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とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

映画『あの歌を憶えている』を見ました。

2025-03-28 19:46:17 | 映画
映画『あの歌を憶えている』を見ました。いい映画でした。ただし少しもやもやが残りました。

ソーシャルワーカーとして働き娘と暮らすシルヴィアは、ある男と高校の同級会で同席する。男はシルヴィアに接近し、シルヴィアは男から逃げる様に帰宅する。男はシルヴィアの後をつける。シルヴィアの家の前までつけていき、窓の外には一晩中いた。シルヴィアは恐怖にさいなまれる。次の日の朝、男はやはり家の前に気絶するように寝ていた。

男の名前はソールといった。その後、男は認知症であることが判明する。シルヴィアはかつて自分をレイプした男の一人ではないかと疑いをかけ、ソールに問い詰める。しかし実は二人はその高校に同時にいたことがないことが判明する。ではなぜソールはシルヴィアの後をつけたのか。

そこが見ていてわからなかった。理由が語られていたのに私が見逃していたのかとおもっていたが、他の方のレヴューを見ると、明確には語られていなかったことが明らかになった。ではなぜソールの後をつけたのか?

実はシルヴィアは父親に性的虐待を受けていたことが明らかになる。シルヴィアもソールも、生きづらさを感じて生きていた。居場所のない者同士だったのである。それをソールは感じ取ったというのが正解だったのではなかろうか。

このことがきっかけとなり、二人の心は互いに吸い寄せられる。

感動的な話である。ただし、そういう解釈で本当にいいのかわからないままであり、どこかもやもやが残る。
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映画『Playground/校庭』を見ました。

2025-03-26 16:42:17 | 映画
子どものいじめを題材にした、映画『Playground/校庭』を見ました。子どもの視点からいじめを描き、大人の関わり方の難しさを実感させる映画でした。

小学校に入学したノラは内向的で兄のアベルを頼りにします。しかし兄のアベルは上級生からひどいいじめを受けています。ノラは兄を助けようとするのですが、兄はノラの助けを拒否します。ノラに告げ口でもされたらもっとひどいいじめを受けてしまうことは目に見えるからです。

次第にノラにも友達ができ、学校の中で活動できるようになるのですが、アベルへのいじめはエスカレートしていき、とうとうノラは父親に打ち明けます。それがさらにいじめを悪化させていきます。大人には子どもの世界が見えないのです。ノラとアベルの関係までが壊れていきます。

この映画のすごさはその様子をドキュメンタリー映画のような撮影をしているということです。演出感が消えているのです。しかもカメラは基本的にノラの視線の高さをキープします。子どもたちには大人の顔が見えません。同じように大人たちには子どもの顔が見えないことを示唆しています。

大人は相談してほしいと言うのですが、大人に相談しても意味がない、逆に悪くなるということを子どもは感じています。これがこのカメラワークによって実感できるのです。

ラストシーンの兄妹の抱擁は、それでもこの二人には救いが待っていることを予感させてくれます。子どもの力を信じたいと思いました。

いい映画でした。
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どんどん人が減っていく

2025-03-25 19:14:22 | 社会
山形県に第三セクターの山形鉄道という会社があります。山形鉄道はフラワー長井線を運営しています。このフラワー長井線はいろいろな営業努力をしているのですが、過疎化と自動車化のためにやはり厳しい状況が続いていました。そしてついに人材不足もはじまりました。乗務員の退職により現在の運行ダイヤを維持できないとして、一部列車を運休すると発表したのです。

去年12月から複数の運転士および車掌から退職の申し出があったということです。これにより乗務員の定数が下回り、現在のダイヤでの運行が困難な状況になったということです。

運休するのは上り4本、下り4本の合わせて8本で、減便後は上りと下り合わせて16本になるということです。

山形県内の鉄道はほとんどが赤字です。それでも住民の足の確保のためになんとか継続してきました。しかしいよいよ行き詰まっています。もちろん大人はほとんどが車に乗るので関係ないのですが、通学で利用する高校生や、高齢者にとってはもう住むことが困難になっているのです。

私がいつも利用していたタクシー会社も3月一杯で廃業するそうです。

以前、このブログで紹介した米坂線も、JR東日本は3セク化やバス転換の案を提示したとのことです。

本当に淋しい時代になってしまった。私が生きているうちにこんなに淋しい思いをさせられるのかと、悲しくなっています。
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映画『ファーストキス』を見ました。

2025-03-21 16:30:21 | 映画
坂元裕二脚本の映画『ファーストキス』を見ました。展開がおもしろく、生き方について考えさせられました。

結婚して15年が過ぎ、いつの間にか関係が壊れてしまった夫婦が主人公です。二人は離婚を決め、夫はその離婚届を持ったまま夫は電車に轢かれてしまいます。線路に落ちたベビーカーに乗っている子どもを助けるために飛び降りたのです。

ふとしたことから妻はタイムスリップすることができるようになり、夫が死なないように過去に戻って過去を変えようとします。しかし、うまくいきません。失敗を繰り返しながら、なんとか夫を助けようとする展開がとてもユーモラスでおもしろい作品です。

ただし、少し雑なように感じてしまいます。この映画の一番のポイントはなぜこの二人の関係が壊れてしまったのかにあるような気がするのです。ちょっとしたことだったのだと思いますが、その描写が少なく、うまく伝わってきません。だから妻があれだけ繰り返し過去にもどる姿が説明が納得できなくなるのです。

また、タイムスリップを安直に使いすぎているようにも感じます。去年話題になった『侍タイムスリッパー』はタイムスリップ自体が物語を動かす重要な要素になっていました。しかしこの映画はタイムスリップは単なる道具になってしまって、これだったらなんでもできてしまうように感じられるのです。もう一工夫があればなあと感じてしまいました。

とは言え、ちょっとした人との接し方が人生を変えてしまうという教訓は十分伝わってきました。自分の普段の生活を振り返る大きなきっかけとなる映画でした。

CGの利用なのだと思いますが、若返った松たか子を登場させるという技術は映画の可能性を広げるものだと思います。これも驚きでした。

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『カーネーション』はさらにすごいことになっている。

2025-03-20 13:04:32 | TV
朝ドラの再放送で『カーネーション』を見ている。そのすばらしさについては、以前にも書いた。終盤主人公が夏木マリになってどうなるのだろうと気になっていたのだが、さらに拍車をかけてものすごいことになっている。。

昨日の展開もすごい。主人公の小原糸子に東京の病院から講演の依頼がある。講演の際、糸子の世話係だったのが、かつて不倫の関係にあった周防の娘であったことが明かされる。糸子はショックを受け、泣きはじめる。そこで語られる最後の糸子のモノローグがすごい。

「長い長い記憶を持っている。
それが年寄りの醍醐味とも言える。
守り続けて、闇の内に葬るはずやったもんが、
うっかり開いてまうこともある
老いぼれた体に、轟くこと、打ちのめすこと、容赦のうて
ほんでも、これを見るために、生きてきたような気もする。」

長生きすることの苦しみと、長生きする事の喜びが見事に表現されている。いいセリフだ。これはちょっとやそっとでは出てこない。聞いているだけで涙がとまらなくなった。

感動がとまらない。
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