鉄ある記

鉄道写真を中心に、京都の街角の情景なども写真で紹介していきたいと思います

大糸線紀行2010冬 豪雪!一番列車

2010-01-15 | 大糸線紀行

 JR西日本・大糸線遠征の2日目、6時に起床し一番列車を撮ろうと身支度を整え、宿の玄関を出てぼう然としました。駐車場が真っ白に埋まり、レンタカーの屋根やボンネットの上に30センチもの雪が積もっています。そして、暗い空からは次々に大きな雪片が舞い落ちてきます。フロントグラスやリアウインドゥはもちろん、ドアの窓ガラスにも着雪しています。糸魚川発の南小谷行き一番列車の通過時刻に間がありません。車はとりあえずあきらめ、徒歩数分のところにある石原下踏切に急ぎました。

 線路の上にも雪が厚く積もり、レールはまったく見えません。線路の周囲は雪の壁になっていて、撮影の足場がありません。しかたなく遮断棒の外側から望遠で狙うことにしました。大きく湿った重い雪が降っているので、傘をさして待っていると、すぐに重くなってきます。傘を振り払うと、そのたびにドサッという音がするほど周囲に雪が落ちます。
 こうして待つこと約10分。警報機が鳴りだし、傘を投げ捨てて構えます。カーブから姿を現したキハ52-125はスノープロウで猛烈に雪を飛ばしながら迫ってきました。それは雪煙というような生易しいものではなく、まさに雪をぶちまけながら、という感じです。さすがにこれをまともに被ると、体はもちろんカメラも雪まみれになると思い、適当にシャッターを切るとすぐに走って線路から逃げました。辛うじて吹き飛ばされた雪を被ることは免れましたが、思わずつぶやいてしまいました。「君はラッセル車か」と。

 折り返しの糸魚川行き一番列車まで約30分の余裕があります。雪は止むどころか勢いを増しています。このため、カメラやバッグを守るため宿に戻り、車の雪を掻き下ろすことにしました。
 宿の人に雪かきグッズを借りて、屋根やガラスから雪を落としていきます。京都市内では絶対体験できないほど大量に雪を落とすという貴重な経験ができました。

 そうこうするうち、返しの時刻になり再び石原下踏切に向かいます。糸魚川行きのほうが比較的足場を確保しやすく、また、さきほどレール上の雪が吹き飛ばされたため、今度は落ち着いてカメラを構えることができました。

 ほぼ定時に駆けてきたキハ52-125。今度は雪を蹴散らして、という印象です。しかし、降りしきる雪が曲者で何カットかAFが迷いピントを外してしまいました。

 それにしても、前夜21時過ぎに同じ石原下踏切に終列車を見に行ったときは、空一面に星が輝いていたのに・・・。オリオンもすっきりと見えていました。宿の人に聞くと、明け方に一気に降り積もったそうです。地元の人によると、「まだ、ましなほう」とのことでしたが、私にとってはこれが雪国かと、驚異の体験でした。

2010-1-10 JR西日本大糸線 中土-南小谷 キハ52-125
≪縦≫
南小谷行き422D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,200mm,ISO 1600
1/500秒,f2.8,WB:AUTO
≪横≫
糸魚川行き423D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,200mm,ISO 800
1/640秒,f4,+0.7段,WB:AUTO

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大糸線紀行2010冬 雪深し、宮本

2010-01-14 | 大糸線紀行

 さあ、JR西日本大糸線撮影行の初日もいよいよ大詰めです。
 
 長野の日の入りはこの時期、16時50分ごろ。南小谷発16時13分の糸魚川行き431Dを宮本の里で待ちますが、太陽はすでに高い山々の背後に隠れようとしています。レールと雪の築堤は、ごく淡いオレンジを帯びています。

 この構図は夏も、秋にも撮影しましたが、折々に違う表情を見せてくれ毎度狙いたくなるところです。今回は背後の木々にびっしりと雪がつき、雪深い山里の雰囲気を演出していました。

