メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Dream Theater の a dramatic turn of events

2011-09-19 16:07:38 | メロディック・ハード
アメリカのプログレ・メタル・バンドの11作目。

なんと、ドラムスのMike Portnoyが脱退してしまった。
後任に、エクストリーム、スティーブ・ヴァイと活動したマイク・マンジーニをオーディションで選出した。

それがどのように影響されるかだが…。
ポートノイのダイナミックでドラマティックなドラミングはなくなり、大人しくなっていた。
が、決してパワーダウンした訳じゃなく、派手でなくなっただけだ。
マンジーニのドラミングは、確実で安定しているし、よく聞くと、転がすような洒落た連打が聴ける。
ポートノイのヘヴィネスと派手さは、Dream Theaterの個性の一つになっていたので、今はまだ物足りないが、連打ならポートノイの上を行くマンジーニだから、次作は個性が出てくるだろう。
なんせ、今作はジョン・ペトルーシがSuperior Drummerというソフトで打ち込んだものを、マンジーニに送っていたのだから。


曲を聴いた印象では、前作『Black Clouds & Silver Linings』の延長にあるが、多少ジャズがかったかなって感じだ。
そして、いつになくジョーダン・ルーデスのKeyやピアノが聴こえてくる。

変リズムは当たり前の相変わらず高度なことをやっているし、楽曲の質も高い。
だけど…。高度すぎてついていけない部分もある。
もっと印象的な歌メロ、ギターソロもやってくれないと、疲れてしまう。
聴き込まないと、なかなか理解できないからだ。
その点、前作はキャッチーな“A Nightmare To Remember”があって良かったなと思ったり…。


今現在だと、バラードがすごく心地いい。(スカスカだから?)
4曲目の“This Is The Life”と、7曲目の“Far From Heaven”だ。
ジェームズ・ラブリエの優しい柔らかな声がいい。
ジョン・ペトルーシが、ジェームズに合うように、高めの音域にしたのが成功している。

バラードだと、テクニカルというよりも、叙情的なギターソロを聴かせてくれる。
ジョンは、これでもかというスピーディな演奏と、叙情的な演奏が使い分けられる。

8曲目は、ジョン・マイヤングによる“Breaking All Illusions”
プログレがかっていて、私には聴きやすい。


そして、全体を通して聴いていくと、高密度なのも受け付けられるようになる。
ヘヴィーとバラードとプログレ。
これらが混在して、独特の色付けがなされるのこそ、Dream Theater!
聴き込むほど、新たな発見があるのも同じ。
これから先も、変わることなく高度な作品を生み出すのだろう。