国語教育の改革の必要性については以前に書かせていただきました。それでは国語教育をどう改革していけばいいのか。それについて今取り組んでいることを書きます。
1つ目は意見文の書き方の実習です。
これまでの意見文を書く指導(小論文を書く指導)は必要な時にその場しのぎ的に書かせる指導でした。恒常的に書く指導はしてきませんでした。特に進学校ではその時間がない。大学入試で小論文が必要な生徒にだけ個別指導を行う程度でした。しかし書く指導は恒常的に行う必要があります。そうしなければ結局書く力はつきません。
恒常的に書かせることによってどのような効果があるでしょうか。私たちは書くことによって考えます。書いているときはその人に応じた論理トレーニングをおこなっています。それを読み返すことによって、自分の論理性に自ら気づくことができます。さらに自分の意見を書くためにはそのテーマについて知っていなければなりません。書かせることによって考えさせ、知識を増やしていくことが可能になります。もしかしたら書くことによって読解力をつけることも可能かもしれません。
私が書く指導についてどういう点を工夫していたのかを書きます。
1点目は、書く題材を工夫しました。特に成功しているのは朝日新聞の読者投稿欄の水曜日に掲載されている「どう思いますか」というコーナーを使っての指導です。これはかつて紹介した読者投稿について賛成や反対の意見が4つ紹介されているものです。このもともとの読者投稿についての意見を400字で書かせます。宿題として出します。もともとの投稿にいろいろな意見があったわけですから、高校生も書きやすい題材だということになります。ハードルも高くなく、素直に自分の意見が書けます。だから宿題にしてもそれほどの抵抗感がないようです。
題材が書きやすいものであれば生徒はさまざまな独自の意見を出してきます。これは発見でした。最近の生徒は自分の意見を言わないと思っていたのですが、そうではなかった。自分の意見を言えるような題材を与えてこなかったのです。
書いてきた文章をグループ内で発表させます。その後数人を教卓の前で発表させます。最近の生徒は人前で話すことをそれほど嫌がりません。小中学校での教育の成果だと思われます。そしてそこで口頭での評価を与えます。ここは意見の評価はもちろんしません。自分の意見を人にわからせるためにこうしたほうがいいというアドバイスです。この評価はわりと受け入れてくれるようです。もちろん完璧にはいきませんが、授業の中での自然な流れとしてのアドバイスが評価となっていれば、生徒は受け入れてくれるし、次へのステップになります。
以下続きます。
1つ目は意見文の書き方の実習です。
これまでの意見文を書く指導(小論文を書く指導)は必要な時にその場しのぎ的に書かせる指導でした。恒常的に書く指導はしてきませんでした。特に進学校ではその時間がない。大学入試で小論文が必要な生徒にだけ個別指導を行う程度でした。しかし書く指導は恒常的に行う必要があります。そうしなければ結局書く力はつきません。
恒常的に書かせることによってどのような効果があるでしょうか。私たちは書くことによって考えます。書いているときはその人に応じた論理トレーニングをおこなっています。それを読み返すことによって、自分の論理性に自ら気づくことができます。さらに自分の意見を書くためにはそのテーマについて知っていなければなりません。書かせることによって考えさせ、知識を増やしていくことが可能になります。もしかしたら書くことによって読解力をつけることも可能かもしれません。
私が書く指導についてどういう点を工夫していたのかを書きます。
1点目は、書く題材を工夫しました。特に成功しているのは朝日新聞の読者投稿欄の水曜日に掲載されている「どう思いますか」というコーナーを使っての指導です。これはかつて紹介した読者投稿について賛成や反対の意見が4つ紹介されているものです。このもともとの読者投稿についての意見を400字で書かせます。宿題として出します。もともとの投稿にいろいろな意見があったわけですから、高校生も書きやすい題材だということになります。ハードルも高くなく、素直に自分の意見が書けます。だから宿題にしてもそれほどの抵抗感がないようです。
題材が書きやすいものであれば生徒はさまざまな独自の意見を出してきます。これは発見でした。最近の生徒は自分の意見を言わないと思っていたのですが、そうではなかった。自分の意見を言えるような題材を与えてこなかったのです。
書いてきた文章をグループ内で発表させます。その後数人を教卓の前で発表させます。最近の生徒は人前で話すことをそれほど嫌がりません。小中学校での教育の成果だと思われます。そしてそこで口頭での評価を与えます。ここは意見の評価はもちろんしません。自分の意見を人にわからせるためにこうしたほうがいいというアドバイスです。この評価はわりと受け入れてくれるようです。もちろん完璧にはいきませんが、授業の中での自然な流れとしてのアドバイスが評価となっていれば、生徒は受け入れてくれるし、次へのステップになります。
以下続きます。