東京ナイト

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『ぼくは都会のロビンソン―ある「ビンボー主義者」の生活術』

2010-08-18 07:25:18 | 
本は『ぼくは都会のロビンソン―ある「ビンボー主義者」の生活術』(東海教育研究所)。



著者の久島 弘さんは僕の木こり仲間です。
彼の紹介で「くうねるのぐそ」を書いた糞土師・伊沢正名さんと出会い、「東京うんこナイト」につながったりもしました。
久島さんはいつも飄々としていて、気負うところがなく、少し不思議な人。
で、極め付きのビンボーで、そのビンボー生活を満喫しているライターさんです。

そのビンボー生活の達人が書いた「生活術」がこの本。
例えば、無農薬の野菜を、圧力鍋できちんと時間を計りながら蒸すと、野菜の旨味が最大限に発揮されてすごく美味しくなる方法が書いてあります。
読んでいるだけで素材を生かした料理が食べたくなるような方法です。
これは、ビンボー生活初期の頃、偏った食生活を続けていて栄養失調になりかけた事から、料理を徹底的に研究し、何個も鍋を試し、料理本も無数に読んだ末にたどり着いた料理法。

料理に限らず、久島さんのやり方は、ひとつの事にこだわると、それを徹底するまでこだわりぬいて、ひとつのスタイルを確立する事。
別に消費することに喜びは感じなくて、材料や道具を自分で工夫して細工してこだわりの生活道具を自作したりする事を楽しんでいます。

「シンプルライフ」。
久島さんの本を読みながらそんな言葉が浮かんできました。
ストレスをを抱えてながら雇われ生活をするより、お金がなくても工夫を楽しむことで生み出される自由で快適な生活。
都会のロビンソンクルーソーは意外に楽しそうです。
あ、こんど野菜料理を食べさせてもらわなくちゃ。

久島さんのHP「実験貧困主義貧民共和国新世紀通信」はこちら
http://www2.ocn.ne.jp/~asagao/binbo/b_index.html