 ホワイトバランスは晴天の設定のままにしました。目で見ると、もう少し明るく、白っぽい風景です。AUTOの設定にすることで、自分の目で見た風景によく似た色に写ります。ですが、あえて晴天にすることで画面全体が青みを帯びて、冷気を感じることのできる絵になったと思います。また、キハ52-125の塗色ともマッチングしたのではないでしょうか。

2010-1-9 JR西日本大糸線 南小谷-中土 キハ52-125 糸魚川行き431D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,200mm,ISO 400
1/400秒,f5,+0.3段,WB:晴天

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大糸線紀行2010冬 雪の小谷村へ

2010-01-14 | 大糸線紀行

 楽しいJR西日本大糸線の撮影遠征初日も、午後の遅い時間となりました。
 宿を南小谷にとっているため、頸城大野から国道148号線を南下。急カーブとトンネル、洞門が連続する小滝から平岩にかけての道を慎重に抜け、平岩駅付近で上下各1本を撮影し、そのまま南小谷行き432Dを追う形で小谷村を目指します。
 
 特に追いかけるという意識もなく車を走らせていたのですが、いつの間にか列車を抜き、中土-南小谷の下里瀬(くだりせ)のポイントに着きました。国道わきの駐車スペースにできた雪の壁の上に数人のファンがカメラを持って立っています。ダイヤを確認すると、中土発車時刻まで10分弱の余裕がありました。そこで、私も皆さんの仲間に入れてもらうことにし、踏み固められた雪の足場の上に並びます。

 背後の小谷村と妙高市を分ける山々が西に大きく傾いた陽光を浴びて美しい姿を見せてくれます。ですが、姫川に沿って谷の底を走る線路はすっぽり影に入ってしまっています。
 線路の周囲と背後の山の輝度差が大きく、露出をどうするか苦労しましたが、車両がキハ52-125で色が暗めなので線路周辺を中心に合わせました。

2010-1-9 JR西日本大糸線 中土-南小谷 キハ52-156 南小谷行き432D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,120mm,ISO 400
1/800秒,f6.3,WB:晴天

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大糸線紀行2010冬 杉の並木をこえて

2010-01-13 | 大糸線紀行

 JR西日本大糸線遠征初日。頸城大野-根知のS字で南小谷行きを撮影後、小滝へ車を走らせ13連トラスを渡って来る列車を姫川第6発電所を背景に撮影しました。ヒスイの国だけあって、姫川の水はエメラルドグリーンを帯びています。トンネルの上の小径から撮ると、再び頸城大野-根知のS字近くの踏切へ戻ります。

 次の糸魚川13時12分発430Dは2ダイヤの運用で、早朝乗車したキハ52-156が出てきます。この「埋立地」へと向かう道路の踏切から大野方面を見ると、杉が線路の両脇にすっくと立っています。キハ52が杉並木の間を抜けてくる、私の大好きな場所の一つです。

 到着したときは、晴れて雪の原と杉並木の美しいコントラストが見られました。 しかし、どんどん雲が広がってきて、踏切の警報機が鳴りだしたころにはすっかり太陽を隠してしまいました。
 ただ、助かったのは車両が朱色の首都圏色車だったこと。背景の杉並木が黒っぽくなったため、かえって車両が鮮やかに浮かび上がりました。

2010-1-9 JR西日本大糸線頸城大野-根知 キハ52-156 南小谷行き430D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,98mm,ISO 200
1/400秒,f5.6,+0.7段,WB:晴天

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大糸線紀行2010冬 雪原のS字カーブを行く

2010-01-13 | 大糸線紀行

 きょうはこの冬一番の寒気が列島を襲い、北陸方面は強風と雪で大荒れだったようです。JR西日本・大糸線も朝から小滝-南小谷間の運転を見合わせていました。
 年末から正月にかけても大雪が降っており、そう考えると、私が訪れた3日間はつかの間の好天の期間だったのかもしれません。

 さて、1月9日朝、遠征最初の撮影を頸城大野駅で敢行した後に訪れたのは同駅から根知方向に進んだS字カーブです。大野トンネルの糸魚川寄りの撮影ポイントに向かう道路を進んだところにありますが、ここも私にとっては初めて撮るところです。線路は概ね北から南へと走っており、次の南小谷行き列車は順光になります。
 先に来られていた方お二人にあいさつし、その間に三脚を立てさせてもらいました。

