新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月8日 その2 中国の恐ろしさとイヤらしさ

2019-04-08 14:28:01 | コラム
「習近平の恐ろしさ」と言うべきかも知れない:

習近平が国家主席に着任して以来の中国の全世界での勢力拡大の様子を見ていれば、その恐ろしさとイヤらしさがイヤと言うほど目に見えてくるのだ。私は彼が着任した頃にその中華思想の権化の如き振る舞いや言動を見て「ひょっとしてこの男は世界制覇を目指しているのかも知れない」と少しだけ疑っていた。だが、まさか彼と中国は本気だったのだと現実に見せつけられて「これは偉いことになりかねない」と本当に寒い思いをさせられたのだった。そこに何年前だったか、国民会議の講演会で河添恵子氏が「中国は我が国の属国化を狙っている」と聞いて、その習近平の本気度を認識させられたのだった。

その本気度は先ずAIIBに現れていたと思うが、我らが安倍総理は賢明であるからそれに乗るようなことはされなかった。だが、その時には既に中国は貧困に悩んでいるアフリカの諸国に「返せる訳がない借款または援助という名の借金」をさせて着々と浸透していたのだった。次いで出てきたのが「一帯一路」である。これの意図も今となっては明々白々だが、習近平は更に中近東から欧州へと戦線を広げていったのだった。しかも、つい先日は財政的に悩んでいるイタリアを取り込んでアメリカと欧州との分断に着手していたのだった。イタリアにせよ何処にせよ、習近平の真の意図が読めていないはずがないにも拘わらず、唯々諾々と乗せられていくのは恐ろしいし、イヤらしくもあるのだ。

それだけではない、中国は勝手に自国の近くでもない海に線を引いて、フィリピンの近海等を「自国の海域」と称して埋め立てを強行し、関連する諸国の航行の自由までを奪おうとの野望を着々と推し進めているのだ。先日も何処かの局で一帯一路でその勢力圏内に引きずり込んだ地図を見せられて、そこまでやるのであれば台湾や沖縄などは言うに及ばすで、アメリカの同盟国である我が国をも属国化するなどは当然彼習近平が描いた世界制覇の工程表に入っているだろうなと寒い思いをさせられた。現に中国資本は着々と我が国の不動産を買い込んでいるではないか。大阪の西成にも中華街を建設するとほざいているではないか。

その中国と習近平の野望を見抜かれたのであろうトランプ大統領は「対中国の貿易赤字の解消」を旗印に中国との壮大なる貿易戦争に打って出られた。あの関税賦課合戦を見た専門家たちは「トランプ大統領は中国を完膚なきまでに叩くことを目標しておられる」と指摘していたので、私はそれこそ大変結構な政策でトランプ大統領とアメリカが徹底的にやってくれることに大なる期待を抱いていた。確かに、アメリカは5Gの展開を目前にして中国の先鋒である華為(HUAWEI)潰しに出られたのも、少なくとも私だけでも大いに勇気づけて頂けた。

だが、そのトランプ大統領も作戦を少しくお手柔らかに変更されたかの如くで、真剣に中国との話し合いの期限を延長されるなど「徹底的に叩き潰す」方向からは一歩後退してしまったかの感がある。そこは常に“unpredictable”であるトランプ大統領のことだから、何時何処で作戦を変更されるかは見通せないが、経済的に成長が鈍化し、手持ちの外貨が減少しているはずの中国は一向に海外への投資というか借款の供与という作戦を変更する様子が見えない。私には「一体全体、中国の資金は何処から出てくるのだろう」と奇異の感にとらわれている。その意味では、トランプ大統領には中国に対する厳しい政策を緩めて頂きたくはないと願っている。

2010年の元日にアメリカで投資ファンドを成功裏に運営しているML氏に「アメリカと中国の貿易関係が安定している限り、両国の経済も景気も心配がないし、日本の景気も当分の間は問題なしと思う」と聞かされた。そのアメリカと中国の間で貿易戦争が本格し続ければ、我が国の経済にも影響が出るだろうし、その感も既に現れている。大きく言えば、世界全体の景気の消長はアメリカ対中国の貿易戦争と両国間の交渉の成り行きにかかっていると思う。トランプ様にもその点に関しては必ずしも「アメリカファースト」だけを推し進められずに、視野を広げて頂きたいものだと願っている。

即ち、世界はトランプ大統領とアメリカ政府が習近平の野望を何時何処でどのように抑えきって頂けるかにかかってくるとも言えるのかも知れないのではないか。


4月7日(日)のスポーツ

2019-04-08 08:17:28 | コラム
ゴルフには好ましい結果が出ていた:

女子のプロゴルフのトーナメント:

先ずは何と言っても良かったことは、女子のプロゴルフで日本のゴルファー成田美寿々が韓国の強豪・安宣柱(アン・ソンジュ)と競り合って優勝したことだろう。これで今シーズン開幕以来日本人が5連勝したとマスコミが騒いでいるが、今回だけは幾ら騒いでも結構だと言っておきたいほど。中には安宣柱が首を痛めていて試合終了後直ちに帰国して手術を受けるといったようなハンデイキャップを背負っていたと間抜けなことを言っていたメディアもあったが、そういう状態になったのはゴルファー自身の責任であって同情的なことを言うのは当たらない。

