JR西日本大糸線のキハ52の撮影は、雪の中でまだまだ続きます。
次は南小谷11時43分着、折り返し11時49分発の428D~427Dを、北小谷-中土の第5姫川橋梁で狙います。
ここでは8月に深緑、11月には紅葉を背景に撮影しました。ですから、雪をバックに必ず撮ろうと決めていた地点です。列車が来るまで2時間ほどあります。しかし、すでに三脚がぽつぽつと立っています。道路わきには除雪によって雪の壁ができていますが、それほど高くなく、橋梁を見下ろすことができる場所がいくつもあります。
私も気に入った場所に三脚を立て、カメラをセットします。鉄橋をアップに撮ることも、ロングで撮影することもでき、どのような構図にしようかと悩みます。大糸線はどこも美しい景色の中を走るだけに、構図の取りようもいろいろできます。また、通過の時間に余裕があるため、考える時間もたっぷりあるだけに悩んでしまいます。
このときもいろいろ考えましたが、アップにすると白っぽくなりすぎると思い、姫川の流れに加えて左手の大きな岸壁を入れることでアクセントにしてみました。
しかし、ここで困ったのは雪が前から水平に飛んでくることです。降り方はずいぶんやさしくなり、ふわふわという感じです。ですが、これが風に乗って前から水平に来るのです。谷間特有の風が吹いているようです。
放っておくとレンズにすぐ雪が着いてしまいます。カメラ本体とレンズを覆う防水カバーは持っていましたが、レンズの前をどう防ぐか。キャップをはめると、いちいち取るのが面倒です。ここではたと思い当たったのが、カメラザックのレインカバー。このカバーに本体とレンズがすっぽり入り、助かりました。雪の対策っていろいろ考えないといけないのですねえ。
≪写真上≫
2010-1-10 JR西日本大糸線 北小谷-中土 キハ52-156 南小谷行き428D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED,32mm,ISO 200
1/500秒,f8,+0.3段,WB:晴天
南小谷行きを撮影すると、すぐに鉄橋のそばに徒歩で移動します。
今は廃道となった旧道が橋梁のすぐわきにまで行っており、ここが足場になります。先に撮影した人たちの足跡が残っています。これを頼りに立ちます。慎重に歩を運ばないと、姫川の谷底に落ちる危険があるからです。どこまでが道の上か、どこからが雪っぴなのか。雪っぴは外に張り出した雪の塊なので、下手に乗ると崩落するのです。自分の足場は固まっていますが、三脚を立てようとすると、脚の一本がどこまででも沈んでしまい、あわてて後ろに下がりました。
私の後からもファンが続々とやってきます。
南小谷行きは分散して撮影できるのですが、折り返しの糸魚川行きを撮るには、この場所がベストなので散らばっていたメンバーが集結したのでした。
私の左隣に立った方は、着雪した木々が美しいのでトラス2連分のアップで撮ると話されていました。ですが、私は雪覆いのあるトンネルから続く鉄橋の全容を入れて撮影することにしました。
川の流れ、背後の山の重なりなどを入れたかったからです。
427Dは定刻より約5分遅れて、エンジン音を轟かせながらゆっくり通過していきました。
大糸線はきょう16日も朝から大雪のため、運休でした。遠征しようとして残念な結果になった方もおられたと思います。私が降雪の中での写真を撮影できたのは幸運でした。
≪写真下≫
2010-1-10 JR西日本大糸線 北小谷-中土 キハ52-156 糸魚川行き427D
Nikon D700,AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED,32mm,ISO 200
1/500秒,f8,+0.3段,WB:晴天
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