鉄ある記

鉄道写真を中心に、京都の街角の情景なども写真で紹介していきたいと思います

再び播但線へ 181系「はまかぜ」 2D

2010-10-31 | キハ181

 JR西日本の特急「はまかぜ」からキハ181系が引退するまで1週間となった10月31日、播但線へ撮影に出かけました。このところ、仕事などが忙しく、休日も何かと予定が立て込んで撮影できていませんでした。この日も実は「台風で天気は大荒れ」と見て、休養日に当てるつもりでした。しかし、台風が速度を上げてあっという間に近畿圏から遠ざかったため、「はまかぜ」のラストランを見に行くことにしました。

 というわけで、急きょの出動になったので、今回は1人でレンタカーを運転して行きました。
 天気予報では曇りのち雨、特に午後から雨が降る確率が高いとのこと。台風一過の好天というわけにはいきません。それでもキハ181系の定期運用の最後を見ようという人で混み合うのではないかと思い、家を4時20分に出発。亀岡から篠山、西脇経由で長谷-寺前に向かいました。前回、10月10日にも行った鉄橋を渡るS字の定番ポイントで2Dを迎え撃つべく急ぎます。ほぼ予定通り6時40分過ぎに現地に到着。予想に反して一番乗りです。

 今回はD300とD700の2丁使いで臨みます。セットしながらふと鉄橋の方を見ると、車が停まっており、その脇に三脚と人の姿が。あれ、あんなところに立たれると困るなあ、と思っていると、相手もこちらに気づかれたようで、撤収して私の横に来られました。「撮影できなくはないけれど、なんかあの場所は違うと思っていました」とおっしゃられ、仲良く並んで撮影することに。私より遠く、奈良からお越しとのことでした。

 最終的に私を含めてこの場所では6人で撮影しました。混乱もなく、極めて穏やかな撮影で、気持ちがよかったです。
 残念なのは雲が厚くて10日よりも露出が厳しかったこと。Nikonの高感度性能を信じての撮影になりました。ノイズでザラザラでもいいじゃないですか。だって、昔はトライXでSL撮っていたもん。

 D300で縦、D700は横で撮影しました。最近、A4でプリントするのが好きで、あえて左右は印刷の際に切れることを考慮して余分に入れています。プリントしたら自然にトリミングされるということで。ブログには撮影の参考にもししていただけるなら、と思ってトリミングなしで掲載します。

2010-10-31 JR西日本播但線 長谷-寺前 キハ181系 2D「はまかぜ2号」
Nikon D700,Sigma APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM,400mm,ISO 1250
1/640秒,f6.3,WB:曇天

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山陰の113系湘南色

2010-10-28 | 電車たち

 最近、鉄道を撮影していないのでブログを更新する材料がなく、困っています。そこで、またまた古い写真で恐縮ですが、10月10日にJR西日本・山陰本線で撮った113系の写真をアップしようと思います。

 今年2月、山陰本線京都口で見られた113系は一掃されてしまい、221系が主流になりました。京都総合運転所の113系は湖西線と草津線運用になり、福知山から来ていた113系も223系5500番台に換わってしまいました。しかし、活躍の場を追いやられたとはいえ福知山電車区の113系、しかも湘南色はまだこうして活躍してくれています。9月4日に舞鶴線や山陰本線に183系を撮影しに行った際に東舞鶴から乗ったのも113系湘南色でしたし、黄金の田んぼの横を駆け抜ける姿を山家-綾部で見かけました。

 今回も183系「北近畿」を待っている時に、思いがけずやって来てくれ、本当にラッキーだと思いました。
 福知山支社の所属を表すソーダ色のようなラインが入っていますが、まさしく湘南色。別名、かぼちゃ電車に間違いありません。

 福知山と城崎温泉を結ぶ運用に入り、福知山に戻るところに偶然出くわしたわけですが、背景の杉木立によく映えていると思います。

2010-10-10 JR山陰本線 上夜久野-梁瀬 フチ113系S7編成
Nikon D300,AF-S NIKKOR 70-200mm f2.8G ED VRⅡ,78,ISO 1600
1/500秒,f2.8,-0.3段,WB:晴天