 相変わらず、太陽は姿を見せたり雲に隠れたりを繰り返しています。
 雪原に二本のレールが緩やかなS字を描いています。背後は針葉樹林です。
 陽がかげると、背後の針葉樹が黒っぽくなってしまい、色彩が黒と白だけになり沈んでしまいます。次に来るのは先ほど頸城大野で撮ったキハ52-125です。青とクリームなので、背後の林の色に埋没してしまいかねません。なんとか晴れろ、と願っていると思いが通じたのか、陽光に影が退いていく中、キハ52がカーブから現れました。

2010-1-9 JR西日本大糸線 キハ52-125 南小谷行き428D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,200mm,ISO 200
1/400秒,f8,+0.3段,WB:晴天

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大糸線紀行2010冬 プロローグは頸城大野

2010-01-13 | 大糸線紀行

 雪の中を走るキハ52に会うため、1月9日から11日までJR西日本・大糸線に出かけた。
 昨年夏と秋に、2基のエンジンを噴き上げて新潟・長野県境の山岳路線を懸命に走る老兵の姿に触れ、白銀の世界を行く彼らにも会いたいと思った。本当は四季折々の景色の中を走る姿が見たかった。だが、すでに3月12日で定期運用から外れることが発表されており、春の花とのコラボレーションを見ることは夢となった。

 それだけに、冬のシーンは必ず見たいと思い、12月29日から31日の2泊3日の予定で出かける計画を立てた。ところが、直前になって風邪をひいて発熱し、断念せざるをえなくなった。だが、絶対に行くのだとの思いから、すぐに今回の計画に変更した。

 1月9日0時02分、京都駅を発車した急行「きたぐに」は5時28分、定刻に糸魚川に到着した。これまで2回は6時4分発の南小谷行き大糸線始発で小滝に行き、すぐ後から来る平岩折り返しの2番列車の往復を撮影して糸魚川に戻り、レンタカーを借りた。けれど、1月の小滝は暗く、露出がない。キハ52を撮るばかりで南小谷まで乗ったことがない。こうしたことから、糸魚川-南小谷を往復乗車することにしてみた。

 糸魚川駅の4番線に2両のキハ52が停車している。前に停まっているのは、2ダイヤで始発の首都圏色キハ52-156。乗りこむ列車だ。不思議なことに過去2回の小滝行きも含め、乗車したのはすべてこの「タラコ」156号だ。そして後方に控えているのがメーンとなる1ダイヤのキハ52-125だ。糸魚川地域鉄道部の発表では、この3日間、スカ色とも鉄道省色ともいわれる旧標準色の125は運用に入らなかったはず。一方、本来走るはずの国鉄標準色キハ52-115の姿は見えない。

 乗車の模様はすでに携帯電話から書き込んだ通りである。予定通り、南小谷往復を堪能し、9時にレンタカーを借りた。もう通い慣れた、といってもいい道である。一路、大糸線沿いに国道148号を南下する。雲が多めだが、青空が広がってよい天気だ。右手に黒姫山だろうか白銀の峰が陽光を浴びて輝いている。
 「あの輝く山を撮りたい」。そうなると、撮影場所は頸城大野駅しかない。ここで撮影するのは初めて。だが、駅の背後に雪原が広がっているのは先ほど車窓から見たばかりだ。手前に雪原を入れ、駅に停車するキハ52を撮れる。背後には山がそびえている。

 雪原に踏み跡がある。すでに去った先客が付けたあとだ。防寒防水の革のトレッキングブーツにゴアテックスのスパッツを付け、雪原に入る。ところどころで、ひざまで埋まりながら慎重に撮影ポイントまで行く。三脚を立て、アングルを決めて列車の到着を待つばかり。
 山は輝き続けているが、雪原と駅は晴れたりかげったりを繰り返している。さあ、10時11分、到着時刻だ。しかし、列車は来ない。今なら晴れているのに。結局、数分遅れてタイフォンを鳴らしながら入ってきたときは、かげってしまった。そして、発車直後に雪原はまた、まぶしいほど輝いた。

