こんばんわ。
東京芸術大学スーパークローン文化財展、その4です。アフガニスタンのバーミヤン遺跡から入り、莫高窟などのシルクロードを経由し、いよいよ我が国に入ります。法隆寺金堂の釈迦三尊像と周囲の壁画群のスーパークローンとなります。この春、東博で”百済観音と法隆寺金堂壁画”が開催される予定でしたが、憎っくきコロナにより中止となってしまいました。その悪コロナの仕打ちに倍返しするような展覧会となっています。東博では、壁画は明治、大正、昭和の模写が展示されましたが、ここでは芸大の最新スーパークローンということで、より実物に近い壁画となっています。
はじめに、法隆寺金堂の壁画の修繕の歴史を辿ってみよう。明治17年(1884)博物局の依頼によって、大阪の画工、桜井香雲(1840~1902)が開始した全12面の原寸大模写は、現存する最古の本格的な現状模写である。大正~昭和期には、秋田県仙北郡(現大仙市)出身の日本画家 鈴木空如(1873~1946)が、生涯で3組36幅の模写を制作した。同じ頃、国の事業では「法隆寺昭和の大修理」が開始され、安田靫彦(1884~1978)ら日本画家による模写が行われた。しかし、昭和24年(1949)金堂罹災によって昭和の模写は全面の完成には至らなかったが、昭和43年(1968)再び安田靫彦、前田青邨(1885~1977)を中心に取り組まれた模写事業により、「再現壁画」が完成され、金堂内を荘厳することになった(東博の展覧会案内を参照)。
では、スーパークローンの釈迦三尊像と壁画をご覧ください。
法隆寺金堂
全体の展示風景。中央に釈迦三尊像、その周囲に壁画が飾られている。
金堂内はこのような配置になっている。
それでは、まず、中央の釈迦三尊像から。
中央の釈迦三尊像中尊
左脇侍
右脇侍
鋳造のための3D出力模型 これをもとに高岡の工房が鋳造した。高岡大仏の伝統か。大光背も作成しているが、本展では展示されていない。
壁画
第1号壁 焼損前再現(縮小版)
第10号壁 焼損前再現(縮小版)
第9号壁 焼損前再現(縮小版)
第6号壁 焼損前再現(縮小版)
以下写真展示
第3号壁
第12号壁
第11号壁
第8号壁
第7号壁
第5号壁
第4号壁
さいごに醍醐寺五重塔の連子窓の羽目板絵。
原作は、平安時代の951(天暦5)年に制作される。その一部の二枚の板絵。本物と類似した木材を使用し、表面には槍鉋をかけ、裏面にはエイジング加工により時を経た木肌の表情をつくる。その上に原作の高精細画像を印刷し、表面に描かれていた絵を再現したとのこと。
板絵着色天部像 水天・鼓天
板絵着色天部像 毘紐天妃・楽天
これで東京芸術大学スーパークローン文化財展の完といたします。とても素晴らしい展覧会でした。
。。。。。
お月見11連勝。月の出が夜更けになりますので、今朝、撮っておきました。ぼくのお月見連勝記録は、平成記録の15連勝、そして令和元年の不滅の大記録お月見22連勝がある。15連勝は破れそう。できれば、新記録を!
では、おやすみなさい。
いい夢を。
今日の夕焼け。