間時のバルブ・クリアランスや、点火順番まで記載されています。製造や修理年月日が刻印されていないのは、これも戦後に残っていた銘板が付けられたのでしょう。



20mm機関銃は、明らかに後付けパーツ。本物ではありません。それでも黄色四角の主脚確認棒があるのが嬉しいところ。



尾輪と着艦フックは、丁寧に復元されています。



昇降舵のトリムタブとフラップ部分上面に、赤字の「サワルナ」「フムナ」の注意書が無いのが残念。



推力式単排気管の奥の方は、ちゃんと2in1になっています。



補助翼(エルロン)操作ロッド部分は、大和ミュージアムの零戦同様にカバー付き。



少し開いていますが、搭乗員が零戦に乗り込むときに使う足掛棒のカバーです。このカバーが付いているのは、国内展示の零戦では遊就館だけだと思います。



光像式照準器まで、丁寧に復元されています。



この零戦の銘板です。



ここからは別展示の零戦のパーツです。先ずはエンジンと操縦席の間に設けられた防火壁の一部。



続いて操縦席。何らクッションはありません。もっとも落下傘をお尻の下に敷いていましたので、落下傘がクッション代わりです。



本物の20mm機関銃(九九式)ですが、ドラム弾倉式で100発搭載です。



この零戦の紹介です。ラバウルに残され、廃棄された零戦を1980年に入手。その後、20年もの歳月をかけて復元された零戦です。



さて総括というのも僭越ですが、遊就館の零戦は大和ミュージアムに展示されている零戦同様に、詳細まで復元された貴重な零戦と言えるでしょう。
今現在、国内で見れる旧日本軍用機の中で、最も当時の状態で保管されているのは知覧の四式戦闘機「疾風」ですが、あくまで遊就館の零戦は復元機。比較するのは酷なところ。それでも、ミリタリーマニアを十分に納得させる零戦でしょう。
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10 コメント

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Unknown (ピィ)
2022-03-26 19:51:06
これが70年以上前に空を飛んでいたと思うと感慨深いですね。
現在の最新鋭の戦闘機(F35?)と並んだところを見てみたいです。
ゴジラとガンダムくらい違いそうです(笑)
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P-51とF-15との飛行はあります。 (me262a-1a)
2022-03-26 20:46:23
ピィさん、エンジンでプロペラを回して飛ぶレシプロ機は、この時期がほぼピークというか、性能の限界に近いものがありました。ライバルのP-51ムスタングは、人類史上最高のレシプロ戦闘機でしょう。

さすがに零戦とF-35とのランデブー飛行は無理ですが、アメリカでは、結構、P-51とF-15との飛行はあります。下記の画像をどうぞ。^^
https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=P51%20F15&fr=top_ga1_sa&ei=UTF-8&ts=14215&aq=-1&ai=b0eee91f-8a7b-4310-b282-5e87c48459ec#6437b3076625e8c268eb1d35c30196b1
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Unknown (グッチ)
2022-03-26 22:56:05
スンゴイ解説!・・・(*o*)
チンプンカンプンで、全くついて行けませんデス・・・(>o<;)

落下傘がクッション代わりだったとはオドロキです・・・結構過酷な環境だったんですね・・・(@o@)
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ラバウルからガタルカナルまでの往復8時間。 (me262a-1a)
2022-03-27 05:15:58
グッチさん、いやぁ~これでも、東京帰りの疲れで簡略したんですが。^^

おそらく零戦搭乗員で、もっとも過酷な飛行は、ラバウルからガタルカナルまでの往復8時間。それをクッション無しで飛行していました。

汚い話ですが、その間、もちろんトイレには行けないので、落下傘は黄色く染まり(^^)。本来の役目として使う前に、臭いと汚れで捨てたそうです。
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Unknown (T2)
2022-03-27 05:38:54
兵器の機能美って感じ♪
沈頭錨なのがよくわかりますねぇ~
内装色は「若竹色」ネ?!笑
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何事も極めれば美しくなります。 (me262a-1a)
2022-03-27 06:05:30
T2さん、何事も極めれば美しくなります。^^

枕頭鋲ですが、確か九六式陸上攻撃機から採用された記憶が・・・このあたりはジブリの「風立ちぬ」で紹介されていたと思います。

「若竹色」ですが、タミヤでは「青竹色」。まあ、どっちでもいいんですが、多くの実機(復元機)を見たものの、以外にも塗られた機体は少ないです。資材不足で塗らなかったのかな?です。
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Unknown (tak)
2022-03-27 07:12:32
さすが詳しい解説ですね。全くわかりませんが^^;

やはり知覧のは違うんですね。
見るなら知覧かな。行きたいけど遠いです(笑)
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マンガ (cyatora)
2022-03-27 10:33:57
須本壮一氏の描く 紫電改343の漫画を
ご存じでしょうか?すごい画力で描く戦闘機の
本土防衛のために集結されたパイロットの物語。
彼には、永遠のゼロの漫画版もあり好きな作家ですね。大和も描いていますしね。
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知覧の四式戦「疾風」は、十数年前までは飛行可能な実機。 (me262a-1a)
2022-03-27 10:44:36
takさん、その内にUPする「彗星艦上爆撃機」は、さらに詳しく。適当に読み飛ばしてください。^^

知覧の四式戦「疾風」は、十数年前までは飛行可能な実機。それに比して、この度の零戦は復元機。やはり、その差は大きいです。鶉野の紫電改よりは実機に近いですが、それでも・・・というところです。
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数少ない精鋭部隊でした。 (me262a-1a)
2022-03-27 10:54:18
cyatoraさん、「紫電改343」ですね。読んだことはありませんが、代わりに東宝映画の「太平洋の翼」は観ました。予告編ですが、下記の動画をどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=kN0yQ0tGHCs

343空についてコメントすると紙面が尽きませんが、エースパイロットを集めたのは事実なものの、全搭乗員ではなかったそうです。

それでも、数少ない精鋭部隊でした。パイロットのレベルに加え、無線による連携攻撃をおこなったそうです。
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