 晴れから曇り、雪、そして晴れ。
 波乱万丈の3日にわたる撮影行の始まりである。

2010-1-9 JR西日本大糸線 頸城大野 キハ52-125 糸魚川行き425D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED,70mm,ISO 200
1/500秒,f8,+0.3段,WB:晴天

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名残惜しい大糸線

2010-01-11 | 大糸線紀行
三日間にわたるJR西日本・大糸線遠征も無事に終え、今、糸魚川から「はくたか16号」に乗っています。

きょうは、昨日と一転、好天に恵まれました。昨日は朝から大雪で、結局、だんだん小降りになったものの夜まで降り続いていました。
ささえになったのは、ねこバスさんと午後からコラボできたおかげ。ねこバスさん、本当にありがとうございました。

というわけで、昨日はあまりに疲れて、ブログ書けませんでした。

きょうは、朝一番から晴れ、ずっと晴れ、夕方まで晴れ、どこに行っても晴れ!晴れも雪も天の神様は見せてくださったのです。

残念なのは国鉄標準色のキハ52-115が三日間とも走らなかったこと。昨日から糸魚川にはいるのですけれど。

写真は小滝です。
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ああ…明星岳

2010-01-09 | 大糸線紀行
JR西日本・大糸線遠征初日の撮影三発目は小滝の13連トラスに決め、待機中です。

今日は穏やかな天候で、防寒装備で歩くと、汗ばむほど。明星岳が美しい姿を見せています。

しかし、この山と列車を絡めるのは至難の技です。雪が深くて行動が制約されますから。

完全な冬山登山装備でラッセルしたうえ、渡河しないと無理そう。いつもここに来ては残念に思います。
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雪の大糸線

2010-01-09 | 大糸線紀行
おはようございます。今日はJR西日本の大糸線にやってきました。
京都0時2分発の急行きたぐに号は、定刻に糸魚川到着。6時4分発の南小谷行きに乗車しました。

青春18切符が使えるのと、キハ52がまもなく引退とあって車内は、通勤電車並みの混雑です。
私は運よく座れましたが、終点の南小谷まで立ったままの人もかなりいました。

私も18切符を持っているので、そのまま糸魚川に折り返しますが、南小谷からも大勢が先を争うように乗り込んできました。すでに多くの人が立っています。まるで、大阪から帰宅する際の快速に乗っているようです。

車窓から見る雪景色は素晴らしいです。今回、初めて南小谷まで乗りましたが、樹氷や無垢の雪原に心が洗われます。写真は携帯で車内から撮った平岩駅です。
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東海道本線を行く113系湘南電車

2010-01-08 | 電車たち

 JR西日本・京都総合運転所の湘南色113系の写真をもう1枚アップしてみます。前回アップした記事にたくさんのコメントをいただきました。皆さん、この湘南色の電車が本当にお好きなんだ、と感じて引き続き掲載しようと考えました。

この写真は昨年12月18日にEF510‐501が川重から出場し、田端へ甲種輸送された日に撮りました。甲種の前に、東海道線の膳所駅に進入する京都発柘植行き、草津線直通の普通電車です。

 このスジは、私が子供のころは亀山機関区のD51が牽引する旧客の各停でした。母の実家が伊賀で、夏休みや冬休みに小学生低学年のころ、京都駅から一人でSL列車に乗って柘植までよく行ったものです。
 D51からDD51に牽引機が変わり、電化後の京都-柘植直通は113系や117系になりました。

 米原―網干などを113系12連快速がガンガン走っているころはどうということはなかった運用ですが、今は京都-草津間の本線を走る貴重なスジになりました。今後、引き続き113系が運用されるのか、このスジも221系になってしまうのか、動向が注目されます。

2009-12-18 JR琵琶湖線膳所 京都発柘植行き5364M 113系4連
Nikon D300,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,75mm,ISO 1600
1/800秒,f3.5,WB:晴天日陰



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