メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Within Temptation の The Heart Of Everything

2007-04-30 10:51:51 | メロディック・ハード
今年の最大の期待作、オランダのゴシック・メタル、Within Temptationの4作目。
シャロン・デン・アデル嬢の美声がこのバンドの武器だ。

3作目の「Silent Force」で確固たる人気を得たためか、作品に自信と力強さが加わった。
男性ボーカルも聴かれ、一段とスケールアップしている。

ライナーにも書いてあるように、シンフォニックさは、前作よりも控えめ。
が、効果的に使われているのだ。
メタル的なリフの力強い部分では、シンフォニックさを抑え、勢いを出している。
イントロや中間部では、シンフォニックになって、情景を表現し、壮大さを出している。
この、使い分けが絶妙なのだ。
結果、力強さ、壮大さ、緊迫感、崇高さを表現するのに成功した。
前半の曲で顕著だ。

シャロン嬢の歌は、さらに深みを増した。
声を抜く歌い方は絶品。切なさなんていうもんじゃない、悲壮さがある。
スキャットはどこまでも美しい。
が、5曲目の“The Heart Of Everything”の野太い声は、どうして使うの?
アクセントにもなりゃしない。
その後の美声が引き立つと言っちゃぁ引き立つけれど、どうしても馴染めない。
“The Cross”や“Final Destination”にもわずかに低音が使われる。
ちょっとだけなんだろうけど、インパクトが大きくて、ダメージがすごい。
ここだけやめてほしい。
が、後はパーフェクト!
濁りのない澄んだ高音は、高く突き抜け響き渡る。
それが、凛とした意思を持ち、芯が通っている。
心地いい。。

6曲目の“Hand Of Sorrow”は、今までの路線が強く残る。
この曲みたいに、ピアノをフューチャーした作品は大好きだ。ケルト色がある作品も。
残念ながら、ゴシック路線に進んで減ってしまったが、これはこれでいいか。

どうも、好きなバンドだけに、要望をたくさん書いてしまうが、捨て曲なし。
期待を裏切らない、素晴らしい作品だ。