私は以前から韓国のプロゴルファーたちに席巻されている我が国の女子プロたちの不甲斐なさを批判してきたし、文在寅大統領以下我が国に対して全く不当であり不条理である事ばかりを仕掛けてくる韓国に対しては制裁を科すべきで、その一案として「男女を問わずプロゴルファーどもにヴィザの発給を停止する」ような措置を講じても良いのではないかとまで言ってきた。韓国の女子は言わば国策的に養成されているので、アメリカに渡っても多くのトーナメントで優勝するなど実績があり、誰かが常に世界のランキングの上位を占めているのだ。

私に言わせて貰えば韓国で発展途上にあるゴルファーたちが小手調べに我が国のトーナメントに出場しては貴重なスポンサー様の賞金をかっさらっているのであり、彼らが弱り気味の韓国経済に寄与しているのだとまで指摘して来た。ここまでは実現するとは思えない極端な主張だが、私は我が政府は手を拱いているだけではなく、韓国に対して何か具体的に目に見える制裁処置を講じて思い知らせて欲しいものだと願っているのだ。

読売巨人軍の野球:
私は昨年から今年にかけて巨人嫌いの私にとって最大の不愉快な出来事だったのが、広島でMVPを獲ってきた丸佳浩がFAを宣言したのは仕方がないとしても、何を血迷ったか原辰徳の甘言に乗せられて読売に移籍したことだった。この一事だけを採っても今年のセントラルリーグには興味を失わせられたのだった。それだけに止まらず、原が獲ってきた中島裕之や炭谷銀仁朗や岩隈久志等がもし額面通りに働いて、読売が優勝でもしてしまえばより一層白けた気分にさせられるだろう。しかも、昨日まででは丸は3割を打っているという状態で益々面白くない。

今年も大枚を叩いて選手名鑑を買い入れて、12球団の選手たちの経験年数と実績、年俸、経歴にざっと目を通してみると、セントラルリーグでは中日が最も苦しいだろうと思わせてくれた。パシフィックリーグでは主要な選手たちの高額な年俸を見ればソフトバンクは勝って当たり前だと見えたし、オリックスやロッテは苦労しても仕方があるまいと思わせてくれた。では肝腎の読売は同化と言えば、あれだけの投資をして古手ばかり集めれば、短期的には今年の優勝もあり得るかと思うが、100年の計は言いすぎにしても、原辰徳は優勝ばかりが頭の中にあって殆ど近い将来のことは考えていないのではないかと思わせてくれた。

柔道:
正直なところ、私は86年の生涯の中で未だ一度も柔道の試合は愚か練習すらも見たことがないのだ。昨日は大野将平が延長戦で勝った試合だけ偶然に見た。私が柔道界に対して不満に思っていることがある。それは色々と苦労を重ねた結果で世界に柔道をあそこまで広めたのは大いなる成果であろうと敬意を表するが、欧米人たちに好き勝手に規則をいじり回されて現在のようなポイントがどうしたの、指導が幾つになると負けとなるとかの、我が国古来の柔道とはかけ離れたとしか思えない“Judo”にされてしまったように見えるのは如何なものかと、つい思ってしまう。

柔道を見たこともない私がこんな事を言うのは不遜かも知れないが、私は綺麗に組んで見事に投げるのが柔道の本来の醍醐味かと思ってきたので、ボクシングかと思わせてくれるような手を伸ばして組み手争いを展開されるのを見れば、何か柔道とは異種の格闘技をやっているのかと思わせられるのだ。協会か連盟か知らないが、欧米人たちを言い負かして妙な規則を改正させて貰えないかと考えるのは誤りか。

卓球:
石川佳純が3位決定戦で勝ったところだけ見た。実は卓球も殆ど経験したことがないのだ。というよりも団体競技であるサッカーをやって来たし、元々好みだったフットボール観戦にも集中していたので、このような個人競技には縁が遠かったのだ。しかしながら、あの水準に達して選手たちの反射神経の凄さ、難しい球を打ち込まれても反応する瞬時の判断の素晴らしさ、虚々実々の駆け引きの緻密さには感嘆するだけだ。恐らく世界のランキングで10位以内に入っている連中の動体視力は常人のそれではないのだろうと思わせてくれる。

我が国の男女の第一線級の選手たちは最早中国に追い付いたかと思わせてくれる進歩発展を遂げていると思わせてくれる。だが、中国も我が国の選手たちを十分にスカウティングして対抗してきているようだ。この世界でも中国の代表選手の一歩手前の連中は他国に移籍して進出しているようで、欧州に行っても如何にも中国系の名字だと思わせてくれる者が多い。我が国したところで、張本智和の両親は中国人だし、彼の妹のコーチは中国人だ。こういう現象を国際化というかどうか知らないが、卓球がここまでの人気スポーツになるとは、申し訳ないが予想したことはなかった。