Cape Fear、in JAPAN

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再度、オスカー予想 その壱

2013-02-06 00:15:00 | コラム
ノミネーション発表直後は観ている作品のほうが少なかったものの、
この数週間のあいだに先行試写で『世界にひとつのプレイブック』や『ゼロ・ダーク・サーティ』などの米産新作映画に数多く触れさせてもらった。

というわけで前回の予想は単なる「願望」であったが、
今回は「そこそこ」のリサーチのもと、映画小僧の自尊心を賭けてアカデミー賞を予想してみたい。


<主演男優賞>

ブラッドリー・クーパー 『世界にひとつのプレイブック』
ダニエル・デイ=ルイス 『リンカーン』
ヒュー・ジャックマン 『レ・ミゼラブル』
ホアキン・フェニックス 『ザ・マスター』
デンゼル・ワシントン 『フライト』

前回はダニエル・デイ=ルイスを予想、
ただ、この部門に関しては今回も迷うことなくこのひとに。

笑って泣かせる『世界にひとつのプレイブック』は好きな作品で、しかも今回、全演技部門でそれぞれの演技者がノミネートされるという快挙を成し遂げている・・・ものの、資料を漁って声も「近い感じ」に仕上げてきたというルイス様には及ばない気がする。

<主演女優賞>

ジェシカ・チャステイン 『ゼロ・ダーク・サーティ』
ジェニファー・ローレンス 『世界にひとつのプレイブック』
エマニュエル・リヴァ 『愛、アムール』
クヮヴェンジャネ・ウォレス 『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
ナオミ・ワッツ 『インポッシブル』

前回はエマニュエル・リヴァに一票。
「少し壊れた」女性を演じたジェニファー・ローレンスも抜群に巧いし、新星ジェシカ・チャステインも魅力的。
しかし、老いた身体を晒して映画に命を吹き込んだリヴァに敬意を表するもののほうが多いのではないか。
というわけで、今回もリヴァに。

<助演男優賞>

アラン・アーキン 『アルゴ』
ロバート・デ・ニーロ 『世界にひとつのプレイブック』
フィリップ・シーモア・ホフマン 『ザ・マスター』
トミー・リー・ジョーンズ 『リンカーン』
クリストフ・ヴァルツ 『ジャンゴ 繋がれざる者』

前回はフィリップ・シーモア・ホフマンに一票。

じつはこの5人、皆が既にオスカーを獲得しているという名優揃いなのだった。
だからこそ予想も難しくなるのだが、伝説的な名優とされているものの、じつは80年(=『レイジング・ブル』)を最後にオスカーを手にしていないデ・ニーロに「名誉賞的な感じ」で捧げてもいいのではないか。

と思うくらい、『世界にひとつのプレイブック』の演技は「ここ10年のデ・ニーロで一番」なのである。

プレゼンターがスコセッシでさ、オスカー手渡しながら「また組もうか?」なんていったら、もう最高のハイライトになるじゃないか。

<助演女優賞>

エイミー・アダムス 『ザ・マスター』
サリー・フィールド 『リンカーン』
アン・ハサウェイ 『レ・ミゼラブル』
ヘレン・ハント 『The Sessions』
ジャッキー・ウィーヴァー 『世界にひとつのプレイブック』

前回はエイミー・アダムスにしたが、助演男優と同様、これはちがうかも・・・と思った。

華のあるアン・ハサウェイの可能性が高く、予想はこのひとにしたいが、
願望というか、自分が協会員であればヘレン・ハントに一票入れたい。

候補作『The Sessions』の内容を知るまでは、このひとの評価は「美人だけど、面白味のないひとだよね」だったのだが、
この映画でヘレンが演じているのは、セックス・セラピストなのである。

ことばを変えていえば「セックス・ボランティア」をテーマにした映画で、彼女のキャラクターは「障害を持った男性の童貞を捨てるべく派遣された実技担当者」。

自分が携わっていこうとするテーマと合致し、応援しなきゃっ! というわけだ。

<監督賞>

ミヒャエル・ハネケ 『愛、アムール』
ベン・ザイトリン 『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
アン・リー 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
スティーヴン・スピルバーグ 『リンカーン』
デヴィッド・O・ラッセル 『世界にひとつのプレイブック』

なぜかベン・アフレックが外れるという大番狂わせがあり、対抗馬が居なくなったスピルバーグが確実、、、だと思う。
というわけで、前回は「カンヌ常連者がオスカー取っても面白いんじゃね?」という気持ちからハネケにしてみたが、ここは安全牌で。

<作品賞>

『愛、アムール』
『アルゴ』
『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
『ジャンゴ 繋がれざる者』
『レ・ミゼラブル』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『リンカーン』
『世界にひとつのプレイブック』
『ゼロ・ダーク・サーティ』

前回は『リンカーン』、今回も―とやりたいところだが、いや、たぶんこの作品が取るのだろうけれど、
ここだけはアップセットに賭けたい。

ずっと推している『アルゴ』を監督した俳優ベン・アフレックは、
監督組合(DGA)賞、製作者組合(PGA)賞、映画俳優組合(SAG)賞をトリプルで制している。
にも関わらず前述したように、なぜか監督賞で候補に挙がっていない。
これほどの映画賛歌を無視した協会に対し、一部が「『アルゴ』を作品賞に」という運動を始めたそうである。

というわけで、『アルゴ』に一票。


あすは、技術部門をドドドッと。


※画像は、オスカー取材をする中野ミーナ。

この動画は、後半のほう、これほどハッピーな映像なのに、泣けてきてたまらなくなる。




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明日のコラムは・・・

『再度、オスカー予想 その弐』

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3 コメント

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予想 (夢見)
2013-02-06 11:24:20
当たるといいですね
素直にいい映画 いい俳優さんが選ばれますように
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今年は (oyajisann)
2013-02-06 16:06:05
予想当たって拍手の書き込みしたいもんです。
でも拍手だけでなくちやんと作品観てくださいって言われるかな?(汗)
返信する
Unknown (ゆみ)
2013-02-06 19:58:54
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』は観たいのですが友人が「東京家族」が見たいというので付き合います。「レ・ミゼラブル」は主人と見に行きましたが・・ミュージカルだったのが主人には会わなかったようです。
もっと重量感がある映画だと期待していたのですが・・・・
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