鉄ある記

鉄道写真を中心に、京都の街角の情景なども写真で紹介していきたいと思います

大糸線紀行2010冬 杉の並木をこえて

2010-01-13 | 大糸線紀行

 JR西日本大糸線遠征初日。頸城大野-根知のS字で南小谷行きを撮影後、小滝へ車を走らせ13連トラスを渡って来る列車を姫川第6発電所を背景に撮影しました。ヒスイの国だけあって、姫川の水はエメラルドグリーンを帯びています。トンネルの上の小径から撮ると、再び頸城大野-根知のS字近くの踏切へ戻ります。

 次の糸魚川13時12分発430Dは2ダイヤの運用で、早朝乗車したキハ52-156が出てきます。この「埋立地」へと向かう道路の踏切から大野方面を見ると、杉が線路の両脇にすっくと立っています。キハ52が杉並木の間を抜けてくる、私の大好きな場所の一つです。

 到着したときは、晴れて雪の原と杉並木の美しいコントラストが見られました。 しかし、どんどん雲が広がってきて、踏切の警報機が鳴りだしたころにはすっかり太陽を隠してしまいました。
 ただ、助かったのは車両が朱色の首都圏色車だったこと。背景の杉並木が黒っぽくなったため、かえって車両が鮮やかに浮かび上がりました。

2010-1-9 JR西日本大糸線頸城大野-根知 キハ52-156 南小谷行き430D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,98mm,ISO 200
1/400秒,f5.6,+0.7段,WB:晴天

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大糸線紀行2010冬 雪原のS字カーブを行く

2010-01-13 | 大糸線紀行

 きょうはこの冬一番の寒気が列島を襲い、北陸方面は強風と雪で大荒れだったようです。JR西日本・大糸線も朝から小滝-南小谷間の運転を見合わせていました。
 年末から正月にかけても大雪が降っており、そう考えると、私が訪れた3日間はつかの間の好天の期間だったのかもしれません。

 さて、1月9日朝、遠征最初の撮影を頸城大野駅で敢行した後に訪れたのは同駅から根知方向に進んだS字カーブです。大野トンネルの糸魚川寄りの撮影ポイントに向かう道路を進んだところにありますが、ここも私にとっては初めて撮るところです。線路は概ね北から南へと走っており、次の南小谷行き列車は順光になります。
 先に来られていた方お二人にあいさつし、その間に三脚を立てさせてもらいました。

 相変わらず、太陽は姿を見せたり雲に隠れたりを繰り返しています。
 雪原に二本のレールが緩やかなS字を描いています。背後は針葉樹林です。
 陽がかげると、背後の針葉樹が黒っぽくなってしまい、色彩が黒と白だけになり沈んでしまいます。次に来るのは先ほど頸城大野で撮ったキハ52-125です。青とクリームなので、背後の林の色に埋没してしまいかねません。なんとか晴れろ、と願っていると思いが通じたのか、陽光に影が退いていく中、キハ52がカーブから現れました。

2010-1-9 JR西日本大糸線 キハ52-125 南小谷行き428D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,200mm,ISO 200
1/400秒,f8,+0.3段,WB:晴天

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大糸線紀行2010冬 プロローグは頸城大野

2010-01-13 | 大糸線紀行

 雪の中を走るキハ52に会うため、1月9日から11日までJR西日本・大糸線に出かけた。
 昨年夏と秋に、2基のエンジンを噴き上げて新潟・長野県境の山岳路線を懸命に走る老兵の姿に触れ、白銀の世界を行く彼らにも会いたいと思った。本当は四季折々の景色の中を走る姿が見たかった。だが、すでに3月12日で定期運用から外れることが発表されており、春の花とのコラボレーションを見ることは夢となった。

 それだけに、冬のシーンは必ず見たいと思い、12月29日から31日の2泊3日の予定で出かける計画を立てた。ところが、直前になって風邪をひいて発熱し、断念せざるをえなくなった。だが、絶対に行くのだとの思いから、すぐに今回の計画に変更した。

 1月9日0時02分、京都駅を発車した急行「きたぐに」は5時28分、定刻に糸魚川に到着した。これまで2回は6時4分発の南小谷行き大糸線始発で小滝に行き、すぐ後から来る平岩折り返しの2番列車の往復を撮影して糸魚川に戻り、レンタカーを借りた。けれど、1月の小滝は暗く、露出がない。キハ52を撮るばかりで南小谷まで乗ったことがない。こうしたことから、糸魚川-南小谷を往復乗車することにしてみた。

 糸魚川駅の4番線に2両のキハ52が停車している。前に停まっているのは、2ダイヤで始発の首都圏色キハ52-156。乗りこむ列車だ。不思議なことに過去2回の小滝行きも含め、乗車したのはすべてこの「タラコ」156号だ。そして後方に控えているのがメーンとなる1ダイヤのキハ52-125だ。糸魚川地域鉄道部の発表では、この3日間、スカ色とも鉄道省色ともいわれる旧標準色の125は運用に入らなかったはず。一方、本来走るはずの国鉄標準色キハ52-115の姿は見えない。

 乗車の模様はすでに携帯電話から書き込んだ通りである。予定通り、南小谷往復を堪能し、9時にレンタカーを借りた。もう通い慣れた、といってもいい道である。一路、大糸線沿いに国道148号を南下する。雲が多めだが、青空が広がってよい天気だ。右手に黒姫山だろうか白銀の峰が陽光を浴びて輝いている。
 「あの輝く山を撮りたい」。そうなると、撮影場所は頸城大野駅しかない。ここで撮影するのは初めて。だが、駅の背後に雪原が広がっているのは先ほど車窓から見たばかりだ。手前に雪原を入れ、駅に停車するキハ52を撮れる。背後には山がそびえている。

 雪原に踏み跡がある。すでに去った先客が付けたあとだ。防寒防水の革のトレッキングブーツにゴアテックスのスパッツを付け、雪原に入る。ところどころで、ひざまで埋まりながら慎重に撮影ポイントまで行く。三脚を立て、アングルを決めて列車の到着を待つばかり。
 山は輝き続けているが、雪原と駅は晴れたりかげったりを繰り返している。さあ、10時11分、到着時刻だ。しかし、列車は来ない。今なら晴れているのに。結局、数分遅れてタイフォンを鳴らしながら入ってきたときは、かげってしまった。そして、発車直後に雪原はまた、まぶしいほど輝いた。

 晴れから曇り、雪、そして晴れ。
 波乱万丈の3日にわたる撮影行の始まりである。

2010-1-9 JR西日本大糸線 頸城大野 キハ52-125 糸魚川行き425D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED,70mm,ISO 200
1/500秒,f8,+0.3段,WB:晴天

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