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早切り失敗作 回9514レ

2010-10-26 | EF81

 EF81-27のムド付き3092レをJR西日本・摂津富田で撮ったあと、回9514レを同じ場所で待ちます。北陸からやって来た「お座敷列車で行く奈良・京都の旅」のお客さんを京都駅で降ろし、宮原操に回送される「あすか」です。

 機関車は敦賀で106号機から受け継いだEF81-108号機です。
 遠くにひときわ高い位置のヘッドライトが2つ見えました。急いでカメラを構えますが、なかなか近付いてきません。思ったよりゆっくりしたスピードです。
 これなら思ったところでシャッターを切れると安心しました。

 しかし、これが気の緩みを招いたのでしょうか。一呼吸早くシャッターを切ってしまいました。D5000は連写速度が秒最高4コマです。実際は3コマ少しでしょう。ですからD300やD700のような連写で狙うのではなく、1発勝負と決めていました。
 そこそこのスピードでやって来た3092レは考えたところでシャッターを切れました。ところが、回9514レは……。速球を待ち構えていたバッターが思いがけないスローボールを投げられて、待ち切れずにバットを空振りしてしまうようなものかもしれませんが。
 まだまだ修行が足りない、ということですね。

2010-10-24 JR東海道本線 摂津富田 回9514レ EF81-108 「あすか」
Nikon D5000,AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VRⅡ,46mm,ISO 800
1/800秒,f4.8,WB:AUTO



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EF81ムド付き3092レ 摂津富田通過

2010-10-24 | EF81

 10月24日はJR貨物広島車両所公開が行われ、関西からも大勢のファンが出かけられたようです。私は午前と夜に用事があったのでパスし、出かけたついでにJR西日本・京都線で「あすか」の回送を撮ろうと思っていました。昼過ぎに用事が終わったので、まず出先の最寄りである摂津富田で配1974レを撮影。てっきりEF200だと思っていたら210の158号機がォトキと車輪コキを引いてチョコチョコと走って行きました。その後、高槻駅前で腹ごしらえし、山崎で22分停車する「あすか」をサントリー前でゆっくり撮影しようかと考えたのですが、雨がポツポツ降ってきたので摂津富田に逆戻り。屋根のあるところでゆっくり撮ることにしました。

 こんなところ、自分だけだろうと思って行くと、先客がお一人。声をかけると気さくな方で雑談しながら楽しく待つことができました。
 摂津富田で撮ろうと思ったのは、3092レに無動力回送のEF81がついているとの情報を得たこともあります。お散歩用D5000に18-200のズームという装備なので、雨にぬれずに貨物を撮影できる場所が限られてきます。その点、平凡な絵ですが、被る心配も架線柱もあまり気にならないこの場所はお手軽です。

 ほぼ定刻、レッドサンダーに引かれた3092レがやって来ました。情報通り次位にEF81-27が付いています。
 この27号機は今年1月に青森県内で4091レを牽引中に踏切事故にあい、ずっと休車になっていたとのことです。鉄友の「ねこバス」さんの情報ではこの写真で言うと京都方のスカートなどはデコボコに破損しているそうです。さすがに連結器は取り換えられたようですが。

 日曜日の3092レにムドが付くことは少ないので、「あすか」よりこっちを本命視していました。しかし、無動力回送機が事故車とはちょっと複雑です。おそらく広島車両所に送られるのでしょうが、元気に復活するための回送であるよう祈ります。

2010-10-24 JR東海道本線 摂津富田 3092レ EF510-12+EF81-27(無動力回送)
Nikon D5000,AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VRⅡ,50mm,ISO 800
1/1000秒,f4.8,WB:AUTO

