IV. 2022―23年四半期業績推移の比較(続き)
(利益格差が大きかった2022年、各社安定した2023年!)
2.純利益の推移
(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-62.pdf 参照)
2022年1-3月期の純利益が最も多かったのはShellの71億ドルであり、これにChevron(63億ドル)、ExxonMobil(55億ドル)、TotalEnergies(49億ドル)が続き、4社はほぼ同水準の利益を計上している。これに対してbpはロシアでの合弁事業撤退による特別損失により204億ドルの巨額の欠損を計上している。
続く4-6月期はすべての企業が増益となりbpもプラスに転じた。しかしながら各社の収益に格差が生じ、ExxonMobilが3倍強の大幅増益となった一方、TotalEnergiesは15%の増益にとどまるなど各社間に収益格差が生まれた。そして7-9月期はShell及びbpが大幅減益、他者は横ばいとなり、10-12月期はShell、bpが増益、その他3社は減益となるなど2022年は四半期の業績が大きく変動した。
2023年に入り四半期の各社は安定した利益を計上し、また各社の収益変動幅も小さくなっている。2023年10-12月期の各社利益はExxonMobil 76億ドル、TotalEnergies 51億ドル、Chevron 23億ドル、Shell 5億ドル、bp 4億ドルである。8四半期を通じてExxonMobilは5社の中で安定した高い利益を確保しており、一方bpは収益構造の悪さが目立っている。
(続く)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます