メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Pain Of SalvationのThe Perfect Element

2006-02-05 21:00:56 | メロディック・ハード
Pain Of SalvationのThe Perfect Elementは、本当に素晴らしいアルバムだ。

メロディ志向でありながら、全体的に高い緊張感がある。
メタルのリフを取り入れながらも、基本はプログレで、哀愁まで盛り込んでいる。
Dream Theaterのメタルの方向性を、よりプログレ側に近づけたと言っていい。
私の情けない知識を総動員して出した結果は、Dream TheaterとSentencedを足した感じである。

ボーカルのダニエル・ギルデンロウのテンションの高さは尋常でなく、Flower Kingsの「Adam&Eve」の“ヴァンパイア・ヴュー”のシアトリカルな大仰な歌いまわしは、ダニエルのもともとの素質だとわかった。
Flower Kingsのハッセとの比較から、ダニエルの声は苦手かと思っていたが、とんでもない間違いだ。
人をちょっと不安にさせる、緊迫感のある声と歌いまわしは、Pain Of Salvationで大いに威力を発揮する。暗さと閉塞感のあるサウンドの中で、抜け道がないような落ち着きのなさと束縛感を与える。彼ならではの持ち味だ。

不安感と緊迫感だけでなく、儚さと美しさもある。
土台のしっかりしていない、非現実的な美しさであるかのよう。それだけに一層美しい。

アルバム全体を通して、サウンドがきっちりと作り込まれ、一分の隙もない。
このもの哀しさはどうだろう。完全に打ちのめされた。
もっと早く聴いていれば良かった。