東京ナイト

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「愚の力」

2010-01-05 19:33:14 | 
本は「愚の力」(文春新書)
著者は大谷光真さんで、第24代浄土真宗本願寺派門主です。



さいきん浄土真宗について調べなければいけないことがあり、この本も参考までに読んでみました。
新年早々、素晴らしい本に出会えました。

著者は、日本最大の仏教団体の指導者の家系に生まれ、30代で門主に就任しています。そうした、やんごとなき生まれでなくては言えないような、まっすぐで説得力のある言葉が書かれています。

浄土真宗の宗祖、親鸞の教えを中心に、様々な仏教の考えを非常に分かりやすく、また現代の諸問題に照らし合わせながら語っているので、たくさんの「気づき」を得る事が出来ました。

「愚者になる」。
親鸞の言葉ですが、この本のキーワードのひとつです。
それは、「苦」に満ちた人生を生きる自分を見つめ、本当の自分自身を見つけたとき、さまざまな「いのち」に支えられたちっぽけな「自分」に気がつく事が出来る、と言う意味でしょうか。

普段ぼんやり生きている僕は、自分自身について考えることはほとんどありません。そうした意味でとても刺激的な一冊。オススメです。