とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

日本語の文の特徴

2016-04-07 19:28:09 | 国語
 日本語はSOV型言語です。SOV型というのは主語、目的語、動詞の順番に並ぶのが一般的だということです。それに対して世界で多く使われている言語である英語や中国語はSVO型言語です。主語、動詞、目的語(補語)の順番に並びます。人口的にSVO型言語のほうが多く使われているので、日本語は特殊な言語のように思われますが、言語の数としてはSOV型のほうが多いそうです。だから卑屈に感じる必要はないのですが、どうも卑屈に感じている人が多いようです。

 よく批判されるのが「日本語は最後まで言わないと言いたいことがわからない。」ということです。確かにそれはその通りです。次の例をご覧ください。
「昨日何を食べたの?」
「僕は昨日そばを・・・」
「えっ?」
「僕は昨日そばを食べ・・・」
「いらいらする、食べたのか食べないのかはっきりしなさい。」
 などという会話が想像されます。このような例を持ち出し日本語は結局何がいいたいのかがわからないと批判されます。

 しかし、これは屁理屈のようにも感じられます。上記の例の場合普通は「食べた」です。ほかのことを想像するほうがおかしい。日本語の文は実は文末が省略されてもいい場合が多いのです。文末までいかなくとも文がほぼ成立しているといってもいいのです。

 私は昨日、龍上海というラーメン屋に行ってラーメンを 間違った。
 山田教授は研究会で重要な発表を 食べた。

 以上の例があきらかにおかしいのは、文末がそれまでの流れからおかしいからです。言語学の用語を使うと選択制限に違反しているということになります。

 だから「最後まで言わないと言いたいことがわからない」という批判はそこまで気にする必要はない。
しかしこの言いたいことが最後に来る日本語の特徴は、日本人の思考に大きな影響を与えているのではないかとやはり思うのです。判断を保留する癖が自然とみについているのではないかという仮説です。

 以下続きます。
 
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