メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Pourupine Tree の Deadwing

2007-04-22 15:16:05 | メロディック・ハード
英国のネオ=プログレッシヴ・モダン・ロック・バンドの13作目。
2005年作品。
Porcupine Treeは、1991年から、コンスタントに作品を発表している。

手元に資料がないので、詳しくは書けないが、中心人物のSteven Wilson (G,Vo) は、Opeth(現代を生きるプログレ・バンド)のプロデュースを手掛けているらしい。

では、Opethに似ているかと言えばビミョー。
Opethの暗さと沈痛さが感じられないからである。
むしろ1,2曲目は明るめでヘヴィーなので、Therionの方が近いんじゃないだろうか。

3曲目の“Lazarous”から、様相ががらりと変わる。
ヘヴィネスが影をひそめるのだ。
これが本来のPorcupine Treeだと思う。
Stevenの、穏やかなボーカルと、これまた穏やかなピアノ。ゆったりとしたスチール・ギターのような音色が郷愁を感じさせる。

全体的に、デジタル処理されたボーカルが、ところどころで使用されている。
Opethがデス声を使って、70年代のプルグレとの違いを打ち出したように、Porcupine Treeはデジタルなボーカルで、70年代と一線を画していると思われてならない。

5曲目の“Arrowing Somewhere But Not Here”は、12分を超える大曲。
これを聴くと、なるほどOpethなのかなと思う。
暗い叙情性と、シンセが底に流れる中での、空間の多いゆったりめの進行。
が、流れは重くない。結構軽快だ。
これが、70年代の英国プログレの空気を運んでくる。
大地の広がりと、暗く淀んだ空と、もの哀しさだ。
やるせない退廃的な雰囲気は、英国特有なのだろう。

もうじき、14作目が発売されるそうです。