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にっぽん女優列伝(119)黒沢あすか

2019-06-06 00:10:00 | コラム
71年12月22日生まれ・47歳。
神奈川出身。

公式プロフィール

美しい女優さんを、「より美しく撮る」ことに長けた映画監督―といえば、日本では溝口健二、石井隆、そして塚本晋也になると(個人的には)思います。

デビューから数年は、正直パッとしたなかった黒沢あすか(くろさわ・あすか)さんが化けたのは、塚本晋也に起用され、そのオファーに応えてピンク映画のヒロインを熱演してから。



『六月の蛇』(2002)。
企画を温めつづけた塚本監督の情熱も尊敬に値するものだけれど、黒沢さんの一世一代の演技こそ、いちばんに称えるべきだと思います。



<経歴>

芸能活動スタートは10歳、子役だったんですよね目にしているはずだけど意識したことはありませんでした。

実質的な映画俳優デビュー作は、90年の『ほしをつぐもの』。
北野武が企画したファンタジー映画です。

まだこのころは旧姓である本名「岡坂あすか」で活動、
初めて女優として脚光を浴びた『愛について、東京』(93)のクレジットも「岡坂」名義になっていますね。

中国人アイリーンを熱演、自分があすかさんを認識したのもこの作品からでした。

同年に事務所を移籍し「黒沢あすか」に改名、女優活動と並行しグラビアでヌードを披露、「おぉ!」となった記憶がたしかにありますね。


『罠 THE TRAP』(96)、『良寛』(97)、『現代仁侠伝』(97)、『冷血の罠』(98)、
そして2002年、前述した『六月の蛇』でヒロインを大熱演、青みがかったフィルムのなかで悶えるあすかさんは、ほんとうにエロティックで美しかったです。


『でらしね』(2004)、『火火』(2005)、『自由戀愛』(2005)、『嫌われ松子の一生』(2006)、『水の花』(2006)、『サンクチュアリ』(2006)、『女の子ものがたり』(2009)。

2010年―『冷たい熱帯魚』で園子温組に初参戦、でんでんの妻を怪演し好評を博す。



つづく『ヒミズ』(2012)でも園組でイヤな母親役を好演、

『闇金ウシジマくん』(2012)、『めめめのくらげ』(2013)、『上京ものがたり』(2013)、『渇き。』(2014)、『THE HYBRID 鵺の仔』(2015)と話題作に出演をつづけ映画界で存在感を増していく。

2016年―わが神スコセッシの『沈黙 ―サイレンス―』で岡田三右衛門(主人公)の妻を台詞なしで演じる。

最近作に『昼顔』(2017)、『ホットギミック ガールミーツボーイ』(今月末公開)など。


出演本数はけっして多くはありませんが、印象に残るキャラクター/演技は多いです。

もういちど、塚本映画で鮮烈なヒロインを演じてほしいですが・・・たしかもう、ママだったかな難しいですかね。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(120)黒谷友香』
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