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夕暮れの特急「北近畿」 福知山電車区183系

2010-10-23 | 183系

 JR西日本の特急「北近畿11号」を山陰本線の梁瀬で撮影後、もう1本下りの「北近畿13号」を撮りたくて福知山方向に国道9号を進みます。

 しばらく行くと、築堤を行く線路が見えてきました。夕陽を浴びて、線路も架線も築堤も輝いています。
 この場所を逃すわけにはいきません。早速、ポイントを探し当ててカメラをセットします。上りのアーバン色183系「北近畿」A編成や113系湘南色、223系5500番台を撮りながら、本命の13号を待ちます。

 しかし、残念なことに山の上に雲が大きく広がり出し、太陽が隠れてしまいました。雲の切れ間もなく、どんどん暗くなり露出が落ちていきます。反対にISOはどんどん上げていかなければなりません。辛うじて撮影できるだけの明るさはありますが、写真的にどうかという感じです。

 夕闇をついて3つの灯りが近付いてきました。三角形の真ん中にやや暗い光も見えます。183系のヘッドライトに内照式のヘッドマークです。
 引きつけて連写。美しい斜光線を浴びて、というにはほど遠い写真になりました。けれども「北近畿」のヘッドマークが浮かび上がり、夕暮れ感が出てよかったかなと思います。タイフォンカバーが半開きなのがちょっと残念ですが。

2010-10-10 JR山陰本線 上夜久野-梁瀬 183系B64編成「北近畿13号」
Nikon D300,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,160mm,ISO 800
1/640秒,f2.8,WB:晴天(RAW現像時に晴天日陰に変更)

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特急「北近畿」を撮る JR山陰線梁瀬

2010-10-22 | 183系

 JR西日本播但線で10月10日、2Dから4Dまで4本のキハ181系特急「はまかぜ」を撮影し、そろそろ京都に向けて帰ろうということになりました。生野ー長谷にいたので、和田山から福知山経由で帰るか、来たのと同じ寺前から篠山を通ってデカンショ街道経由で帰るか、迷いました。決めたのは、「帰りがけに183系電車を撮って帰ろう」です。ダイヤを調べると、和田山に出て山陰線に沿って走るほうがよさそうです。
 
 播但道を使って国道9号線に乗ります。しばらく行くと線路が見えてきます。夕方の斜光線を受けてよさそうな感じですが、いざ撮影ポイントとしてはピンと来る場所がないままに走っています。しかし、時間はどんどん過ぎます。梁瀬駅を通過しました。このままでは下り「北近畿」とすれ違ってしまいそうです。そこで、車を運転されているパーイチファンさんの提案で梁瀬駅に戻って駅撮りすることになりました。
 
 ホームに駆け込むと、列車通過までわずかな時間しか残っていません。ホーム端まで行ってみると、正面どかんと言った感じですので、ここはテレコンをかませて望遠圧縮で撮影することにしました。列車の接近を告げるアナウンスが流れ、夕陽を正面に受けて「北近畿」がやって来ました。福知山電車区の183系B65編成、国鉄色です。ありきたりな絵になるかと思ったのですが、案外いい感じに写ってくれたと思います。

2010-10-10 JR山陰本線 梁瀬 183系特急「北近畿11号」
Nikon D300,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,×2テレコンバーター使用,400mm,ISO 400
1/640秒,f5.6,-0.3段,WB:晴天

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時代祭行列に参加して 徳川城使上洛列

2010-10-22 | 京都街角の情景

 きょう10月22日は、京都では昼に平安神宮の祭礼である時代祭が行われ、夜は鞍馬の火祭があります。私は時代祭・江戸時代の「徳川城使上洛列」に参加してきました。京都市民は皆、平安神宮の氏子であるとされています。私たちは今回、平安講社第6講社として上洛列に参加しました。京都市下京区の七条学区、西大路学区の市民で、この両学区に当番が回ってきたのは27年ぶりの出来事です。

