とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

日本テレビにも責任はあるが、信憑性の乏しいネット記事の垂れ流しにも責任はある。

2024-01-31 07:52:30 | 社会
ドラマ『セクシー田中さん』の原作の漫画家・芦原妃名子さんが栃木県内で死亡しているのが見つかったことに関して、様々な意見が出ている。私は、漫画は見ていないが、ドラマがすばらしくこのブログでも書かせてもらった。
 
https://blog.goo.ne.jp/masasamm/e/b4e28bbf716f339024b77f255a7a83e0

そのブログで「肩がこらないドラマでありながら、深い内容であり、日常にくじけそうになりながらも前向きにさせてくれるいいドラマだった。」と書いている。みんなくじけそうになりそうな現実を生きているのである。そして今回の件で、このドラマがいいドラマになったのは、テレビ局よりも芦原さんのおかげだということがわかった。余計に芦原さんの死が悔やまれる。

このドラマに関して放送当時、かなり辛辣な意見をネットで見かけた。結局は視聴率でしか判断しない意見である。視聴率が下がると揚げ足取りのような意見が次々と出てくる。実際のドラマほとんど見ることなく、イメージだけで書いているとしか思えないような意見である。こういう意見が見てしまえば、原作者の芦原さんは「くじけそう」になってしまうに違いない。たとえたくさんの擁護者がいても、根拠のないネット記事が氾濫してしまい、襲い掛かってくるのだ。

私は先日投稿したブログで今期のドラマ『春になったら』を絶賛した。ところが昨日、このドラマを批判する記事が出ていた。木梨憲武の演技がひどいという内容だった。この記事を書いていた人は本当にドラマを見ていたのだろうか。木梨さんの演技のどこが悪いのか私にはわからない。

今回の芦原さんの死に関しては日本テレビの対応にも問題があったようにも感じられるが、信憑性の乏しいネット記事や、視聴率という尺度でしか考えない世の中の風潮など、さまざまな点が関わっているように感じられる。関係者は丁寧に振り返り、今後このようなことが繰り返さないように検証していただきたい。

芦原さんのご冥福をお祈りします。

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映画『マエストロ: その音楽と愛と』を見ました。

2024-01-29 07:42:18 | 映画
アメリカを代表する世界的音楽家レナード・バーンスタインとその妻を描く映画『マエストロ: その音楽と愛と』を見ました。夫婦の愛を描く感動作でした。

レナード・バーンスタインはアメリカの有名な作曲家であり、指揮者です。特にミュージカル『ウェストサイドストーリー』の作曲で、音楽に特に詳しくない私のような人も知る存在となっています。この映画を見ると、そのバーンスタインが、ユダヤ系であり、同性愛者であり、超ヘビースモーカーであり、薬物にも依存していたことがわかります。同時に芸術家として妥協がなく、家族を大切にして、特に妻に対する愛は真実であったことが見えてきます。奔放で人間的に魅力のある人物として描かれています。

とは言え、この映画の主役はバーンスタインよりも妻のフェリシアに感じられます。バーンスタインの魅力にほれ込み結婚したのですが、その後は、自由なバーンスタインに翻弄されます。夫婦仲はだんだん醒めていき、一時は離別します。しかし彼女はバーンスタインを忘れることができません。よりを戻します。フェリシアの心の揺れが、表情や態度によって丁寧に描かれます。フェリシアは若くしてガンに侵されます。やつれていくフェリシアを演じるキャリーマリガンの演技は見事です。

長いスパンで描くことによって、夫婦の関係は単純なものでないことが伝わってきます。複雑に絡み合った感情が、夫婦を作り上げていくということが見えてきます。

最初はテンポが速く、何がなんだかわからないうちに進行していき、最後まで耐えられるか心配だったのですが、後半になり、落ち着いてきてから、前半部分も回収されていくという構成の映画です。映画界の財産を引き継ぎ、さらに発展させた名作です。
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田原総一朗氏の進行はさすがに耐えきれない

