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http://mylibrary.maeda1.jp/0593WorldRank10.pdf
(世界ランクシリーズ その10 2023年版)
3.分野別の自由度比較(レーダーチャート)
報道の自由度はPolitical context(政治)、Economic context(経済)、Legal framework(法制度)、Sociocultural context(社会)、Safety(安全)の5つの分野について各国の対応を評価したものである。ここでは(1)ノルウェー(総合世界1位)、米国、日本、(2)インド、ロシア、中国のBRICS3カ国、及び(3)イスラエル、カタール、サウジアラビアの中東3か国の分野別評価をレーダーチャート方式で比較する。
(すべての面で最高の評価を受けるノルウェー!)
(1) ノルウェー、米国、日本(図http://rank.maeda1.jp/10-G02a.pdf参照)
総合順位はノルウェーが世界1位、米国45位、日本68位である。ノルウェーは5つすべての分野で90点を超える高い評価を得ている。分野別に見ると政治分野では3カ国の評価点はそれぞれ96.54, 76.56, 55.75であり、3か国の格差は大きい。ちなみに日本の政治面の報道の自由度は他の4分野の中で最も低く、その一因としてRSFは国会記者クラブの閉鎖性を挙げている。経済、法制度、社会の3分野は政治分野と同様の傾向を示している。これに対して安全分野の3カ国の評価は、ノルウェー95.98、米国52.49、日本81.99であり、米国の評価がノルウェー、日本に比べ非常に低いのが特徴である。
(社会・法制度の評価が高いインド、低い中国!)
(2) インド、ロシア、中国(図http://rank.maeda1.jp/10-G02b.pdf参照)
BRICS経済グループの中核をなすインド、ロシア及び中国3か国の総合順位はそれぞれ161位、164位及び179位であり、3カ国ともレベルが低く特に中国は北朝鮮に次ぐ世界最下位である。3か国の自由度を分野別で比較すると、政治及び経済分野ではインドとロシアが30点台前半でほぼ同じであるが、中国は20点台にとどまっている。また安全分野ではロシア31.82、中国27.87、インド27.12であり、上記(1)の3カ国に比べ極めて評価が低い。法制度及び社会分野の自由度は中国が他の2か国に比べ大きく後れを取っている。社会分野の場合、インド45.27、ロシア38.94に対し中国の評価は17.07である。
(安全の評価が高いカタール、すべての面で劣るサウジアラビア!)
(3) イスラエル、カタール、サウジアラビア(図http://rank.maeda1.jp/10-G02c.pdf参照)
総合順位はイスラエル97位、カタール105位、サウジアラビア170位である。政治、経済及び法制度の3分野はいずれもイスラエルが3か国のトップであり、カタールがこれに次ぎ、サウジアラビアは最も低く総合順位と同じ傾向を示している。しかし社会分野ではイスラエル76.14、カタール51.14、サウジアラビア30.11とイスラエルが米国並みの高い得点をあげている。一方安全分野ではカタール83.93、イスラエル44.3、サウジアラビア39.8であり、カタールは日本を上回る評価を得ており、イスラエルあるいはサウジアラビアに比べ群を抜いた得点である。
(続く)
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