 時代祭の行列の順番は明治維新から延暦時代までさかのぼり、徳川城使上洛列は全体の3番目。総勢250人という最大の規模を誇ります。馬に乗る城使、目付頭、跡乗番頭の3人を中心に小姓や近習、馬廻などの徒士が固めます。私は裃を着て一文字傘を被って供奉する、いわばその他大勢の一員でしたが、父は近習として羽織袴に二本差しの姿で参加しました。しかし、その他大勢といえど、27年に一度の当番です。都大路を京都御所から平安神宮まで裃に袴を着けて歩く経験はそうそうできるものではありません。そこで、会社にずいぶん前から休暇届けを出してこの日に備えていました。

 この徳川城使上洛列が面白いのは、平安神宮に行く前に学区内を巡行するのです。これもただ歩くだけではなく、馬に乗る三役を衣装を整えて迎えに行くのです。まず、目付頭の方のお宅に行き、次に跡乗番頭、最後に一番偉い城使と巡るのですが、三役はそれぞれの自宅前に幕をめぐらし、床几に腰かけて迎えを待ちます。迎えが着くと、代表の口上に「ご苦労」と声をかけて騎乗し、列を進めて行きます。ふだん自分たちが暮らす町内を武士の姿をして歩くのは気恥かしいような楽しいような、独特の気分です。七条、西大路の両小学校の児童、学区内にある幼稚園の園児たちもみんな見学しています。

 御所から丸太町、烏丸通、御池通、河原町通、三条通そして神宮道というコースで歩く本番も、多くの市民や観光客の視線を浴びてのものですが、地元の順行のほうが楽しかったですね。でも、そのために午前6時に集合して着付けし、解散したのは午後4時半。足袋にぞうりでずっと歩いたので、足が張っています。あー、疲れた。

 写真は町内を行く行列。手前右側の裃に一文字傘が私のいたグループです。(写真は家人が撮ったので、こんなものしかありません)

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キハ181 「はまかぜ」爆煙

2010-10-19 | キハ181

 最近、仕事が忙しくて(ありがたいことに)なかなかブログの更新ができません。本日は積み残しだった、10月10日に撮影したJR西日本キハ181系ディーゼル特急「はまかぜ」の残り1本を掲載したいと思います。

 この日は2Dから撮影を始め、1D、3D、4Dの順番で撮りました。この写真は3D「はまかぜ3号」です。
 1Dを撮ったあと、山陰本線の城崎温泉以遠に行くか、腹ごしらえをするかで少し迷いました。で、結局、迷ったときは「昼めし」(ほんまか!)となり、寺前駅前の「余田屋」(よでんや)さんで銀の馬車道ラーメンをいただくことにしました。銀の馬車道とは、明治の初年に銀山のある生野から飾磨港まで付けられた馬車専用道路を言います。当時としては画期的な「高速道路」でした。この地域では、銀の馬車道にちなんだプロジェクトなどがいろいろ企画されているようです。
 銀の馬車道ラーメンは、塩味に地元特産の柚子をたっぷりのせています。あっさりしたスープにこの柚子が絶妙の味わいをかもしています。私はこれのチャーシュー麺にし、他の2人は定番馬車道ラーメンに半チャーハンの組み合わせでしたが、チャーハンの量は普通の1人前ほどもあり、みんなで「うまい」と舌鼓を打ちました。

 熱いラーメンを食したあとはロケハンです。今回は長谷ー生野の生野側でポイントを探すことにしました。しかし、よさそうな場所はあるのですが、やっぱり6両がうまく収まりそうにありません。仕方なく新井からさらに青倉方面に足を延ばしますが、ピンと来ません。できるだけ線路に近い道を走りながら目をこらしていると、カメラを構えた数人の姿が見えました。急いで行ってみると、よい感じでプチ俯瞰できます。逆光ポイントですが、線路がおおむね南北に走っている以上、1D、3Dは逆光になっても仕方がありません。なるべくアップで撮影しようと、70-200に2倍のテレコンをかまして待機していると、うまい具合にかげってくれました。
 いつもは「晴れろ」と願うのですが、人って勝手なものですね(笑)
 でも、ススキがきれいだったので、晴れてもよかったかも。

