Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画スタッフ別10傑(54)橋本忍

2022-03-13 00:10:00 | コラム
~橋本忍のキャリア10傑~

脚本を学ぶ日本の若い学生さんで、橋本忍を知らないひとが居たとしたら、とりあえず恥ずかしがったほうがいい。

シェイクスピア・漱石・ベートーヴェン・モーツァルト、、、みたいなものなんです忍先生は。

享年100歳(2018年7月死去)の大往生、

「漢字を混ぜるとイメージが固定するおそれがあるから」と、脚本はなんと「カタカナのみ」で書かれていた・タイプされていたそうで、

最初に読む監督さんたちは大変だったでしょうね(^^;)


(1)『切腹』(62)

これに勝る回想形式のドラマはない。



(2)『生きる』(52)

主人公が死んで以降こそ、ほんとうに描きたかったこと。

物語りって、ひとがたりなんだなぁとつくづく思う。


(3)『砂の器』(74)

映画化のために奔走した忍先生の努力が、完璧な形で報われた。

何度もいうが、原作は清張モノとしては弱い。

その弱い部分を、日本列島の四季を捉えた映像が補った。



(4)『張込み』(58)

清張×忍先生×野村芳太郎、ゴールデントリオの第1作。

監視するものとされるもののドラマは数多く生まれているが、本作はそのなかでも最高部類に入る。


(5)『悪い奴ほどよく眠る』(60)

冒頭の結婚式で交通整理は完璧、これに影響を受けた作品とは?

もちろん『ゴッドファーザー』(72)であり、『ディア・ハンター』(78)ですね。



(6)『白い巨塔』(66)

唐沢版の功績はふたつあって、ひとつはアウシュビッツのオールロケに成功したこと、そしてもうひとつは、このオリジナルにも触れた若いひとが多かったということ。



(7)『真昼の暗黒』(56)

冤罪として有名な八海事件を材に撮った社会派。

生真面目に過ぎる、それが今井正監督が現代にウケない理由の気もするが、それで敬遠するのはもったいないのだよなぁ!!


(8)『幻の湖』(82)

脚本・監督作。
入魂の作品ってけっこう「う~む…」という出来になることは多いが、これもそうなのか?

いや、かなり狂っていて映画としてはそーとー面白いと思うよ^^



(9)『日本のいちばん長い日』(67)

大宅壮一によるノンフィクションの力作を岡本喜八が映画化。
オールスターキャストも魅力だが、熱を下げないまんま物語を展開させた忍先生の力量も「そーとー!」なものですよ。


(10)『日本沈没』(73)

小松左京によるパニック小説を東宝が手がけたビッグバジェット。

特撮モノとしてもよく出来ていて、評価は「年々」上がっている感じがする。

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明日のコラムは・・・

『鼻対策していたら、目をやられたぜ涙』
コメント (4)
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