2024-01-27 07:23:16 | TV
 夜中に目が覚めてしまい、困ってしまってテレビを見始めた。チャンネルを回しているうちに『朝まで生テレビ』に出会ってしまった。最近は全く見ていなかったが、ネットで司会の田原氏への批判的意見をたくさん見てきたので、どんなもんだろうと見てしまった。

 とにかくひどかった。出演者の発言を自分勝手に遮る。遮るどころか相手を威嚇するような態度を取る。そして大声で持論をぶちまける。議論は全く進まない。こんなにひどいことになってしまっていたのかと唖然としてしまった。同時に怒りが込み上げてきた。田原氏の態度はパワハラそのものである。まじめに前向きに議論しようとしている出演者に対して、失礼極まりない。

 政治改革を話題にしているのに、田原氏の態度は政治家的よりも自分勝手で威圧的である。こんな人が司会をしている番組が政治改革を議論しても説得力のかけらもない。

 今、テレビ局ではパワハラは絶対にあってはならないはずである。それなのにこんなひどい司会者をそのままにしておくのは、テレビ局も悪い。番組内でパワハラがあった場合、その番組は大問題になっている。こんな番組を作ったテレビ局が許されていいはずがない。

 テレビ朝日は番組を打ち切るべきである。
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ドラマ『春になったら』は素晴らしい

2024-01-24 18:58:27 | TV
関西テレビの月曜日の午後10時からのドラマ『春になったら』がいい。

木梨憲武演じる父親と奈緒演じる娘の二人暮らしの家族の物語である。2人が突然の告白をする。娘は3か月後に売れないお笑い芸人と結婚すると言い、父親は余命3か月だと言うのだ。余命3か月の父親という設定は若干真実味に乏しい気がするが、それでも木梨憲武が昭和の頑固おやじを丁寧に演じ、無理なく見える。

なによりいいのが、丁寧に描いているということである。最近のドラマはどうしてもわかりやすくて奇想天外な筋に陥り、丁寧さに欠ける。ところがこのドラマはとても丁寧に描いている。それによって登場人物の気持ちがセリフ以上に伝わってくる。今週の第2回の伊豆の海岸のシーンはすばらしかった。泣けてくる。

脚本は福田靖。はずれがなくどのドラマも面白かったが今回が最高傑作になるような予感がする。木梨憲武は役者としても味わいがあり、奈緒はやはり何を演じてもその人物を魅力あるものにする。脇役もみんな手を抜かず、いいドラマにしようという意志が感じられる。おそらくスタッフも時間を十分かけて準備したのであろう。チームワークが感じられるドラマだ。

2回目までしか見ていないが、このままの調子で最後まで続いてほしい。そうすれば歴史に残るドラマになる。期待する。

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映画『ティル』を見ました。

2024-01-22 09:08:46 | 映画
かつての黒人差別のなまなましい現実を描くとともに、差別に対して戦う姿を描いた映画『ティル』を見ました。差別に対峙する強い意思の必要性を伝える佳作です。

1955年にアメリカ合衆国ミシシッピ州で起きた、「エメット・ティル殺害事件」を描いています。すでに黒人差別のなくなっていたシカゴで育った少年エメットは、自分のルーツを知るためにミシシッピ州の親戚の家に行きます。エメットは母親から白人に対する態度を教えられるのですが、言葉の上での理解でしかなく、真の理解は得られていませんでした。そのために、白人に誤解を与えてしまい、虐待を受け、ついには殺されてしまいます。

母親のメイミーは息子の死を悼み、怒り、差別に対して戦います。しかし白人の差別意識の壁は高く、なかなかミシシッピ州の差別解消は前進しません。結果として白人の論理のもとに裁判は進みます。

今の私たちの社会では、かつての黒人差別のような差別に対して、なんでこんなに馬鹿なことをやっていたのだろうと考えます。しかし現実にはこのような差別は今でも残っています。われわれが気付かないうちにこの差別は生き続けているのです。

われわれは虚像を実像だと思いこんでいます。それは人間社会の必然です。この必然を当然のことと思わずに、自明のことを疑い続ける努力が現代人に必要になっているように感じます。

現代の問題を考えさせると同時に、人間の信念を貫く姿を感動的に描く映画でした。

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