 線路は平たんのように思えたのですが、列車はこの日一番の油煙を噴き上げて堂々と通過していきました。

2010-10-10 JR西日本播但線 青倉ー竹田 キハ181系 3D「はまかぜ3号」
Nikon D300,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,×2テレコンバーター使用,380mm,ISO 400
1/500秒,f6.3,-0.3段,WB:晴天

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嵯峨野観光鉄道 EF66-45・49 新たな使命を帯びて

2010-10-16 | EF66



 JR西日本・下関運用研修センターから向日町操経由で南福井に送られたブルートレイン牽引機EF66-45、EF66-49の2機が、京都・嵯峨野観光鉄道に到着したと聞き、10月16日の午後、見学に行って来ました。これは同鉄道のご好意による一部関係者向け内覧会で、私も友人の案内で一緒に連れて行ってもらいました。この記事は嵯峨野観光鉄道様に了解をいただき書いておりますが、一般公開は2011年3月1日の予定です。本日現在、それまで一般公開予定はないとのことです。ご注意ください。

 さて、9月18日に下関運用研修センターからEF65PFに引かれて三重単で向日町操に送られ、翌日、敦賀のローピンEF81のエスコートで1両ずつ南福井に送られた2両のEF66。その後が気になっていましたが、南福井で45、49両機ともに1エンド側の運転台後部で切断され、10月12日深夜にトラックで南福井を立ち、翌13日早朝、同鉄道に運び込まれました。同鉄道は、屋内に日本一の鉄道模型のジオラマを設置する予定で、2両のEF66の運転席から模型を運転できるようにする計画です。ジオラマが広大なため、肉眼で運転車両を追いにくい部分が出てきます。そのため運転席内には模型運転用のモニターを取り付けるとのことです。

 この日の内覧会は13時30分から開かれました。社員の方たちが「さくら」(2種)や「富士・はやぶさ」「あさかぜ」「彗星・あかつき」「なは・あかつき」のヘッドマークを取り付けて見せてくださいました。ヘルメット着用のうえ、運転席にも乗せていただきました。外されたと思っていたATS-Pも積んだままだということです。幹部の方に「色をきれいに塗った方がいいですか」と尋ねられましたが、私も含めて見に行った者は「今のままで。さびなどもそのままに。この機関車が実際に本線を走っていたときの雰囲気を大切にしていただければ」とお願いしました。45号機には9月18日の下関から向日町操への回送票が差し込まれ、49号機には「関」の区名札と栄光の「流星」マークが差し込まれていました。

 放っておけば廃車解体の運命をたどったEF66-45と49号機。長谷川一彦社長を筆頭に、同鉄道社員の方々の熱意で一部とはいえ、保存されることになりました。
 私と友人の計3人は、この目で見るまで「残ると言ってもカットされたものではなあ」と、少し残念に思っていたのは事実です。友人の一人は嵯峨野線の快速の車内で「まむしさんが見たいと言わなかったら行かなかったかも」と話していました。私も、2両のその後をこの目で確かめたいという気持ちだけで多くを期待せずに出かけました。
 しかし、実際に直近で見てみると、カットされたボディといえどもその存在感は圧倒的です。ヘッドマークが取り付けられると、ありし日の雄姿が鮮やかによみがえります。EF66という電気機関車が、東海道・山陽本線を寝台特急の先頭に立って疾走したという事実を雄弁に物語っています。私は「残してくれてありがとう」と心から思いました。「あまり見たくない」と言っていた友人も感激していました。

 ボディをカットしたことを耳にした一部のファンから、嵯峨野観光鉄道に「1両まるまる残せなかったのか」などの意見も寄せられているようです。しかし、経費などの問題もあって仕方がなかったそうです。同鉄道がこうした形でも保存に乗りださなかったら、解体して何も残らなかったかもしれません。

