フェルメールの生涯作品は全部で35点しかなく、その作品を所蔵している世界の美術館を制覇したいというフアンが多いらしい。英国では、その美術館が4つもある(アイルランドを入れれば5つ)。そのうちロンドンには、3つ。先日記事にしたケンウッドハウス、バッキンガム宮殿ステートルーム(ただし、ここは夏季の二か月だけで、かつ予約制なので、”気まぐれ美術館”のあだ名がある)、そして今日紹介するナショナルギャラリーもそうだ。”ヴァージナルの前に座る女”と”ヴァージナルの前に立つ女”で、立ったり座ったり、落ち着かない女(笑)を描いた二作品がある。
最近は、フェルメールといえば、どこの美術館でも看板作品として表に出すが、ロンドンナショナルギャラリーでは、えっ、どこにいるの?というくらい影がうすい。それだけ、英国が誇る世界最大の絵画館だけあって、傑作ぞろいで、フェルメール晩年の作ではたちうちできないのだろう。
1260年から1900年までの絵画が2300点ある。それらが、時代と地域にグルーピングされ、イタリアルネッサンス、北方ルネッサンスから最近のテート・ブリテンとの交換により充実した印象派・後期印象派まで、西洋美術史を辿りながら見学できる。しかし、ぼくは西洋美術鑑賞歴が乏しいので、印象派の一部を除いて知らない絵がほとんどだった(汗)。でもでもでもね、ランの名前を知らなくても、東京ドームの世界蘭展が楽しめるように、ここも、とても楽しかった。ワイフも気にいって、2日も行ってしまった(半日づつ)。でも西洋美術史の勉強はしませんでした(汗)。だから、以下の絵も順不同。残念ながら、館内撮影禁止だったので、ガイドブックからのです。
まずはフェルメール。”ヴァージナルの前に立つ女” 座る女は出張中でした。
ラファエロ なでしこの聖母
ブロンツイーノ 愛のアレゴリ
ベラスケス 化粧するビーナス
ルーカス・クナッハ ビーナスに訴えるキューピット
”ぬぐ絵画”がつづきましたが、肖像画も。
ファン・エイク アルノルフィーニの肖像
フアン・エイク 赤いターバンの男
馬も。ジョージスタップスとボラ・ウッチェロ
椅子も女の子も ゴッホとピカソ
またぬぐ女も(汗) セザンヌ
水浴びする男も スーラ
大きな絵だった
まだまだ、きりがない。それにレオナルド・ダ・ビンチの二点も本来は常設展。その日は新館の特別展へ。そのひとつ、”岩窟の聖母”に再登場願って、大トリとします。
ナショナルギャラリーはロンドンの中心、トラファルガー広場に面してある。ネルソン総督の像が見下ろしている。