9月26日(日)に仙台市電力ホールで開催された立川談春独演会に行ってきました。コロナウイルスも落ち着いてきた状況で、感染対策をしっかりとしたうえで、満席の客席でした。
演目は「死神」と「景清」。どちらも1時間を超える熱演でした。
「死神」は三遊亭円朝がグリム童話をもとに作った話だそうです。確かに落語にしては奇想天外な展開です。多くの人が演じているのを聞いてきましたが、この噺の終わらせ方は人それぞれです。みんなが競い合って自分なりのサゲを創造しています。この張り合いはおもしろい。談春師匠もおもしろい終わらせ方を作り出していました。自分でも言っていましたが、ちょっと長すぎるという欠点がありますが、やればやるほどいいものに仕上がっていくでしょう。期待しています。
「景清」は上方落語のようです。目くらを主人公にしているため、差別につながるという理由でテレビではやらない演目だということです。私も初めて聞きました。しかしこちらもよくできた噺です。障害を持ってしまった人間の心の機微がよく出ています。
談春師匠は描写が非常にうまい。噺の世界に引きづりこまれます。良い時間を過ごすことができました。