 同鉄道はJR西日本の関連会社ではありますが、本社によりかからず、社員が一丸になり一人何役もこなしながら乗客のサービスに努めています。ですが、トロッコ列車なので冬場は運休を余儀なくされ、その間の収入が落ち込むそうです。今回、計画している大ジオラマもそうした収入減少を少しでも補えるようにとの自助努力である、と幹部の方からお聞きしました。冬だけでなく、片側が山、反対側が峡谷という路線では、大雨による土砂崩れなどが発生しても運転を取りやめなければなりません。

 そういう努力の中に今回のEF66の保存計画があると知り、私は同鉄道を改めて見直し、応援したくなりました。
 来年3月1日、子供たちが45号機と49号機の運転席に座り、目を輝かせて鉄道模型を走らせている姿が見えるようです。その日まで計画が順調に進むよう祈りたいと思います。

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キハ181 「はまかぜ」6連の雄姿

2010-10-13 | キハ181

 前回、前々回に引き続きJR西日本のディーゼル特急「はまかぜ」を紹介したいと思います。10月10日、この日2本目のキハ181系の撮影は1D、「はまかぜ1号」です。

 2D撮影後、いったん寺前駅に戻って次の列車をどこで撮影するかの作戦会議を開きます。当初は北上して山陰本線の香住付近で撮るつもりでした。しかし、天気を調べると雨雲が日本海沿岸を覆っています。一方、寺前付近の空は明るく天候回復の兆しが見えます。そこで、あえて天気の悪いところに行かなくても、ということで、この近辺で活動することになりました。では、どこで撮影しようかということになり、事前に調べたアウトカーブの俯瞰地点に行くことにします。迷いながらようやく見つけた場所は、林の間から線路が延びてきてカーブしていきます。ただ、木々が車体を隠したり草が足回りを覆ったりする部分が結構あります。
 パーイチファンさん、eexpressさんとなかなか難しいね、と言いながらアングルを考え、シャッターを切るポイントを探ります。天候は予想通り、回復してきました。すると、どうでしょう。線路は山陰で暗いのに、すぐ手前は陽光で明るく、輝度差が激しい状態になってしまいました。3人とも「露出がわからん」と、頭を抱える状態に。そして誰がいうともなく「ここにこだわらなくても」と、即座に撤収。俯瞰地点から見えた別の直線コースのそばに行ってみることにします。

 ところが、ようやく見つけたと思ったら動物除けと見られるフェンスが線路際に立っているではありませんか。1D通過までもう1時間を切っています。まだまだ時間があると思っていたのですが、こうして撮影場所を探していると、あっという間に過ぎて行きます。大糸線でキハ52を追いかけていたときもそうですが、運転本数が少ないと「時間をもてあまして暇なのでは」とよく聞かれます。けれど、どこかよい撮影場所はないかと走りまわっているうちに時間は刻々と過ぎて行き、待つ苦はあまり感じません。

 3人であっちへ行き、こっちへ行きして、たどり着いたのがこの写真のポイントです。
 とにかく6連がきれいに収まるかどうかが問題です。インカーブのポイントですが、内側に標識が立っており、これを目立たないようにすることも必要で、ワイドで引きつけて撮ることにしました。

 タイフォンが鳴り、パワーあふれるエンジン音が聞こえてきます。
 できるだけ引きつけて連写、カーブにきれいに6連が乗ってくれました。
 先頭のキハ181-45は、当ブログにコメントを寄せてくださるtaccoさんによると、米子時代に唯一JR西日本色になった車です。今は連結器の下部に「京総」の文字を入れて走っています。この日撮影した他のキハ181先頭車の連結器に文字の入ったものはなかったと思います。今も唯一の特徴を持った車両なのでしょうか。

2010-10-10 JR西日本播但線 寺前-長谷 キハ181 1D「はまかぜ1号」
Nikon D300,AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED,29mm,ISO 400
1/800秒,f5.6,WB:晴天

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